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フィギュア スケート コラム 2013年3月4日

ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権 レビュー

フィギュア通信 by 田村 明子
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2月27日からイタリアのミラノで開催されていた2013年世界ジュニア選手権は、3月3日に無事に幕を閉じた。この大会は、男子は米国選手3人が表彰台を独占し、女子はロシアの3人が表彰台を独占するという、とても興味深い結果となった。女子では過去に2回、ロシアが表彰台を独占したことがあったが、男子では世界ジュニアで一国が表彰台を独占したのは、今回が史上初のことである。

男子で金メダルを手にしたのは、予想通りジュニアGPファイナルで優勝したジョシュア・ファリスだった。フリーでは4回転こそ転倒したものの、3アクセルを2回成功させて全体的によくまとめ、228.32で初の世界ジュニアタイトルを手にした。
2位は、昨年度のジュニアGPファイナルチャンピオン、ジェイソン・ブラウンだった。フリーでは3アクセルを2度成功させて、フリーは154.09で1位。総合224.15で昨年度の3位から一つ順位を上げた。
ファリスは小柄で切れ味の良いジャンプが持ち味であるのに対し、ブラウンは体が柔らかく、コンテンポラリーダンスを見ているかのような味のある演技を見せてくれる。タイプの違う二人が、今後シニアになってどのように育っていくか楽しみだ。

そして3位には、全米ジュニア選手権2位だった日系アメリカ人のオオモリ・ショータローが総合204.34で入賞した。カリフォルニア生まれの17歳のオオモリは、「ジョシュアとジェイソンとこの歴史的瞬間に一緒に表彰台に立つことができて、とても光栄」とコメントした。宇野昌麿が総合7位となり、日野龍樹は実力を出し切ることができずに10位に終った。

女子は、ジュニアGPファイナルチャンピオンのエレーナ・ラディオノワがSP5位からいっきに挽回し、初の世界ジュニアタイトルを手にした。フリーでは2度の3ルッツを含む3回転ジャンプを6回成功させて、169.71を獲得。やはりSPでは4位と出遅れていたユリア・リプニツカヤが、フリーでは2アクセル+3トウループなどを成功させ、総合165.67で2位に上がった。連覇はならなかったものの、昨年度のタイトル保持者の意地を見せた。

3位は、ジュニアGPファイナル銅メダリストのアンナ・ポゴリラヤ。フリーでは多少の着氷の乱れはあったが3回転を6度挑戦して、総合160.32を獲得した。ラディオノワ、リプニツカヤはまだ子供の体型であるのに比べ、ポゴリラヤは身長160センチと、もっとも大人の体型に近い。このロシアの3人娘たちのうち、誰がシニアになってからも生き残っていくのか興味深い展開となることだろう。宮原知子は総合7位と残念ながら表彰台に届かず、本郷理華は総合9位だった。

ペアは米国のデニー&フレイジャーが、カナダのパーディー&マリナロ、ロシアのフョードロワ&ミロシキンと接戦を繰り広げた末に、初の世界ジュニアタイトルを手にした。アイスダンスでは予想通り、ロシアのステパノワ&ブーキンが優勝。フランスのパパダキス&シゼロンが2位、米国のアルドリッジ&イートンが3位となった。

代替画像

田村 明子

盛岡市出身、ノンフィクションライター。1977年留学のため単身渡米し、現在ニューヨーク在住。長い滞米生活と語学力を生かして多様な方面で執筆活動を行う。フィギュアスケートは1993年からはじめ、これまで15回の世界選手権、3度の冬季五輪を取材。選手のみならず、コーチ、ジャッジ、ISU関係者など幅広い人脈を駆使して多面的な視点から執筆。著書に「氷上の光と影」(新潮社)他。

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