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ラグビー コラム 2026年9月14日

【ハイライト動画あり】最終テストマッチも南アフリカが制し3勝1敗と勝ち越す。オールブラックスとの熱戦に6万8173人が熱狂

ラグビーレポート by 田村一博
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6万8173の大観衆は、アメリカでおこなわれたラグビーの試合における最多観客数となった。

9月12日(現地時間)にボルチモアでおこなわれた『Rugby’s Greatest Rivalry』ツアーの最終戦(全8試合)、第4テストマッチの南アフリカ×ニュージーランドは、43-28で前者が勝利した。
33-16とオールブラックスが勝利した第1テストマッチ以降は、第2テストで33-26、第3テストで29-24と勝利していた。

南アフリカでおこなわれた3つのテストマッチから、2031年にワールドカップが開催されるアメリカの地に場所を移しての最終戦。そこでも南アフリカが勝ったことで、今ツアーでのテストマッチ4試合は、3勝1敗で深い緑のジャージーが勝ち越した。
次回の同シリーズは2030年、南アフリカがニュージーランドを訪れる形で実施される。

NFLボルチモア・レイブンズの本拠地でもあるM&Tバンク・スタジアムのスタンドは、両チームが挙げた計10トライ(南アフリカ6、オールブラックス4)に揺れた。
ワールドランキング1位と2位の濃密な80分は、2031年ワールドカップに向けての機運醸成につながるはずだ。

前半は17-14と競った。
3分にSOサシャ・ファインバーグ=ムゴメズルのPGで先制した南アフリカに対し、オールブラックスは7分にゲームキャプテンのHOコーディー・テイラーがインゴールに入った。この時のテイラーの表情を見てほしい。テストマッチ24トライ目。オールブラックスのHOとして最多となる逆転トライも、表情はまったく崩れなかった。

3-7とされた南アフリカは、前半14分に12フェーズを重ね、CTBダミアン・デアレンデがトライ。ファインバーグ=ムゴメズルのコンバージョンキックで10-7とリードしてからは、試合終了時までオールブラックスの先を走り続けた。
21分にはラインアウトモールを相手ゴール前で押し込む途中、SHモルネ・ファンデンバーグがサイドを鋭く走ってトライ。ゴールキックも決まって17-7とした。

オールブラックス 南アフリカ遠征 ラグビー グレイテスト・ライバルリー・ツアー 2026 テストマッチ第4戦(9月12日)

【ハイライト】南アフリカ vs. ニュージーランド

オールブラックスも、決してそのまま沈まない。相手反則から敵陣に入り込んで得た前半32分過ぎのラインアウトから、4分間、32フェーズを重ねて挙げたトライは辛抱強く攻めて得たものだった。
繰り返し分厚い壁にクサビを打ち込んでチャンスを待ち、スペースが生まれた時に攻め上がった、WTBウィル・ジョーダンの加速はさすがだった。
17-14。南アフリカの僅かなリードで前半が終わった時には、勝負の行方は分からなかった。

しかし、後半の序盤に勝負の天秤は大きく傾き、試合時間が残り10分となったところで決着はついた。
前半の得点機を振り返ってみても爆発力では南アフリカが上回っていた。そのエナジーは、ラスト40分が始まってすぐに南アフリカの攻撃に注ぎ込まれた。

後半7分過ぎにスクラムでPKを得た南アフリカは、ラインアウトモールを押し込んでトライ。その直後にもスクラムから攻め、SOファインバーグ=ムゴメズルがビッグゲイン。トライラインに迫ったあとにFWで攻め立て、最後はFLピーターステフ・デュトイがインゴールに入った。

29-14とリードして迎えた後半22分、トライを許して差を詰められた南アフリカだったが、後半30分過ぎに決着をつけた。
互いに攻め合う展開の中でこぼれたボールを手にしたカート=リー・アレンゼが自陣から60メートル超を走り切った(Gも決まり36-14/この直前、TMOとなったプレーは微妙なジャッジ)。
ダークグリーンのジャージーは35分にもキックカウンターをきっかけにトライを決め(Gも成功)、43-21としてみせた。

試合後、オールブラックスの指揮官、デイヴ・レニー ヘッドコーチ(以下、HC)は「攻撃を継続させれば得点できることは証明できた。選手たちのハードワークを称えたい」と話し、4テストマッチを経て、チームが成長し続けていることを実感しているとした。
「今夜は辛い。でも、明日になれば目を覚まし、また正しい方向へ進んでいく」の言葉がこのツアーの重さと、オールブラックスのプライドを感じさせる。

南アフリカのラッシー・エラスムスHCは、「(勝ちはしたが)我々のほうが優れたチームだったとは言わない」と話し、「60分の時点でも、試合はまだ拮抗していた。勝てたことは嬉しい。しかし、ニュージーランドの差は本当に小さい」と続けた。
『Rugby’s Greatest Rivalry』の冠がついたシリーズの最後を締めくくる言葉にふさわしかった。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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