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野球 コラム 2025年4月30日

【広島好き】防御率1点台の安定感抜群の大瀬良大地が感じていた自責の念 今季求められる役割とは

野球好きコラム by 前原淳
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大瀬良大地

昨季は防御率1点台となる1.86をマークした大瀬良大地

今季4度目の登板で大瀬良大地はようやく役目を果たした。確実視された開幕ローテーション。戦前の予想では登板日は開幕2戦目の土曜日や開幕2カード目の初戦にあたる火曜日の先発とみられていた。だが、託されたマウンドは開幕5戦目の水曜日(前日の降雨中止により、初登板は開幕4戦目となった)だった。今年、大瀬良に求められいるのは「白星」という結果なのだ。

昨季はノーヒットノーランを達成するなど、自身初の防御率1点台となる1.86をマークした。それでも勝敗は6勝6敗にとどまった。打線の援護に恵まれず、1試合平均の援護点は防御率を下回る1.76。12球団ワーストだった。

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開幕投手に各球団を代表する投手が先発するように、カード初戦の先発には各球団の主戦級が並ぶため、ロースコアの試合展開となることが多い。火曜日の先発は3連戦だけでなく、週末のカードを含めれば6連戦の初戦にもあたる。1週間を見通した中継ぎ陣の運用を考えると、「長いイニングを投げられる投手=主戦級」という発想になるのもうなずける。

開幕カードに森下と床田が並ぶローテーションを組んだ広島首脳陣も当初は、もう一方のカード初戦には大瀬良と考えたいたかもしれない。

だが、火曜日の試合にあえて若手投手をぶつけることに決めた。先発する他球団の主戦級に挑む姿勢や闘争心をかり立てる狙いがあった。新井監督が求める「強さ」を身に付けてもらいたいという思いが込められている。

また、3連戦の初戦の1勝も、2戦目、3戦目のそれもまた同じ1勝と考えれば、主戦級が3連戦2戦目、3戦目に登板させるメリットもある。昨季の巨人菅野(オリオールズ)も昨季は木曜日の先発からスタートし、その後土曜、日曜とローテーションを調整しながら、着実に白星を積み重ねた。大瀬良に今季期待されているのは、まさにそのような役割だ。

だが、登板3戦目までは昨季同様に援護に恵まれず、白星も挙げられなかった。「僕が投げているときに勝てていないので、本当に申し訳ない。迷惑しかかけていない」。防御率1.89の安定した投球も使命を果たせず、自責の念にかられていた。

前回登板の23日ヤクルト戦で手にした初白星で、チームを勝利に導いた。ようやく、大瀬良のシーズンが開幕した。「もっともっと勝ちを積み重ねていきたい。いいときばかりじゃないと思うので、苦しいときに僕がピッチングでチームを引っ張っていけるように。いろんな形で貢献したいなと思っています」。チーム最年長右腕は今後もただひたむきに、果たすべき使命を遂行していく。

文:前原淳

前原淳

前原淳

カープ取材歴18年。03年に地元福岡の大学を卒業後、上京。編集プロダクションで4年間の下積みをへて、07年に広島の出版社に入社。14年12月にフリー転身。現在は日刊スポーツの契約ライターとして広島担当。日刊スポーツだけでなく、NumberWebにて「一筆入魂」を隔週連載するなど幅広いメディアに原稿を執筆するカープライター。X → @mae_junjun

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