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男女とも本命が優勝も、意外な結果となった開幕戦
いよいよ、今季のW杯が始まった。フィンランドのルカで行われた開幕戦は、まず予選1で上位8選手の決勝進出が決定、予選2でそれ以外の選手が滑り、上位8選手が追加決勝進出者となるというレース形式で行われた(決勝は通常と同じ)。
選手たちがまだ本調子ではない開幕戦は意外な結果になることが多いが、今回もそのパターンだった。
女子は16季の総合優勝者クロエ・デュフォー-ラポイント(CAN)が予選落ちする波乱もあり、ファイナルは、1位ブリテニー・コックス(AUS)、2位オードリー・ロビショー(CAN)、3位マリカ・ペルタキア(RUS)、4位アンディ・ノーディ、5位ジャエリン・カーフ(USA)、6位ペリーヌ・ラフォンという順位に。興味深いのは五輪代表枠争いが特に熾烈なカナダ女子のなかで、昨季は4番手に甘んじていたベテラン選手ロビショーの健闘だ。上記選手のほかにもジャスティン・デュフォー-ラポイント(7位)、アレックス-アン・ガニョン(13位)ら五輪代表候補がゴロゴロいるなかでの2位は、大きなアドバンテージとなるだろう。
カザフスタン勢が表彰台に2名というサプライズが
一方男子は、ミカエル・キングスベリー(CAN)が連続優勝記録を8に伸ばし、続く2位は予選1を1位通過のドミトリー・レイヒャルド(KAZ)。ここまでは驚く要素がないが、サプライズだったのはその次。過去にW杯一桁順位が1度しかなかったパヴェル・コルマコフというカザフスタン選手が3位だったのだ。おそらく、カザフスタンの選手がW杯表彰台に2名上がったのはこれが初めてだろう。
遠藤が表彰台に肉薄も、女子は五輪派遣推薦基準をクリアせず
気になるジャパンチームのリザルトをチェックしよう。男子は遠藤尚が4位、堀島行真が8位、西伸幸が9位と10位以内に3名が入り、滑り出し好調といったところ。ところが、女子は決勝進出者がゼロ。最高位が伊藤みきの19位と厳しい結果だった。〈①8位以内1回以上、②10位以内2回以上、③12位以内3回以上〉というSAJの五輪派遣推薦基準をクリアした選手はいなかった。この基準に満たなければ、平昌五輪出場の道は閉ざされる。次回からの巻き返しはなるのか?
第2~3戦は、約4年後の冬季五輪の舞台、中国で開催
さて、W杯は年内にあと2レースある。12月21日に第2戦、翌22日に第3戦が、いずれも中国の太舞(タイウー)で行われる。日本との時差が1時間しかなく(日本が1時間早い)、現地の食文化が日本に近いという2点は、日本選手にとって有利な要素。特に女子選手は五輪派遣推薦基準のクリアが狙いやすい2戦となるだろう。キングスベリーの連勝記録がさらに2つ更新されるか? というのも注目点だ。
STEEP
スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/
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