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野球 コラム 2021年10月26日

4年ぶり2度目のアストロズか、26年ぶり4度目のブレーブスか。MLBワールドシリーズ展望

MLBコラム by J SPORTS 編集部
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ヒューストンvs.アトランタ

2021年のワールドシリーズは、アメリカン・リーグを制覇したヒューストン・アストロズと、ナショナル・リーグを制したアトランタ・ブレーブスが、ワールドチャンピオンの座を懸けて競い合う場となった。

両チームともに、ディビジョンシリーズを3勝1敗、優勝決定シリーズを4勝2敗と、いわゆるエリミネーションゲーム(負ければシーズン終了を意味する後がない試合)に直面することなく、ここまで駒を進めている。

特に優勝決定シリーズでは、アストロズはワイルドカードゲームから破竹の勢いで勝ち上がってきたレッドソックスを退け、ブレーブスは昨季ワールドチャンピオンのドジャースを撃破しているだけに、このワールドシリーズは気力ともに充実したチーム同士の好勝負が期待できそうだ。

ホームアドバンテージはレギュラーシーズンの成績で上回るアストロズが握ることになる。従って、ベスト・オブ・セブン(4戦先勝)で行われるシリーズ最初の2戦をヒューストンのミニッツメイドパークで行い、第3戦からの3試合(第5戦は必要な場合のみ開催)は、アトランタのトゥルーイストパークに戦いの舞台を移す。

それでも勝負が決しない場合は、再びヒューストンで最大2試合が開催される。ちなみに、この2チームは過去にポストシーズンにおいて、アストロズがナショナル・リーグに在籍していた時代に5回対戦しており、何れもディビジョンシリーズでの対戦となったシリーズの成績はブレーブスが3勝2敗と勝ち越している。

とは言え、アストロズがアメリカン・リーグへ移籍した近年の実績ではアストロズが断然ブレーブスを上回っており、ブレーブスにとって、今回は1999年以来のワールドシリーズとなるのに対し、アストロズは今回がここ5年で3度目のワールドシリーズとなる。

しかも、アストロズは2017年にワールドシリーズ制覇を成し遂げた際のコアメンバーであるホセ・アルトゥーベ、カルロス・コレア、アレックス・ブレグマン、ユリ・グリエルが今も主力選手として健在であり、経験値で相手に大きく水をあけている。

また、アストロズの面々には、2019年に明るみになったサイン盗みスキャンダルの汚名を返上したいというエクストラのモチベーションがあるところも強みになるだろう。

一方、ブレーブスでは、10月男“ジョクトーバー”こと、ジョク・ピーダーソンが昨季はドジャースの一員としてワールドシリーズ制覇を果たしており、仮にブレーブスがワールドチャンピオンに輝くことになると、ピーダーソンは異なるチームで2年連続ワールドシリーズ制覇を遂げた史上9人目の選手となる(近年では、ベン・ゾブリストがロイヤルズとカブスでこれを成し遂げている)。

戦力的に見ると、前述したワールドシリーズでの実績と経験、そしてDH制が適用される試合が最大7試合中4試合を占めることを鑑みると、打撃力に勝るアストロズに分があると言える。

しかし、投手力では、このシリーズ初戦で古巣相手に慣れ親しんだマウンドで先発登板するチャーリー・モートン、若手ながらポストシーズンの経験十分のイアン・アンダーソン、そしてエースのマックス・フリードを先発ローテンションに擁するブレーブスが安定感で勝っている

また、ブルペンには守護神のウィル・スミスを始め、ナ・リーグチャンピオンシップシリーズで、出色のパフォーマンスを見せたタイラー・マツェック(エディ・ロサリオがあれだけ打ちまくっていなかったら、チャンピオンシップでのMVPは彼だったかもしれない)と、A.J.ミンターが控える。

対するアストロズは、エースのランス・マカラーズJr.がア・リーグチャンピオンシップシリーズに続き、ワールドシリーズでも戦列を離れる見通しとなったのは手痛いが、現地10月26日(日本時間27日)のシリーズ初戦で先発マウンドに上がるフランバー・バルデス、そしてルーキー右腕のルイス・ガルシアが直近のチャンピオンシップシリーズ第5戦と第6戦で快投を披露しているのは頼もしいところ。

この2人の南米出身投手がチャンピオンシップシリーズでの見事なピッチングを再現し、ロサリオやフレディ・フリーマンら、ブレーブスで好調の打者を抑えることができれば、ヒューストンでのシリーズ序盤の2戦は、あっけなくワンサイドでアストロズが物にすると言う展開も考えられる。

シリーズを大局的に展望すると、ブレーブス投手陣vs.アストロズ打線と言う構図が浮かび上がる中、シリーズ序盤はアストロズの先発投手がどのようなパフォーマンスを見せるかがみどころとなりそうだ。

J SPORTS編集部

J SPORTS 編集部

 

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