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前回大会は、女子・再春館製薬所の山口が2種目出場で優勝に貢献
国内大会の15点制採用が本格的に始まる。チーム対抗のトーナメント戦である全日本実業団バドミントン選手権が、6月17日から21日まで埼玉県で開催される。2027年から国際大会が21点制から15点制に変更されるため、日本は、26年国内大会から先行導入。今大会が国内主要大会で最初の採用となる。
影響が及ぶのは、試合展開だけに限らない。2複3単で3勝を争う形式だが、15点制変更による試合時間の短縮で、同一選手の2種目起用が増える可能性もある。また、従前より試合間隔も短くなり、1日に最大3試合を行なう日程で、準備の仕方も変わりそうだ。
J SPORTS オンデマンド番組情報
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配信日時 : 2026年6月21日(日)午前9:55 ~
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女子決勝 全日本実業団バドミントン選手権大会 2026【限定】
配信日時 : 2026年6月21日(日)午前9:55 ~
男子は、日立情報通信E、NTT東日本、BIPROGY、トナミ運輸の4強体制
男子は、前回大会で日立情報通信エンジニアリングが初優勝
優勝争いの候補は、例年と大きくは変わらない。男子は、前回大会で初優勝を飾った日立情報通信エンジニアリングが連覇を狙う。ダブルスは、日本代表の霜上雄一/野村拓海とU24代表の川邊悠陽/松川健大が軸。シングルスは、U24代表の長身アタッカー宮下怜が注目株だ。前回準優勝のNTT東日本は、シングルスに日本代表の奈良岡功大、田中湧士、U24代表の武井凛生、元世界王者の桃田賢斗と強烈なラインナップ。ダブルスは、5月の日本ランキングサーキットで組み替えをテストした。武井優太/中静悠斗が即席ペアでありながら準優勝の活躍を見せたが、今大会で、どのような組み合わせを起用するか、楽しみだ。
前回ベスト4のBIPROGYとトナミ運輸も、変わらずに上位候補となる。BIPROGYは、昨季のS/Jリーグで準優勝。日本代表の渡邉航貴ら経験豊富なメンバーが揃うが、中でも日本代表の熊谷翔/西大輝、U24代表の沖本優大ら主力が若く、成長力が見込める。トナミ運輸も、日本代表の保木卓朗/小林優吾を筆頭に、シングルスも秦野陸、大林拓真、高橋洸士と日本代表経験者を多く揃える中、吉田翼/後藤拓斗、目崎駿太郎/奥優汰といった若いダブルスが台頭。両チームとも若手の奮闘が鍵を握りそうだ。
8強争いで注目カード実現か
ほかでは、ジェイテクトStingersが対抗勢力だ。日本代表の西本拳太がエース。5月のシンガポールオープンで負傷離脱から復帰したが、どこまで復調するか。25年の日本代表に入っていた小川翔悟も計算できる戦力だ。ダブルスは、小川航汰/永渕雄大、相澤桃李/佐野大輔の2組が軸。混合ダブルス日本代表の古賀輝もおり、戦いようによっては、上位を狙える。ともに勝ち上がれば、前回同様に準々決勝でトナミ運輸と対戦する組み合わせ。前回は、トナミ運輸が3-1で勝ったが、3勝のうち2勝は、ファイナルゲームの接戦だった。
8強争いでは、東海興業がシードのブロックが面白い。同じヤマに大同特殊鋼が入っている。どちらもS/Jリーグのブロック中位で実力差はない。大同特殊鋼は、BIPROGYから移籍した川本拓真が単・複で起用される可能性が高く、大きな戦力になりそう。S/JリーグIIへ降格した丸杉Steelersのヤマには、昨季のS/Jリーグで残留決定戦を戦ったコンサドーレがおり、因縁の再戦が実現する可能性がある。S/JリーグIIIに降格したWAKOKAIがシードのブロックは、S/JリーグIIで2位だったAC長野パルセイロBCが有力。昨季から古賀穂、今季からは松居圭一郎と日本代表経験者が加わり、急速に力をつけている。
前回女王の再春館製薬所は、戦力ダウンでどう戦う?
女子は、前回とは少し様相が異なる。連覇を目指す再春館製薬所は、パリ五輪女子ダブルス銅メダルの「シダマツ」を欠く。志田千陽が今春に退団。松山奈未は、3月の国際大会で左ひざを負傷して長期離脱中。大きな戦力ダウンだ。日本代表の山口茜、郡司莉子、U24代表の明地陽菜がおり、上位相手でもシングルスで3勝を狙える力を持っているが、前回より難しい戦いを強いられるだろう。前回は、山口が単・複2種目で活躍したが、今回は、ダブルスをどう戦うか。S/Jリーグで2シーズン連続準優勝のヨネックスと準々決勝で対戦する可能性がある組み合わせ。厳しい戦いになる。
女子のBIPROGYは、中西/岩永を筆頭にダブルス陣が強い
前回準優勝のBIPROGYは、日本代表の中西貴映/岩永鈴、日本ランキングサーキット優勝の高橋美優/中出すみれの2ペアが主軸。さらに、混合ダブルスの五輪メダリストで、女子ダブルスでも25年全日本総合選手権を優勝した五十嵐有紗もおり、ダブルスで圧倒的な戦力を擁する。シングルス陣の活躍があれば、栄冠に手が届くはずだ。
前回ベスト4の岐阜Bluvicは、櫻本絢子がヨネックスから移籍加入。廣田彩花との元日本代表同士のペアで5月のマレーシアマスターズを準優勝と実力を証明しており、大きな戦力となる。U24代表の石川心菜/平本梨々菜、原菜那子/清瀬璃子と若手も強い。ただ、日本代表の福島由紀は、フィリピンで開催されるFDG CUPに参戦のため不在。5月の日本ランキングサーキットでは、シングルスのエースである古川佳奈や、昨季のS/Jリーグでブロックリーグ5戦全勝の川添麻依子が欠場しており、どこまで戦力が揃うか気がかりだ。
ACT SAIKYOは、日本代表の宮崎友花、水津愛美、アジア競技大会の代表に選出された田口真彩が中心だが、水津が負傷離脱中で実質6人での戦い。昨季のS/Jリーグでは、シングルスを本職とする久湊菜々がダブルスの穴を埋めたが、今大会も誰かが2種目に出場しなければならない状況だ。優勝を争うなら、前回大会を制した再春館製薬所の山口のように、エースの宮崎が単・複で勝ち星を挙げるような展開か。あるいは、前回は、来日が実現しなかったが、韓国代表のイ・ソヒをエントリーしたように、助っ人で穴を埋めるか。どちらかが必要になるだろう。
前回4強を除くと、ヨネックスが有力候補に挙がる。櫻本が抜けた穴は大きいが、シングルスには、昨季のS/Jリーグで6戦全勝の仁平菜月がいる。高橋明日香は復調途上だが、2021年全日本総合選手権で準優勝の水井ひらりが、NTT東日本から移籍加入しており、層は厚い。ダブルスは、廣上瑠依/保原彩夏が安定感を増している。関野里真らが候補となるダブルス2番手をどう組ませるか。機能すればタイトルを狙える。
2種目出場選手がキーマンとなる可能性も
15点制の採用は、試合時間短縮が見込まれるため、前回大会の山口のように、単・複を兼ねた起用を行ないやすくなる側面もある。そうなれば、岐阜Bluvicの平本は、ダブルスを主戦場にしているが、シングルスでも日本ランキングサーキットで4強入りする力を持っており、これまで以上に貴重な戦力となる可能性がある。24年大会では、女子のBIPROGYが、高橋を2種目で起用し、第3シングルスを勝って優勝した。試合展開自体への影響も気になるところだが、選手の起用法に影響を与え得るという面でも注目される。
文:平野貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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