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ラグビー コラム 2026年8月27日

【ハイライト動画あり】菅平で「春の東西王者」が合計14トライの熱戦!「京都産業大学×早稲田大学」ラグビー菅平合宿2026

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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京都産業大学×早稲田大学。

関西大学春季トーナメントを制した“春の関西王者”と、関東大学春季大会Aグループの覇者となった“春の関東王者”が、8月26日(水)、菅平高原サニアパークで力試しを行った。まずは両軍のメンバーをチェックしたい。

【京都産業大学メンバー】

PR小林龍昇
HO濱田素良
PR佐名木風雅
LO一柳尚斗
LOエドウィン・ランギ
FL石橋チューカ
FL髙木彗那
NO8ベネディクト・アカウオラ
SH髙木城治
SO神拓実
WTB福永然
CTB平山尚樹
CTB乗松龍志
WTBナブラギ・エロニ
FB金侑雅
角方温太/川北啓太/八田優太/石川東樹/シオネ・マヘ/永井玲雅/猿渡勇人/朝野楽/林総大/金子健伸/佐藤宏亮/太田陸斗

【早稲田大学メンバー】

PR杉本安伊朗
HO清水健伸
PR新井瑛大
LO笹部隆毅
LO米倉翔
FL久我真之介
FL城央祐
NO8平野仁
SH大賀雅仁
SO服部亮太
WTB西浦岳優
CTB島田隼成
CTB名取凛之輔
WTB鈴木寛大
FB吉廻温真
堂薗尚悟/平山風希/前田麟太朗/宮川侑大/駒井良/野島信太郎/牧錬太郎/龍康之助/川端隆馬/竹山史人/東佑太/森田倫太朗/松本桂太/佐々木豪正/髙野恵次郎

まず“春の関東王者”早稲田は、序盤のアタックで近場の肉弾戦を仕掛けた。

ラック左右で直線的なランを繰り返す。大型FWの京産大の土俵に上がって真っ向勝負する。

ラインアウトでも大型FW相手にモールで勝負。ここは相手LOエドウィン・ランギに割って入られたが、直後の展開に早稲田らしい小技を効かせる。

近場を警戒する相手に対し、SH大賀雅仁から10番服部を飛ばして12番島田隼成へ。さらなる飛ばしパスから、走り込んだルーキーFB吉廻温真がフィニッシュ。ここまでの肉弾戦がフリとなっている頭脳的なトライで7点を先取した。

さらに前半6分、早稲田は深くなった相手ハイパントの捕球から5次攻撃。WTB鈴木寛大らがショートステップでゲインを取り、相手FL石橋チューカ主将に掴まりながらも右隅でグラウンディング。京産大は開始6分で12点を追うことになった。

大学ラグビー 菅平合宿 2026 練習試合 (8月26日)

【ハイライト】早稲田大学 vs. 京都産業大学

ボールキープの早稲田に対し、京産大はSH髙木らのハイパントでボール再獲得を狙う。しかし逆に早稲田SO服部の特大キックを浴び、思うように前進できない。

ここで京産大の活路となったのが「スクラム」だ。

ファーストスクラムでフリーキック、2度目でペナルティを誘ってエリア前進。逆襲の起点となった。

だが、ここで京産大は連続攻撃のなかでハンドリングエラー。SO服部のロングキックで返され、直後にスティールを浴びるネガティブな事象が続き、モールで3本目を奪われて0-17。早稲田が主導権を掌握する。

京産大待望の初得点は前半20分だ。

敵陣ラインアウトからLOランギが突進。ここでラック脇のスペースを察知したのはSH髙木。軽やかな仕掛けから、余裕を感じさせるチェストパス。フォローのCTB平山尚樹が迫るディフェンダーをかわしてチーム初得点を記録した。(7-17)

“春の関西王者”はさらに逆襲。

起点はFB金侑雅のチョップタックルからの自陣ターンオーバー。ここで守勢に回った早稲田が2連続のオフサイド。

モール勝負はDF側の早稲田に軍配が上がったが、京産大がパワー勝負の近接戦で畳みかけ、191センチのルーキーLOランギがチーム2本目。一気に3点差(14-17)に詰め寄った。

だが京産大は安定させたいスクラムで前半31分にアングル(スクラムで角度をつけるペナルティ)。自陣後退からのクロスキックで失トライ。

さらに早稲田のWTB西浦岳優がサイドステップでタックルをかわす好ラン。京産大FL石橋チューカ主将はオブストラクションをアピールしたが、早稲田が決定力を見せて2連続トライ。早稲田の15点リード(29-14)で前半を終えた。

早稲田は後半も積極性が光った。

後半5分。相手キックからクイックスローイン。SO服部のハイパントをクリーンキャッチしたのはCTB島田。直後のフェーズでSO服部がクロスフィールドキック。

タッチライン際でキャッチ&グラウンディング成功はWTB鈴木。早稲田が「縦」「横」の2本のキックで後半最初のトライを奪った。(14-34)

20点リードの早稲田は後半10分頃、SO服部に替わってルーキーSO竹山を投入。すると桐蔭学園3連覇メンバーの10番がすぐに魅せる。

J SPORTS 放送情報

まず防御裏へのショートキックで再獲得を演出。3フェーズ目で自らブレイク&オフロードパス。WTB鈴木のハットトリックを演出してみせたのだ。(14-39)

力関係が明確になったと感じられたのは後半15分。

京産大が敵陣22mラインアウト。まず早稲田がモール守備で奮闘し、またもレフリーの「ユーズイット」コールを引き出してみせる。京産大も負けじとラック脇でピック&ゴー。しかし早稲田はここも止めた。

ペナルティもなく、最後はノックフォワードを誘って早稲田が粘り勝ち。両フランカー(FL久我真之介、城央祐)ら裏方の献身性が光った。

京産大も後半20分にようやく武器のモールで一本。早稲田もSO竹山のショートパント&再獲得から1本を返すと、京産大は同26分に石川がイーブンボール捕球から個人技でトライ。両軍が取り合う展開となる。(28-46)

ラスト10分でシンビンが起きて14人となった京産大。ここで畳みかけた早稲田がさらに1トライ追加。京産大も1トライを返したが、最終スコアは53-35。早稲田18点差で競り勝った。

敗れた京産大だが、自慢のスクラムは随所で反撃の起点となった。序盤の17失点から競り合いにもっていく力は本物だろう。LOランギやSH髙木など違いを生み出せるプレイヤーもおり、早稲田からの35得点は敵陣での決定力の証明と言えそうだ。

今回の修正点と見えたのはコンテストキックへの対応。大型FW擁する京産大はキックマネジメントが重要のはずだが、この日のハイボール処理は早稲田に軍配。後半29分にはキック精度もあってハイボールに空中で競らなかったWTBナブラギが自ら負傷、シンビンも受けてしまった。

勝利した早稲田は、スタートから高い遂行力で畳みかける力、攻撃スピードは大学随一と映る。相手は来ると分かっていても止められない。またラインアウトとモールの守備は引き続き高精度で、この日も脅威となっていた。大型FW擁する京産大との接点勝負も互角以上に持ち込んだ。

早稲田は同日行われたBチーム戦も35-12で勝利。練習試合ながらABチーム共に春の関西王者を上回った。

今回の腕試しの成果をどう活かしていくか。これから京産大は関西Aリーグ(初戦は9月13日立命館大学戦)へ、早稲田は関東対抗戦(初戦は9月12日日本体育大学戦)へ突入。大学ラグビーはいよいよ秋の本番を迎える。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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