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ラグビー コラム 2022年12月12日

【ハイライト動画あり】筑波大、「バチバチ」の3回戦突破。 天理大は歯車かみ合わずシーズン終える

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ラグビー 全国大学選手権 22/23 3回戦

【ハイライト動画】天理大学 vs. 筑波大学

天理大もトライを返し、26-12で迎えた後半11分、天理大はラインアウトからのモールで筑波大のオフサイドを誘い、PKからヴァカタが速攻を仕掛け、最後はHO谷口永遠(4年)が意地のトライ。26-17と逆転可能な点差に迫った。このまま拮抗するかと思われたが、筑波大は攻撃のテンポを速め、後半16分から24分に3トライを畳みかける。モールを押し込み、SO楢本幹志朗(1年)のパス、キックでワイドなスペースを攻め、天理大のディフェンスを翻弄したものだ。スコアは43-17。最後は天理大もトライを返したが、最終スコアは50-22。接点でプレッシャーをかけ続けた筑波大の快勝だった。

「チームでやって来たことを選手たちがやり切ってくれました。1月、2月から一対一で勝ち、数でも勝つことに取り組みました。それを試合で出すことができました」(嶋崎達也監督)。木原優作キャプテンは「対抗戦では(上位チームに)勝てませんでしたが、手ごたえはありました」と自信を持ってこの試合に臨んだと話した。木原キャプテンは、試合前日、ラグビー部のホームページに「4年生の想い」として文章を寄せていた。

【今シーズン「バチバチ」というスローガンを掲げて、チームが始まったときに何度か厳しい言葉を投げかけたこともありました。けどそれは、突き放したかったのではなく、グラウンドで全員が本気になってほしかったからです。自分らの「バチバチ」というスローガンは、誰かの本気に対して本気で返すことで成り立つと思っています】。その言葉通り、全員がバチバチと前に出た勝利だった。準々決勝の舞台は、12月25日、大阪・ヨドコウ桜スタジアム。相手は関東大学リーグ戦1部優勝の東海大だ。

敗れた天理大は、ときおり連続攻撃は見せたがトライが獲りきれなかった。リーグ戦終盤に狂った歯車は攻守にかみあわないままだった。その理由を探しつつ、再起を期すことになる。プレーメイカーの福本優斗は記者会見で涙を流し、声を絞り出した。「ゲームプランを遂行する役割を果たせなくて、流れを筑波に渡してしまい、悔しく思います」。3年生以下の選手たちは、芝に膝をついた悔しさを来季にぶつける。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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