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遠藤が初表彰台、村田は五輪出場の条件をクリア
1月10~11日にアメリカ・ディアバレーで行われたW杯2連戦(第5戦、第6戦)は、日本のモーグルファンには嬉しい展開が続いた。
男子は、第5戦で遠藤尚が2年ぶりとなる表彰台(2位)をゲット。第6戦ではその遠藤と堀島行真がスーパーファイナルに進出し、それぞれ4位、5位。表彰台に上がれなかったのは残念だったが、両者とも、五輪メダルを狙える実力を持っていることを証明した。
また、女子では村田愛里咲が今季初めて決勝に進出。決勝では8位となり、平昌五輪派遣推薦基準をクリアする。ソチ五輪での負傷から4年、長いトンネルを抜けることに成功したのだ。これで、ジャパンチームから女子の五輪代表がゼロという最悪の事態だけは避けられそうだ。
上位メンバーが固まり、五輪メダル候補も絞り込まれる
現段階の総合リザルトをチェックしよう。
男子は6戦全勝のミカエル・キングスベリー(CAN)が600点と、2位以下に周回差をつけ独走。2位4回のドミトリー・レイヒャルド(KAZ)が360点でこれに追随している。また、200点台のマット・グラハム(AUS)、遠藤、チェ・ジェウ(KOR)が第3グループ的に固まっている様相だ。
キングスベリーとレイヒャルドの差はエアで、2人がフルアタックしてノーミスでゴールしても、その部分で点差が開いてしまう。大きなミスが無い限り、平昌での絶対王者の勝利は固い!?
女子は6強がメダル候補となるが、勝ち方をおぼえたカーフが有利か!?
一方、女子もトップグループの顔ぶれが固まってきた。こちらは、6戦で4名の優勝者が出ている大変な混戦模様。
その中で、優勝2回、2位2回のジャエリン・カーフ(USA)が頭一つ抜き出て420点でトップ。ペリーヌ・ラフォン(FRA)、ブリテニー・コックス(AUS)、アンディ・ノーディ(CAN)、が300点台で第2グループを形勢。さらに、ユリア・ギャリシェバ(KAZ)、ディアバレー2連戦で連日3位となったモーガン・シルド(USA)が200点台で続いている。
この上位6選手が五輪メダル候補といっていいだろう。ただし、五輪ではここ一番の勝負強さが求められるため、常に積極的な滑りを見せながら勝ち癖がついてきたカーフが有利とみることもできる。
日本女子のラストチャンス。失敗を恐れない姿勢が必須条件に
さて、次戦は五輪前最後のレースとなる1月20日(現地時間)のトレンブラント大会だ。各国とも五輪出場権を狙う選手は一か八かの猛アタックをかけてくる。そのなかで、五輪派遣推薦基準を満たしていない村田以外の日本の女子選手は厳しい戦いを強いられる。ハードルをクリアするために必要なのは無難な滑りをすることではない。決勝に残り、さらに上位を狙う積極的、攻撃的な姿勢だろう。ここで勝負をかけなければ、4年に1度の大舞台に立つことができないのだ。12位以内に入りさえすればいい伊藤みき(第6戦では惜しくも13位)と、今季2戦決勝進出を果たしている住吉輝紗良は、現実的に基準クリアの可能性十分。伊藤さつき、星野純子も過去に表彰台実績があり、村田の例を考えても8位以内は決して夢物語ではない。
STEEP
スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/
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