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昨季に続き大学選手権ベスト8で終えた同志社大学
帝京大学の前に、同志社大学は2年連続の全国8強で終幕を迎えた。「めちゃめちゃ悔しくて、情けない」。1年間チームの陣頭に立ったFL(フランカー)梁本旺義主将はこう言葉を絞り出した。
「シンプルなオプションだけでは関東勢に戦っていけない」(宮本啓希監督)。昨年、帝京大学に大敗を喫した大学選手権を見据え、今季はより攻撃的なラグビーを追求した。新たに就任した宮本監督と橋野皓介BK(バックス)統括コーチの下、ボールを動かし続けるアタックシェイプに挑戦。相手よりも動き続けるラグビーを目指すべく「MOVE」をスローガンに掲げ、『梁本組』は始動した。
シーズン序盤から攻撃に重きを置くスタイルは目に見える形で表れる。昨年までキックでエリアを獲得していた場面でも、積極的にボールを展開し攻撃を継続。「常に前と後ろのオプションを持って判断していくラグビー」(宮本監督)を目指し、試行錯誤を繰り返す日々が続いた。
同志社大学ラグビー部第112代主将の梁本
だが、高い運動量と個々の状況判断が不可欠な戦術とあって、春は連携不足によるミスが目立った。連覇を狙った春季トーナメントは、初戦で立命館大学に惨敗。「ラグビーの基本となる部分が疎かになっていた」(梁本)と厳しい現実を突きつけられてしまう。
それでも、翌週に行われた明治大学との定期戦では3トライを奪取するなど、戦術に少しずつ手応えを感じていた。7月には摂南大学と立教大学に快勝し、春シーズンを連勝締め。「春でやりたいラグビーの認識は深まったと思う」(宮本監督)。自分たちのスタイルを信じ、秋こそは関西制覇へ。周囲の期待と批判による重圧と戦いながら、覇権奪還を誓った。
春と秋、立命館大学に敗戦
迎えた秋シーズンは「ジェットコースター」と称されるほど、浮き沈みが激しかった。春と同様に初戦で立命大に敗れ、早くも優勝争いから遅れを取る。「あと全部勝つしかない」(宮本監督)。関西大学と摂南大学からは白星を奪取し、勝ち点を積み上げたが、関西学院大学戦では悲劇が待っていた。前半で26点差をつけながら、後半ロスタイムに逆転され34-38で敗北。リーグ優勝はおろか、大学選手権出場にも黄色信号が点灯する窮地に立たされた。
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