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1月3日にカナダ・カルガリーで行われた、モーグルW杯第2戦男子は、遠藤尚が3位。開幕戦に続く、表彰台を獲得した。
今回は、ターンが60%の60点満点、エアが20%の20点満点、スピード(タイム)が20%の20点満点、トータル100点満点という採点割合が実施された最初のシングル戦。その予選ラウンドで遠藤は、1位通過の決勝進出という最高のスタート。ファイナル1は4位。そして6人進出のスーパーファイナルでは、2番目に速いハイスピードなターン、エアはコーク1080などを決め、トータル82.42の高得点。見事3位表彰台を獲得した。
W杯総合グランプリのポイントでは、第1戦2位80点に続き3位60点を加えた。トータル140点は、王者ミカエル・キングスベリー(カナダ)129点を上回る現在トップ。総合1位の証、イエロービブを着用することとなった。
これは日本男子モーグル史上、初めての出来事だ。まだ2戦終了時であり、キープするのは容易ではないが、記念すべき快挙である。第3戦アメリカ・ディアバレー大会で、日本人が他選手と違う黄色いビブを着用するのが誇らしい。
ちなみに日本女子では、'08季に総合優勝した上村愛子が着用している。
あと待たれるのは、遠藤のW杯初優勝ということになるだろう。なお今まで日本男子は、シングルで '96季スイス・マイリンゲン大会の坂本豪大、デュアルで'00季日本・斑尾高原大会の附田雄剛。この2勝がなされたのみだ。 この調子でW杯総合の表彰台、あわよくば総合優勝争いを期待してしまう。
第2戦の優勝は、男子ミカエル・キングスベリー(カナダ)、女子ハナ・カーニー(アメリカ)。絶対的王者の2人だった。
両王者は、昨季W杯総合優勝は果たしたが、ソチ五輪はそれぞれ2位と3位。金メダルを逃した。今季初戦デュアルは、ミックがベスト16で西伸幸に敗れ、ハナはセミファイナルでユリア・ガリシェバ(カザフスタン)に敗れた。もはやこの両王者の勢いはなくなり、戦国時代への突入とも思われたのだったが、やっぱりこの2人は強かったのだ。
ミックは、ターンとエアで他選手を引き離し、ハナはターン、エア、スピードすべてでソチ五輪金銀のデュフォーラポイント姉妹を振り切った。
やはり、3年連続総合王者と4年連続総合女王は強い!
しかし、男子は総合1位に立った遠藤尚だけでなく、ここ数年怪我で苦しんでいたアンソニー・ベナ(フランス)が開幕戦3位→第2戦5位で総合3位と好スタートを切っている。ソチ五輪銅メダルのアレクサンドル・シュミシャエヤエフ(ロシア)は、5位→4位と調子を上げている。
女子は、1月10日で19歳になるアンディ・ノード(カナダ)が6位→4位と、次期女王候補がいよいよ第2戦でトップに近づいている。20歳のブリテニー・コックス(オーストラリア)が、スーパーファイナルに進出し、6位に食い込んでいる。
まだ2戦終わった時点で、今後何が起こるかわからない。また、今月後半にはビッグイベント世界選手権がオーストリア・クライシュベルグで行われる。
STEEP
スキー・スノーボードの本質を追いかけるWEBメディア。90年代からフリースタイルスキーを追う編集部による、モーグルW杯の見どころを紹介。サイトでは様々な情報を更新中。https://steep.jp/
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