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エンゼルスは現在までのところ、指名打者に大谷が6試合、元々のポジションである一塁手を兼任するプホルスが6試合、アップトンとヤングがそれぞれ1試合ずつ指名打者に入っている。ここまでの14試合、指名打者の打撃成績は6得点、3本塁打、15打点、打率.250、出塁率.286、長打率.467である。すべて「指名打者」での出場である大谷の個人成績が現在までのところ4得点、3本塁打、11打点、打率.346、出塁率.414、長打率.769(!)だから、足し算で計算できる成績の大部分を大谷が締め、割り算で計算する成績は「大谷がいなければ、もっと率が低くなっていただろう」という結論になる。
プホルスが指名打者になる時はその打順が「4番」、アップトンの時は「3番」、大谷とヤングの時は「8番」となっているが、その「8番」の成績も去年とは極端に違う。
去年は打順「8番」の年間の成績が打率.205、出塁率.267、長打率.335だったが、今年は今のところ打率.358、出塁率.433、長打率.623と劇的に上がっている。もちろん、大谷一人が「8番」を打ってるわけではなく、マーテイ内野手が4試合、マルドナド捕手が3試合、ヤングが1試合とシェアしているわけだが、もっとも多い6試合に出場の大谷の寄与するところは多い。
エンゼルスのソーシア監督は、大谷を13日の試合で「7番」に入れたが、今後も打順の繰り上げは有り得る話だ。いずれにせよ、「大谷の8番・指名打者はエンゼルスの開幕ダッシュに大きく寄与している」のである。
ナガオ勝司
1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員
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