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◆考えて、工夫した独特の打撃スタンス
ブラッシュの打撃スタンスはかなり独特だ。両足を揃え、刀を構える武士のように右肘を鋭角にあげて構える。
持ち手は少しだけ短く。このスタンスにしたのは、ほんの2年前のこと。メキシコのウィンターリーグで試行錯誤して行き着いたという。バットを短く持つきっかけは、さらに3年前のことだという。
「2014年だよ。三振が多かったのを改善しようとしていたんだ。ある時、2ストライクに追い込まれて、こうしたらホームランがこれまでになく増えた。それからなんだ」。
お手本はいないという。自分で考えて、工夫をしてきた。学ぶことにも貪欲なようだ。2度めに話したのはオープン戦だったが、打撃が好調に見えたので、その理由を尋ねるたら、こんな返事がスラスラと返ってきた。
「まだまだだよ。でも、とにかく日々、日本の野球を学ぶだけ。対戦相手がどんな球を持っていて、どんな傾向があるのか、どんなところが弱点なのか。時間をかけないといけないし、学んでいる最中だけれど、これを繰り返していくだけだよ」。
選ぶ言葉も理知的だし、謙虚で努力家なのだと感じた。人柄もとても穏やかで、すぐにキャンプでも打ち解けていたのを思い出す。
一塁手のバックアップにも備えるということで、慣れない内野の守備練習にも必死に取り組んでいたが、「新しいことを学ぶのは楽しい」と語っていた。
守備練習で転倒するブラッシュ
ただ、ベテラン内野手の藤田一也や渡辺直人が手本を鮮やかに見せるも、ブラッシュは長い手足がもつれるのだろう。何度か派手に転んでいて、その度に和気あいあいとした笑いがどっと起きていた。
早くもチームトップの2桁、10本塁打をマーク(5/12現在)。相手チームのマークも厳しくなるだろうが、「学ぶこと」を「繰り返し」て、ますます進化していくことに期待したい。
松山 ようこ
フリーランス翻訳者・ライター。スポーツやエンターテイメント関連コンテンツの字幕翻訳をはじめ、Webコンテンツ、関連ニュース、企業資料などの翻訳や制作を請け負う。J SPORTSでは、主にMLBや侍ジャパンのほか、2015シーズンより楽天イーグルスを取材し、コラムやインタビュー記事を担当。野球の他にも、幅広くスポーツ選手はじめ著名人を取材。Twitter @yokobooboo
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