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34分には、石田のキックによって敵陣ゴール前5mの位置でのスクラムを獲得。早い球出しから、2フェーズ目でNO8(ナンバーエイト)大石康太(営4=国学院久我山)がグラウンディングし、21-3と大きくリードをして前半を終える。
満点に近い出来と言えた前半を終え、後半はさらに突き放したい明大。しかし、試合は予想外の展開へと進んでいく。「気を緩めずにやっていこうと話していたが、結局緩んでしまっていた」(右WTB松本純弥・政経4=佐賀工)。
後半13分までに3本のトライを許し、一気に21-24と逆転を許した明大。流れが悪い中、「準決勝はこうでないと面白くないよな」(SH/スクラムハーフ飯沼蓮主将・営4=日川)。主将の一言がチームの雰囲気を変えていく。
試合は『MEIJI TIME』と選手が呼ぶ、今年度明大がこだわってきた後半残り20分間へ突入。21分には廣瀬がPGを決め、まずは同点に追い付くことに成功する。「僕たちの原点は攻めにあると思うので、全員で走ってトライを取ろうと話していた」(松本純)。今季目指していたスタミナで相手を上回り、走り勝つラグビーを体現すべくテンポを上げた攻撃を展開していく。
逆転トライを決めた伊藤
26分には、敵陣22mラインからSO(スタンドオフ)伊藤耕太郎(商2=国学院栃木)が相手を2人弾く豪快なランで逆転トライ。「サインプレーとは違う動きにはなってしまったが、自分の中でキャリーできる時はキャリーしようと心掛けていた」(伊藤)。さらに32分にはFB(フルバック)雲山弘貴(政経4=報徳学園)の裏へのキックをリザーブから入った齊藤誉哉(文3=桐生一)が抑え、追加点を挙げる。
後半15分以降は失点せず、最終スコア39-24で東海大を下した。ここまで選手権ではFWの活躍が目立ってきた中で、BKの躍動が目立った今試合。「FWで前に出て外が余ったところをBKが攻めるアタックができたのでやりたいことがほぼ完ぺきにできた」(右PR/プロップ大賀宗志・営3=報徳学園)。
3年ぶりの優勝に向けて、決勝で立ちはだかるのは帝京大学。最後の相手もFWを強みにするチームだけに、BK陣の躍動に期待したい。「自分たちが一番輝けるようにしっかり最後のリベンジを果たして、最終的に帝京を倒していい形で終わりたい」(HO/フッカー田森海音・政経4=長崎北陽台)。
天理大学、早稲田大学と明大にとってリベンジ街道となっている選手権。3つ目のリベンジを果たし、笑顔のノーサイドを迎えられるか。最後の戦いへ、いざ向かう。
文:田中佑太/写真:内山嶺、田中佑太(明大スポーツ新聞部)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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