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野球 コラム 2018年11月7日

日米野球では甲斐キャノンがメジャーの盗塁王を刺して、侍ジャパンが勝ち越す(はず)

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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松井秀喜と前田健太―。

間もなく始まる日米野球では、新旧2人の日本人(ベースコーチと選手)が目玉なんかな? 少なくとも、メジャーリーグ屈指のスラッガーであるバリー・ボンズやライアン・ハワード、剛腕ロジャー・クレメンスやランディー・ジョンソンといった「現役バリバリ」のスーパースターが来るような時代は終わった。

たとえばワールドシリーズ制覇を成し遂げたレッドソックスからはブライアン・ジョンソンとヘクター・べラスケスの2人が来日している。両投手とも実力はあるが、今年のプレーオフには出場していない。そういう選手たちがゴロゴロいるチームを「MLBオールスター」と呼ぶのって、どうよ?

日本人に関係なくメジャーリーグを愛している人々は、今年の新人王の有力候補の2人であるブレーブスのアクーニャ・Jr.(日本語表記はすべて日米野球公式サイトに準ずる)外野手とナショナルズのファン・ソトに注目するだろうし、2年連続ア・リーグ盗塁王のホイット・メリフィールド内野手の快速ぶりや、フィリーズのリース・ホプキンス外野手やエウヘニオ・スアレス内野手の長打力も見たいだろう。ファインプレーの常連ケビン・ピラー外野手や未来の殿堂入り選手ヤディエル・モリーナ捕手や、内、外野の複数ポジションを守れるドジャースの2人=クリス・テイラーとエンリケ・ヘルナンデスも高いチケット代を払ってみるに値する選手だと思う。

だが、それでもこの「MLBオールスターチーム」には、「これ!」といった目玉選手が少ない…少なすぎる。

来るか来ないかは別にして、大谷翔平のエンゼルスの同僚であるマイク・トラウト外野手や、ナショナルズからFAになったばかりで前回の日米野球を辞退したブライス・ハーパー外野手らの有力選手を招聘するにはお金もかかるし、仕方のないことだとは思う。

この大会を盛り上げようと、関係者の方々はきっと、トラウトやハーパーにも出場の打診はしたと思うのだが、日本の選手同様、長いシーズンを戦った後に参加するのは元から大変なことだ。それが地元アメリカでの開催ならともかく、遠路はるばる日本まで来てくれるスーパースターを探すのは難しい。

今年のナ・リーグ優勝決定シリーズの最中のこと。のちに出場を辞退するナ・リーグ最優秀選手候補のクリスチャン・イエリッチ外野手は、こんなことをこぼしていた。

「日本には本当に行きたいし、日本の野球に興味もあるんだけど、こんなに長くプレーオフで戦うことになった今、行くのは厳しいかなと思っている」

イエリッチが日米野球への出場を快諾した時、彼が所属するブルワーズはナ・リーグ中地区2位で、首位カブスを追走していた。当時の彼が「プレーオフに出るのは無理」と考えていたわけではないだろうが、ブルワーズが公式戦終了時点でカブスと同率首位に並び、タイブレーカー(順位決定戦)で勝って逆転で地区優勝を飾っただけではなく、地区シリーズでロッキーズをスウィープ(3戦全勝)するなんて思った人は、そう多くなかった。

イエリッチにはプレーオフの経験がないし、今年、実際に経験するまでそれがどれほど大変なことなのかも分からなかったのだと思う。事実、去年もプレーオスに出場し、ワールドシリーズに出場して(出場機会はともかく)イエリッチよりも長くプレーオフでプレーしたドジャースの3人は出場辞退せず、日本に来ている(前田は故郷へのは凱旋だが)。彼らはある意味、「慣れている」のだ。

とにかく、そういう「MLBオールスター」だから、侍ジャパンは4投手の継投でノーヒッターを達成した2014年の同シリーズのように勝ち越すと思う。そして、この際だから徹底的に「メジャーリーガー」をやっつけて欲しいと思う。

日本シリーズ最優秀選手で福岡ソフトバンクの甲斐「キャノン」拓也捕手が、ア・リーグ盗塁王のメリフィールドを刺す。3度の「トリプルスリー(打率3割30本塁打30盗塁以上)」ヤクルトの山田哲人内野手と、甲斐の同僚で日本プロ野球屈指の長距離砲・柳田悠岐外野手、そして、山田の最年少記録を破る22歳シーズンでのトリプルスリー」を達成したジャイアンツの超新星・岡本和真内野手が「MLBオールスター」が繰り出す投手たちを打ちまくる―。

日米野球の様子はMLBネットワークでも放映される。メジャーリーグはこの時期、各賞の発表以外はニュースに乏しい。だから日米野球では是非とも、日本プロ野球の実力を誇示して盛り上げて欲しいと思ったりするのである。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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