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絶対王者の独走以外は先の読めない展開が続く
五輪イヤーとなる2018年がスタートした。モーグルW杯は昨年12月下旬に中国のタイウーで第2戦、第3戦が行われ、平昌五輪まであと4戦を残す状況だ。現在までのところ、男子のミカエル・キングスベリー(CAN)が3連勝と独走中である点をのぞくと、順当とはいえない……だからこそ面白い展開が続いている。男子総合順位でキングスベリーに続くのは、カザフスタンのベテラン選手ドミトリー・レイヒャルド。また、自国五輪を控えた韓国のチェ・ジェウが3大会連続で上位に入り総合4位にランクインしているのも特筆点だろう。
前年女王がスタートダッシュとならず、アメリカの新鋭が躍進
カザフスタン勢は、女子でもユリア・ギャリシェバが第2戦2位、第3戦優勝で現在総合2位と好調だ。そのユリアの上をいく女子の総合トップは、本命とみられたブリテニー・コックス(AUS)ではなく、第2戦2位、第3戦優勝のジャエリン・カーフ(USA)。デュフォー-ラポイント姉妹(CAN)の低迷もあり、女子の五輪金メダル争い、W杯総合優勝争いは予想が極めて難しくなった。
男女でまったく違う、五輪内定者未決定事情
12月22日、SAJは平昌五輪代表の第一次内定選手12名を発表した。ところがそのなかにモーグル選手の名前はなかった……。といっても、モーグルに内定者がいない理由は男子と女子では180度違う。
男子の理由は「選びきれないから」。
五輪の代表枠最大4に対し、男子はこれまでSAJが定めた上記五輪派遣推薦基準(①8位以内の成績を1回以上 ②10位以内の成績を2回以上 ③12位以内の成績を3回以上/対象は17季、18季のW杯、17世界選手権)をクリアした選手が、堀島行真、遠藤尚、西伸幸、原大智、四方元幾と5名いた。そして、第2戦タイウー大会で、新たに藤木豪心が自身初となるW杯一桁順位(5位)を果たし、これに加わったのだ。基準クリア6選手のうち2名は確実に代表から漏れることになる。このサバイバルレース、ますます目が話せない状況となった。
一方、女子の理由は「基準をクリアした選手がいないから」。
伊藤みきが第3戦で12位に入ったのが今のところ日本女子の最高位。彼女は昨季、1度12位になっているため、「12位以内3回以上」にリーチをかけたが、他選手は厳しい状況が続いている。
さて、次のW杯は1月6日、カナダのカルガリーが舞台。五輪まで4戦続く北米ラウンドでの日本チーム女子の健闘を祈りたい。
STEEP
スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/
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