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【ハイライト動画あり】慶應義塾大学、帝京大学相手に「前に出るタックル」で大学選手権へつながる敗戦。ラグビー関東大学対抗戦
ラグビーレポート by 慶應スポーツ新聞会特に本郷は脳震盪の疑いがあり、メディカルチェックを受けたが、その直後には一番のハードタックルを喰らわせていた。後半8分こそ相手ボールのラインアウトとなり、サインプレーでNO8(ナンバーエイト)延原秀飛にトライを決められるも、その後の15分は再び得点の入らない状態が続いた。
24分に追加トライを許すも、そのリスタート直後、HO中山大暉が帝京のLO岡大翔に身体を浮かせるほどの猛烈なタックルを決め、ペナルティを獲得。中山は大きな雄叫びをあげた。得点が欲しい慶應は、その後のラインアウトからモールを組み攻撃を仕掛けるが、相手のリアクションが速く、ノットリリースザボール。
チャンスは続き33分、PR岡のジャッカルから敵陣に攻め込むと、FB今野のあげたハイパントを獲得した帝京陣を乗り越えボールを再獲得。相手のハイタックルもあり、ラインアウトモールで残り2mまで攻めるが惜しくもノックオン。逆に帝京はロスタイムに2トライ追加し、10-54でノーサイド。慶應は3勝4敗の5位で対抗戦を終えることになった。
この試合では、明治戦や早慶戦で課題でとなった序盤を含め、相手に長時間攻められながらも再三のタックルを決め、失点を防いでいた。タックルの成功率自体は他の試合も高かったが、タックルで「前に」出れていたという面では、帝京戦が一番手応えを感じたのではないか。
王者・帝京がサインプレーを多用してトライを取っていたことからも、帝京にとっては慶應のディフェンスの圧力を感じていただろう。この試合ではディフェンスリーダーのCTB三木がゲームキャプテンを務めたが、「ディフェンス」面でチームを引っ張っていた成果とも考えられる。
また、自身初得点でチームに貢献したPR吉村やSO磯上、我慢のタックルを決め続けたWTB伊吹央やCTB村田など、新戦力の台頭という意味でも収穫のある一戦となった。欲を言えばもう少し長く攻撃し、得点を積み重ねたかったが、「ディフェンスから前に出るラグビー」が体現できた、良い対抗戦の最終戦となった。
慶應は、大学選手権初戦の3回戦で天理大学と対戦することが決まった。天理は3年前に日本一を果たすなど関西で力のあるチームだが、臆することなく慶應らしいプレーを発揮して欲しい。慶應の目標は「正月越え(ベスト4)」。ここからはノックアウト形式となるが、目の前のプレーに1つ1つ集中し壁を乗り越え、国立に帰ってくる黒黄戦士に期待したい。
文:野上賢太郎/写真:野上賢太郎(慶應スポーツ新聞会)
慶應スポーツ新聞会
慶應義塾大学文化団体連盟所属の公認サークル。通称ケイスポ。全40ある体育会の取材から記事の執筆、年7回の新聞製作まで全て学生の手で行う塾内唯一のスポーツ新聞サークル。部員数約50名、35年の歴史を持つ。»慶應スポーツWebサイト
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