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野球 コラム 2018年11月9日

ベスト8激突、今年のドラフト指名選手、来季の指名候補も登場。社会人野球日本選手権

野球好きコラム by 大島 和人
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社会人野球の“実力日本一決定戦”として知られる「第44回社会人野球日本選手権大会」が、11月1日から京セラドーム大阪で開催されている。9日(金)の第3試合から準々決勝に入り、11日(日)に準決勝、12日(月)に決勝戦が行われる。

日本選手権は春から各地で開催されるJABA大会、都市対抗、全日本野球クラブ選手権の各優勝チームと、各地域の最終予選を勝ち上がった計32チームが参加する。都市対抗とは違い、予選で敗れたチームからの「補強」がない単独チームの大会だ。

◆名門を撃破しベスト8の日本新薬 vs. ドラフト指名選手・元プロを有する新日鐵住金鹿島

9日の3試合目に組まれる準々決勝第1試合は、日本新薬と新日鐵住金鹿島の対戦だ。

日本新薬は1回戦で王子、2回戦でパナソニックと名門を下して勝ち上がってきた。1日の1回戦、7日の2回戦といずれも榎田宏樹が先発。2試合とも榎田から小松貴志が二番手で中継ぎに入り、187センチの本格派・岩本喜照がクローザーという継投だった。

榎田の兄・大樹は埼玉西武ライオンズのパ・リーグ制覇に貢献した好左腕だが、2学年下の弟・宏樹も同じく左投手。宏樹は速球の球速こそ130キロ台と平凡だが、変化球の切れと制球で打者を手玉に取る技巧派だ。

1回戦は5回を無失点に封じ、2回戦も7回を零封。9日は中1日となるため、先発は今大会未登板の右腕・西川大地か。ただし展開によっては榎田の出番もあるだろう。

打線の中心は4番・指名打者で起用されている中稔真。1回戦・王子戦では3打点を記録している。185センチ・86キロの大型左打者で、上武大時代には春秋の全国大会で目覚ましい活躍を見せた。

新日鐵住金鹿島は1回戦で三菱重工広島、2回戦で西濃運輸を退けての勝ち上がりだ。横浜DeNAのドラフト3位指名を受けた右腕・大貫晋一は1回戦に先発。1失点で延長12回を投げ切り、勝ち投手になった。

2回戦は元阪神の先発・玉置隆が先発し、二番手の元横浜DeNAの伊藤拓郎も含めて「元プロ」の二人が好投。終盤の展開はもつれたが、14-6で制している。

大貫は中5日と休養十分で準々決勝に登板できそうだ。速球は140キロ前後とプロ入りする投手としては平凡だが、ボールの伸びと、キレのある変化球とのコンビネーションは必見。間違いなく今大会屈指の好投手だ。

打線は4番・ライトの高畠裕平が「核」だが、上位から下位まで隙が無い。2回戦は下位打線の3人が計8打点と大活躍。また2番・堀越匠は6打数4安打3打点で、本塁打が出ていればサイクルという大当たりだった。

◆2試合連続無失点のJFE西日本 vs. タレント軍団の日本生命

10日(土)11時から行われる準々決勝の第2試合は、JFE西日本と日本生命の対戦だ。いずれも今夏の都市対抗本大会に出られなかったチームだが、秋の“リベンジ”が見えてきた。

JFE西日本は1回戦で宮崎梅田学園、2回戦で東海理化を退けてのベスト8入り。1回戦は左腕・河野竜生が完封し、2回戦は3投手の継投でいずれも無失点で試合を終えた。打線は7番・ライトの三木大和が2試合で7打数3安打4打点と好調だ。

河野は1回戦から中5日と休養十分。彼は鳴門高出身の入社2年目で、指名が解禁となる来秋のドラフトは有力候補として名前が挙がるだろう。

2017年の都市対抗は、ルーキーながら三菱重工広島の補強選手として好投し、今夏の都市対抗もJR西日本の補強選手としてベスト8入りに貢献している。

174センチと決して大柄ではないが、昨年から体格が一回り大きくなり、球速もアップ。140キロ台の速球とスライダー、チェンジアップに加えて、往年の今中慎二を彷彿とさせる大きなカーブが面白い。

日本生命は1回戦で明治安田生命との“生命保険ダービー”を制し、2回戦はNTT西日本を退けた。

日本生命は社会人屈指のタレント王国だが、今夏の都市対抗はよもやの予選敗退。しかし主力選手が各チームの補強選手として引っ張りだこになった。

上西主起外野手、古川昌平捕手、高橋拓巳投手は大阪ガスの優勝メンバーとなり、藤井貴之投手、原田拓実内野手、上西主起外野手は三菱重工神戸・高砂の準優勝に貢献している。今大会は地元・大阪で、彼らが自分のチームで戦える晴れ舞台だ。

1回戦は藤井で、2回戦は阿部翔太が先発していずれも好投を見せており、リリーフに控える高橋も社会人屈指の好左腕。藤井の先発なら中5日で万全だが、誰が出ても一定の投球を見せるだろう。

打線は2番・ショートの伊藤ヴィットルが2試合で8打数5安打と大当たり。WBC予選ブラジル代表経験を持ち、本庄第一高や共栄大のころから強肩と高いアスリート能力は明らかだったが、「打」の覚醒にも注目したい。

◆社会人野球日本選手権大会 準々決勝放送予定
・11月09日(金)午後10:00 第1試合:日本新薬 vs. 新日鐵住金鹿島 J SPORTS 1
・11月10日(土)午前10:55 第2試合~第4試合 J SPORTS 2
※いずれも、J SPORTSオンデマンドで配信

大島 和人

大島 和人

1976年神奈川県で出生。育ちは埼玉で現在は東京都町田市に居住。早稲田大学在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れた。卒業後は損害保険会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。現在はサッカーやバスケ、アマチュア野球など多彩なボールゲームの現場に足を運んでいる。Twitter(@augustoparty

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