ラグビー愛好日記

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このブログについて

プロフィール写真【村上晃一】
1965年京都市生まれ。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。
ラグビーの現役時代のポジションは、CTB(センター)、FB(フルバック)。1986年度西日本学生代表として東西対抗に出場。
87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者、ラグビージャーナリストとして活動。J SPORTSのラグビー解説は98年より継続中。1999年から2019年の6回のラグビーワールドカップでコメンテーターを務めた。著書に「仲間を信じて」(岩波ジュニア新書)、「空飛ぶウイング」(洋泉社)、「ハルのゆく道」(道友社)、「ラグビーが教えてくれること」、「ノーサイド 勝敗の先にあるもの」(あかね書房)などがある。

日記 2010年06月20日

四つ葉とサモア戦結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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土曜日、何気なくタクシーを拾った。おおっ、四つ葉のクローバー号ではないか!

Clo

ヤサカタクシーの1400台の中にたった4台だけ含まれる幸運のタクシー。しかも夜は1台しか走っていない。それは日本ラグビーにいいニュースが舞い込む予兆だった。日本時間6月20日、サモアのアピアパークで行われた対サモア代表戦で、日本代表が31-23で勝利した。実にサモアに勝ったのは11年ぶりである。

先週のフィジー戦では、立ち上がりから無駄なキックとハンドリングエラーが多く、スクラム、ラインアウトも不安定だった。しかし、この日は川俣、堀江、畠山のFW第一列でスクラムが安定。FW周辺をしつこく縦について小さなゲインを重ね、機を見てワイドに展開と、メリハリのついた攻撃でサモアにプレッシャーをかけ続けた。

前半22分には、ゴール前のラインアウトからモールで押し込み、右オープンに展開してSOアレジが防御背後へキック、CTBニコラスがこれを拾ってトライ。10-6と逆転すると、27分には自陣のスクラムから右に展開、SH田中、WTB遠藤の大幅ゲインから今度は左オープン。HO堀江が起点になったラックからさらに左へ展開し、最後はニコラスが相手3人を引きつけてWTB小野澤にパス。小野澤は、そのまま走りきってゴール左隅に飛び込んだ。安定したスクラム、ラックからの素速いボール出し、日本代表が目指すスタイルでの加点でチームは勢いに乗った。

前半、25-6とリードした日本代表は、アレジのPGで3点を加えると、後半16分から川俣のシンビン(ボールを受けようとする相手選手への故意の妨害行為)で14人となった時間帯を耐え、残り20分にLOトンプソン、SH吉田、FBウェブ、FLバツベイ、WTB金澤らを次々に投入してサモアの猛反撃をしのいだ。80分に決まったアレジのドロップゴールで、31-16と15点差にしたのは非常に大きかった。そのあとのキックオフのキャッチミスで8点差に迫られたのだから。ホームのサモアにも意地がある。ギリギリの勝利だった。

シンビンでFWが7人になったスクラム時、統悦に代わって平島が投入され、このスクラムをしのいだのは勝利を語る上では大きかった。素速いボール出しの日本スタイルを築く上で、その起点となるスクラムの安定は絶対に必要な条件だし、防御の点でも押し負ければ相手の思い通に攻められてしまう。日本には強いスクラムを組めるフロントローがたくさんいる。ここは今後も大切に考えてもらいたい。

■ジョン・カーワンヘッドコーチ
「サモアのコンタクトが強かったが、最初の20分で日本が速いゲームプレーをすることができました。選手たちは勇気を持って戦ってくれました。特に最後の6分間のみんなのディフェンスは凄かったです。ディフェンスもしっかりでき、そして、今まで練習や試合で培ってきた、『ジャパンスタイル』ができていました。一つ上にレベルアップしたと思います。日本は、3年掛けて自信をつけてきました。彼らを誇りに思います。きょうはリラックスして、次戦に臨みたいと思います」

■菊谷崇キャプテン
「前半10分間、ボールキープでき、日本のペースで試合を展開できました。FWがセットをキープできたし、BKもボールマネージメントがよくできていたと思います。ペナルティで得点を獲られてしまいましたが、ラインをゲインされても、よくディフェンスし、持ちこたえることができたと思います。サモアに勝利でき、今まで応援頂いている日本のファンの皆さんに、ようやく良い報告ができ、嬉しいです。日本のファンの皆さん、選手の家族、そして、チームをサポートしてくれているスタッフに感謝したいです」

次のトンガ代表戦は日本時間の27日朝に行われる。

愛好的美食日記◎土曜日、京都在住の元日本代表PR中村直人さんと食事した。ひたすらラグビー談義ののち、日本ラグビーの発展を願って乾杯! この後、四つ葉のクローバータクシーに乗ることになるとは…。日本代表史上屈指のスクラム職人が四つ葉のクローバータクシーに乗ったのだ。日本代表のスクラムが上向きになるわけである[E:happy01]

Oosako

お店は、地下鉄松ヶ崎駅近く(宝ヶ池のラグビー場も近い)、工芸繊維大学前の「ほく泉 大さこ」(TEL075-703-0035 京都市左京区松ヶ崎正田町16-3)。こちら、京都出身ながら愛媛の新田高校、東洋大学ラグビー部でプレーしたご兄弟とご両親が経営されているお店だ。美味しい刺身に天ぷら、寿司、茶碗蒸し、そしてラグビー談義、堪能しました。
営業時間=11:30〜14:00、17:00〜21:30、日曜営業、定休日=水曜・第3火曜

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