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【RWC2023出場国紹介:アルゼンチン】日本代表の前に立ちはだかるロス・プーマス。 大黒柱は三重ホンダヒートのパブロ・マテーラ
ラグビーW杯2023出場国紹介 by 村上 晃一
同国のラグビーの歴史は長いが厳格なアマチュアリズムを守り、海外でプレーする選手を国代表に選ばないなど厳しい規定で知られていた。そのために強化が遅れたのは日本と同じだった。しかし、アルゼンチン代表は世界的にプロが認められた1995年以降は急速に力をつけ、2012年から南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリアとの選手権「ザ・ラグビーチャンピオンシップ(TRC)」に参加。さらに力を伸ばした。プレースタイルはスクラムに偏ることなく進化し、総合力を高め、組織的な動きでディフェンスを崩すようになっている。昨年8月、TRCではオーストラリアに48-17、ニュージーランドにも25-18で勝っている。
パブロ・マテーラ以外にも世界的スター選手は多く、RWC2019以降に代表に定着して、チームのリーダーとなったフリアン・モントージャ(29歳)は機動力あるHOで、イングランドの名門レスター・タイガースでも中心選手だ。スタッド・フランセでプレーするLO/FLマルコス・クレメール(25歳)、クレルモン・オーヴェルニュでプレーするLOトマス・ラバニーニなど、フランスでプレーする選手も多い。RWC本大会でも力を発揮するだろう。SOサンティアゴ・カレーラス(25歳)は、2019年に代表入り後、経験を積んで安定感が出てきた。現在はイングランドのグロスターでプレーする。スコットランドのエジンバラでプレーするFBエミリアノ・ボフェリ(28歳)は身長 193cm、体重 94kgでCTB、WTB、FBどこでもこなし、ロングプレースキッカーでもある。ハーフウェイライン付近からもPGを狙ってくる要注意選手だ。このほか、イングランド、フランス、イタリア、ニュージーランドなど世界各地でプロとして活躍する選手が多く、個人能力は高い。今年のTRC第2節でもエディー・ジョーンズ率いるオーストラリアに逆転勝ちしている。プール戦最終戦でぶつかる日本代表にとっては高く分厚い壁へのチャレンジになる。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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