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県大会決勝では接点で反則を繰り返した
それでも、「1つ強みを作っておきたかった」と監督が9月以降、選手たちに課したのは体力作りだ。例年、冬の間に行うことが多い、練習の合間にグラウンドをVの字のように走るフィットネストレーニングを重ねた。その成果もあり神奈川県予選決勝では、試合勘のなさによるペナルティは多かったものの、フィットネスでは相手を圧倒していた。
また、藤原監督が「大きかった」と話すのが、夏休み中に行った「トップリーグセッション」だ。トップリーグ(1月からリーグワン)などに所属する桐蔭学園のOBが、コロナ禍のため、数人ずつグラウンドにやってきてセッションを行ったという。
東芝、ヤマハ発動機(現・静岡ブルーレヴズ)、リコー、トヨタ自動車、パナソニック、キヤノン、日野、NEC、サントリーなどの現役選手たちが日替わりでコーチングを行ったという。
例えば日本代表SH(スクラムハーフ)齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)は2度、グラウンドに来て、実際に練習に加わって直接指導したという。副キャプテンの1人、SH小山田裕悟(3年)は「試合の場面をくり抜いた練習をして、齋藤直人さんに攻め方のアドバイスをもらって、プラスになった。県大会で試したこともあります。教わったことを試合で出して花園でチームの起点になれたら」と話した。小山田は齋藤にシューズをもらい、偶然、サイズが同じだったため、そのシューズで試合に出ているという。
左からSO今野、FL中島主将、SH小山田、LO小椋
また、今季はコロナ禍などさまざまな状況に対応できるように、例年とは違い、キャプテンFL(フランカー)中島潤一郎を筆頭に、LO(ロック)小椋健介、SH小山田、SO(スタンドオフ)今野椋平(いずれも3年)と3人の副キャプテンを置き、4人のリーダーグループを形成している。
リーダーたちは、春には桐蔭横浜大学を卒業したばかりのOBや大学4年生とZOOMでミーティングを行い、大学でどのようにチームをまとめているかなど意見を聞いたという。また、リーダー4人でも日々、家に戻ってからミーティングを行っており、小山田は「コミュニケーションの量は他のチームより取れているので、その部分では自信を持ってできている」と話した。
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