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埼玉ワイルドナイツスターティングメンバー
対する埼玉WKは、前節、グリーンロケッツ東葛を39-10で下した。雨の中でハンドリングエラーが多く、チャンスを作ってもなかなか得点できなかったが、SOとして今季初先発した山沢拓也が正確なキックで地域を獲得し、SH小山大輝が持ち前のスピードで2トライを奪った。そのメンバーから今節は先発で8名の変更がある。SH内田啓介、SO松田力也、WTBマリカ・コロインベテ、竹山晃暉、CTBハドレー・パークス、ディラン・ライリー、FB野口竜司は今季のBKのベストの布陣と言えるかもしれない。ライリーはトライ数が11でリーグ1位、竹山晃暉も9で同率2位につける。
FWではチーム最年長のヒーナン ダニエル(40歳)が前節に続いて先発。イングランド代表ジョージ・クルーズと屈強なLOコンビを組む。攻守にS東京ベイに圧力をかけるだろう。スクラム最前列は稲垣啓太、坂手淳史、平野翔平が先発し、後半にクレイグ・ミラー、堀江翔太、ヴァル アサエリ愛という日本代表勢が出てくる強力な布陣だ。スクラムで圧力をかけたい。
S東京ベイFWの軸であるPRオペティ・ヘル、LOルアン・ボタ、新加入のジョージア代表HOジャバ・ブレグバゼが欠場するのは残念だが、プレーオフを見据えて無理はさせないということなのかもしれない。南アフリカ代表HOマルコム・マークスも負傷しており、S東京ベイは海外代表選手はおらず、23名中22名が日本代表資格のある選手を並べた。この布陣で互角に戦えれば自信になるだろう。
ここまでのトライ数は、埼玉WKの64に対して、S東京ベイが74。ボールキャリー、ゲインメーターなど攻撃の数字はS東京ベイが上回るが、相手に先行されても最後には必ず逆転しているのが埼玉WKの今季の戦いだ。反則の少なさも埼玉WKの特徴。僅差勝負になれば埼玉WKの選手層の厚さ、規律の高さが最後に生きる。S東京ベイとしては、2トライ、2ゴール以上のリードで終盤に入れるかどうかが勝利のカギだろう。あるいは、これまでとはまったく違う戦いになるのか。スクラム、ラインアウトほか、一つ一つのプレーが見逃せない戦いになる。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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