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野球 コラム 2025年3月17日

菅野智之、「自分の身体に素直に生きている」。その真意は?

MLBコラム by 山田 結軌
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3月14日のツインズ戦で先発の菅野智之(オリオールズ)

順調に、そして着実に状態を上げている。オリオールズでメジャー1年目を迎える菅野智之投手(35)は、3月14日にオープン戦4度目の先発となるツインズ戦に登板。3回1/3で64球を投げ、1安打無失点、1四球、4三振だった。ここまで合計10回1/3で無失点を継続中だ。

「ピッチャーは抑えるとやっぱりうれしいし、打たれたら悔しい。それは本能的にあると思います。マウンドに上がった以上は、ゼロで抑えたいし、もちろん、この期間は準備期間で、やりたいことをしっかりやれていることも素晴らしいことだと思うし、結果がついてくれるとうれしい。どんなことが起きても、まあ1年目は勉強だと思っている」。

初回、2回を三者凡退。3回は先頭が二ゴロ、2人目の3番打者バスケスにライト前ヒットを打たれた時点で球数が64球に達していたため、交代を告げられた。

登板4試合目でオリオールズファンには、しっかりと認知されており、試合前のブルベンでは「スガノー」と声援を送る人も。さらに降板して一塁側ダッグアウトに引きあげる際には、スタンディングオベーションで称えられた。

初めての環境でこれからは、メジャーで通常となる中4、5日での登板となる。だが、適応へ大きな不安はない。そこには菅野なりの考えや感覚、そしてチームメートからの助言があった。

「僕は中6日はやっぱ(登板間隔が)空きすぎだなっていう感覚は日本の時から持っていた。中5日ぐらいが一番回りやすいんじゃないかなっていうふうには、僕はずっと思っていた。シーズンに入って球数が増えてきたらどうなるか分からないんですけど、今回に関しては全然問題ない」。

4試合で無失点を継続中の菅野智之(オリオールズ)

さらには、言い聞かせるように「しんどいですって言っても始まらない。今、置かれている環境にしっかり順応していくしかない。4日間の中で最善の準備をして、マウンドに上がることだけを考えてやっています」と結んだ。

さらには、シーズンを通してローテーションを守るために、そして長く現役生活を送るために、メジャー18年目を過ごしているチャーリー・モートン投手(41)がアドバイスを与えてくれたという。

「モートンはやっぱりバーランダー(元ジャイアンツ)であったりとか、すごくいいピッチャーとたくさん(同じチームで)やっていて、どういうことを気にしてるの? って。その(現役を)長くやるための秘訣みたいな話を聞いた時に『これをやろう、これをしなきゃいけない』って決めるよりも、『自分の身体に素直に生きる、生活するのが大事だよ』って。

これやろうと決めちゃうと、正直、身体もしんどい中でやることはよくないと。ある程度は決め事を作るのは大事だけど、これ食べなきゃいけない、睡眠も絶対7時間、8時間取らなきゃいけないってやると、どうしてもそれができなかった時にしんどくなる。『自分の身体に正直にやることが大切だよ』ってことを教えてもらった。確かにそう思って、僕はここまでやってます」。

日々のトレーニングなどのルーティーンを確立することは大事だが、それに心身ともに捉われすぎても自らを苦しくしてしまう。35歳で1年契約を結んだ菅野。来季以降もメジャーで投げ続ける目標を持つからこそ、響くものがあったのかもしれない。

「今日はトレーニングをガッツリやろうって決めて朝来たけど、ちょっと身体が重たいから、やめておこうとか。食事面もそうですね。今日は身体が重たかったから、あんまり食べない方がいいなとか。今日はお腹空いてたらたくさん食べようとか。自分の身体に正直に生きています」

臨機応変に柔軟に。菅野には、すでにメジャーリーグに順応・適応する高い能力と知識があるのかもしれない。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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