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野球 コラム 2025年3月3日

山本由伸に期待されるエースとしてのミッションとは

野球好きコラム by 山田 結軌
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山本由伸投手

メジャー2年目を迎えるドジャース山本由伸投手(26)には、ふたつのミッションが求められている。メジャーの投手史上最高契約年数と契約総額(12年3億2500万ドル=465億円※合意時の為替レート)を結んでから1年が経過した。今季はワールドシリーズ覇者のエースとして、先発ローテーションを支えなければいけない。ミッションの一つはローテーションを抜けることなく完走すること、そして二つ目は中4日の解禁だ。

昨季は右上腕の負傷で約2カ月半の離脱を強いられた。今季は、穴を開けずにローテーションをまわる、ということがエースとしての第1ミッション。離脱期間があったとはいえ、メジャーの1年間がどういうものか、反省と手応えを得て2年目の春を過ごしている。

「現段階ではすごく順調だと思いますし、結果は3失点していますけど今はそこもそんなに大事なところではないと思っている」

2月26日にはブルワーズ戦でオープン戦初先発。2回2/3、54球、4安打3失点。通常のレギュラーシーズンよりも開幕の早い3月18日の東京ドーム、カブスとの開幕戦に備えるとはいえ、とりわけ焦ったり急いで調整はしない。シーズンを見据え、そしてポストシーズンを最後まで戦い切ることが自身に求められていることだと理解している。

「大体ずっと毎年同じようなことをやっていますし、この時期やることも大きく変わりません。1つずつ段階を上げていって公式戦に近づいていけたらと思います」

昨季は中5日が11試合、中6日以上が7試合だった。ドジャースがメジャー1年目の山本になるべく日本時代に近い調整方法を続けながらメジャー1年目で適応を進め、さらに故障を防ぐというマネジメントを施した。一昔前なら、チームのエースは「中4日、シーズン32先発、200インング」が求められた。しかし、現在では開幕時期を早めることで過密日程を避け、4月は比較的に試合のない日が設けられるようになっている。実際、メジャーの通常である先発5人制でも厳密に中4日で回らなくても、やりくりできるスケジュールになっている。200イニングは達成できずとも、170イニング以上が先発1〜3番手までの投手に課せられる現実的な数字ではないだろうか。とはいえ、優勝争いの終盤やプレーオフでは中4日、時には中3日での先発、リリーフもこなさなければいけない。それだけ、超高額年俸を受け取るエース投手には肉体的にも精神的にも大きな負担がかかる。山本のメジャー2年目はこうした二つのミッションを背負い、シーズンを完走しなければいけない。

「1年を通して投げるのが目標というか最低条件だと思う。この時期は1年通して投げるための準備をします。開幕からより良い状態で入れるような準備をしています」

ケガでの離脱なくローテーションを守り切ることができれば自ずと成績もついてくる。サイ・ヤング賞や最多勝などのタイトル獲得のチャンスは大いにあるのではないだろうか。

MLB(メジャーリーグ)

(文・山田結軌=MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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