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ラグビー コラム 2026年8月21日

3戦を経て、バランス良いメンバーを組んだNZ。南アフリカはワールドクラスずらり。「大」ツアー最初のテストマッチ

ラグビーレポート by 田村一博
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その日、ヨハネスブルグのエリスパークには熱気が充満するだろう。
これまで何度も名勝負を繰り広げてきた南アフリカ代表とニュージーランド代表が、世界最高レベルの80分で人々を魅了するだろう。

8月7日にケープタウンでおこなわれたストーマーズ戦から9月12日、アメリカ・ボルチモアが舞台となるテストマッチまで、2つのラグビー大国の誇りがぶつかり合う全8試合。『Rugby'sGreatestRivalry』と壮大な看板を掲げたツアーは、ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップ(ヨーロッパの強豪クラブと南アフリカ4チームで争うリーグ)の南アフリカ勢3チームとの試合を終えて、ついに最初のテストマッチを迎える。

ツアー内で4度おこなわれる南アフリカ代表とオールブラックスのテストマッチ。その8月22日の一戦に向け、来征の黒衣軍は、ストーマーズ、シャークス、ブルズに3連勝。決戦へのカウントダウンに向けて、チームの充実ぶりを見せつけてきた(それぞれ、38-21、54-0、50-19)。
南アフリカ代表も8月8日の敵地でのアルゼンチン戦とのタイトな試合に17-10と勝ち、充実のチーム力でエリスパークに立つ。

 

発表された南アフリカ代表の出場予定選手23人のメンバーには、ワールドクラスの選手たちの名前が連なった。先発15人の通算キャップ数は850(FWが477キャップ、BKが373キャップ)と豪華なもの。ベンチスタートの8人も合計193キャップだ。キャプテンはFLのピーターステフ・デュトイが務める。

12番のダミアン・デアレンデは、この試合で100キャップに到達する。埼玉パナソニックワイルドナイツでも抜群の安定感を見せる同選手を、ラッシー・エラスムスヘッドコーチ(以下、HC)は、「アタックでもディフェンスでも、とてもフィジカル面で強い選手」と高く評価し、オフロードパスについても賞賛する。
さらに、「控えめな性格にも関わらずチーム内での信頼は厚い」と、現地メディアに話している。「彼は決して自分への称賛を求めないが、我々はダミアンを本当に誇りに思っている」の言葉が重い。

フロントローにオックス・ンチェ、マルコム・マークス、ウィルコ・ロウと強力メンバーを揃え、パワフルに戦う用意を整えたエラスムスHCは、世界中が注目するツアーの最初のテストマッチについてプレッシャーを感じているとし、「非常に大きなシリーズ。どうスタートするかはとても重要」。

しかし経験豊富な指揮官は、「(複数のテストマッチを戦う)ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズのツアーや、ワールドカップのプールステージで序盤に負けた経験からも学んできた」とし、シリーズで勝ち越すことが大事と話している。
相手については「質の高いチームで、とても優れた指導を受けている」とリスペクトを示し、「我々は80分間にわたる消耗戦になることを想定して準備している」ようだ。

 

オールブラックスは、ツアー序盤の3試合で力をアピールした選手と、コンディションが整った、中核となる選手を組み合わせたメンバー構成となった。
主将のNO8アーディー・サヴェア、SHキャム・ロイガード、WTBウィル・ジョーダンは、今シリーズ初出場となる。

今回のツアーの日々を過ごしてきて、「参加しているスコッド全員が、いよいよ迎えるこの最初のテストマッチを楽しみにしている」と話すデイヴ・レニーHCは、「ここまでの3試合を通して、経験の浅い選手たちは、南アフリカのチームがどのようにプレーするのかを体験してきた」とし、その時間がコンビネーションを密にし、チームが目指しているスタイルの理解を深め、ゲームを発展させるだろうとしている。

「我々は、(キャリアの中で)大舞台を経験している選手たちと、今回の第1テストでプレーする権利を勝ち取った若手選手たちを組み合わせ、バランスの取れたメンバーを選んだ」の言葉からは、選手たちへの信頼と自信が伝わってくる。

今回の先発メンバーの総キャップ数は684。南アフリカ代表には及ばないが、HOコーディー・テイラー、NO8サヴェアが109キャップと、FWに経験豊かな選手たちが揃っているのが頼もしい。
カギを握るのは、今季に入って10番を任され続けているルーベン・ラヴのパフォーマンスだ。FBダミアン・マッケンジーとのダブルSOで相手を崩したい。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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