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活躍が期待される石垣(球団提供)
2月1日。中日ドラゴンズキャンプイン。石垣雅海は1軍北谷球場にいた。2軍戦では歳を重ねるごとに数字を残し、1軍への期待が年々膨らむ。
「初めての1軍キャンプなので、実戦で結果を出してアピールしたいです。とにかく打つ事。具体的な目標はなく、目の前のことを必死にやり、毎日戦い続けて、なんとか一軍で勝ち残りたいです」と話していた。
年明けから石垣雅海は、偉大な選手の門を叩いた。楽天イーグルス浅村栄斗だ。
石垣は浅村の動画を見て参考にするくらい憧れていた。ドラゴンズ工藤隆人コーチと、埼玉西武ライオンズ外崎修汰が弘前実業の先輩後輩の間柄でもあり、浅村と外崎が自主トレを共にしているため、工藤コーチが石垣をその場へ繋いだ。
1月5日から15日の10日間。愛媛で石垣は濃密な時間を過ごした。教わった事は多いがポイントを挙げるならば、1つは広角に打つ。もう一つはセンター方向に入っていく事だ。
キャンプ前、石垣はこう話していた。
「浅村さんは長打も打てて、率も残せる。それは逆方向への技術が高いと思うんです。浅村さんに僕の癖はすぐに見抜かれましたね。僕はどちらかといえばプルヒッター。打つ前にその方向に頭を向けてしまう」。
「頭を振ってしまって、バットが出てこないケースが多いんで、まずは頭を振るなと言われました。これまでも打ち損じた時は頭を振ってしまう事が多かったんです。頭を振れば肩も開いて打ち損じる。頭を残す。そこを意識してやっていました」。
もう1つのセンター方向へ入っていく事について石垣はこう説明した。
「浅村さんには、まずは打球が飛ぶ方向は意識するな。おまえは打つ方向を決めて強引に打っているように感じる。基本はセンター方向に入っていけ。結果、差し込まれて右へ打球が飛んでもヒットになることだってあるんだと。強引に右方向へ打とうとするなと」。
鉄は熱いうちに打つ。石垣は沖縄へ宿題を持ち込んだ。すぐに実行できるほどバッティングは甘くない。1軍キャンプを送る中、石垣への期待度はコーチ陣の動きからも伝わってくる。連日、与田監督はじめ栗原打撃コーチ、立浪臨時コーチが言葉をかける。
迎えた2月13日。初の対外試合となった横浜DeNA戦。石垣雅海は4番サードでスタメン起用された。「バッティングが求められている。うまく表現したい。結果にこだわって1軍に残れるように頑張ります。」そう意気込んで迎えた試合。
三振、三振で迎えた第3打席。相手は主力投手、左腕の浜口から甘く入ったチェンジアップに身体が反応した。左中間を破るタイムリーヒット。続く、第4打席は同じく主力投手、左腕の砂田からインコース寄りのストレートをライトへ運んだ。石垣らしい長打に加えて、左へ右へ広角に打って見せた。
3打席目のヒットに関して石垣は「うまくストレートに入っていきながらチェンジアップを待てて打てたのでよかった。今までにない感じだった。今までなら空振りか内野フライ。逆方向への意識があった分うまく打てたと思う」と振り返った。
4打席目に関しては「左投手でインコースへ来ると思ったが、引っ張るのでなく詰まってもいいやと思い行けたのがよかった」と分析した。
浅村からの教えをキャンプで実践する(写真:本人提供)
浅村と過ごした時間が、熱いまま沖縄で実践できているのを痛感するコメントだ。沖縄でハマっている事は?という質問にも「YouTubeで浅村さんの動画をめっちゃ見ています。スローの打撃やホームラン集などです。自分と置き換えて分析しながら見ていますね」と即答する。
「初球からピッチャーの甘いボールを振りに行けるか。自分がどうなっているか、試合の中で感じながらやっていきたい。1試合1試合の結果に満足せず常に反省しながらいい方向に向いていきたい」。
残りのキャンプ、石垣の熱は冷めない。きっかけは十人十色。モノにするかどうかは本人次第。この世界の鉄則だ。“浅村の教え“が石垣雅海を一気に成長させる可能性は十分にある。
文:森貴俊(東海ラジオ)
森 貴俊
1976年愛知県出身。東海ラジオ放送スポーツアナウンサー。ドラゴンズ戦中心のガッツナイターをはじめJリーグ、マラソン等スポーツ実況を担当。原点回帰を胸に、再び強き竜の到来を熱望する43歳。日々体力の衰えを感じるがドラゴンズへの喜怒哀楽は衰え知らず。今年もマイクの前で本気で泣いて怒って笑います!
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