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モーター スポーツ コラム 2023年9月19日

それでも私は会いに行く。

裏しま物語 by 竹内 紫麻
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SUPER GT 第6戦。
久々の300キロレース。
とは言え長い長い
300キロレースとなりました。

大きなクラッシュに遭った100号車スタンレーの山本選手。

毎回大きなクラッシュがある度に、
胸を締め付けられる思いです。
何度、目の当たりしても
この胸騒ぎが止まることはありません。

ひとまず大事には至っていないとの一報を聞いて
本当に安心しました。

ただ、大事をとって、別の病院で精密検査を受けるため再入院とのリリースがあったように、山本選手ご本人の口からご報告があるまで、詳しいことはわかりません。

今はただただ、山本選手の一刻も早い回復を祈りつつ、みなさんと一緒に山本選手の報告を待ちたいと思います。

さあ
そして、GT300クラス、GT500クラス

両クラスの暫定優勝結果が
車検結果によりひっくり返り、
レース後のメディアルームは
騒然としていました。

まず、中継で優勝インタビューさせていただいた18号車
UP GARAGE。

脅威の今季3勝目かと思いきや
車高が原因で車検落ちという結果に。

その結果を受け、
18号車のピットに向かうと、
サインガード側に佇む
小林選手の姿が。

近付き、目が合うと、
お互い何も言わず、
頷いたまま、少しの間無言に。

「わずか0.5mmだったらしい。」と小林選手。

その僅かな差でも違反は違反。

「いい戦い方は出来ていた。
だが、
まだ詰めが甘い証拠だと受け止めて、
もっと強くなって次は勝つ。」

と仰っていました。

リポーターを務めて5年間

これまで18号車が苦しんでいるシーズンも見てきました。

でも、確実にここ最近明らかに
強くなってきているUP GARAGE。

小林選手の笑顔を見ることも以前よりも断然多くなってきました。

次に、期待しましょう。

お疲れ様でした。

そして17号車アステモ。
予選でも決勝でも、
お互いに、

「パートナーの走りを見て熱くなった」

と話してくれた塚越選手と松下選手。

今までで1番お二人の笑顔が弾けている気がする!!

そんな完璧な週末のはずだった、、

ところからのスキッドブロック違反で車検落ち。

チームのマネージャーさんとすれ違った時、

「よかったー!でもまだ車検が終わってないから心配だなぁ〜」
と仰っていた、、
まさか現実になるとは、、

実は裏しま物語用に、
塚越選手と優勝写真を撮って頂いていたのですが
幻の写真になってしまいました、、。

ただ、

「また、ちゃんと勝って撮り直そう!」と

仰って下さった塚越選手!

その時には幻になった写真も一緒に載せよう!!

それまでちゃんととっておきます!!

18号車も17号車も
熱い走りだったことには変わりはない。

また笑顔でインタビューできる日を楽しみにしてます。

さあ、ここからは!!

涙が笑顔に変わった300クラスと500クラス、
52号車と8号車。

こちらもドラマ祭り。

まずは52号車グリーンブレイブ。

なんとも衝撃的な幕の閉じ方で
優勝を逃した、、はずだった。

レース後の決勝インタビューの前に、

吉田選手がフェンスにもたれかかりながら泣いている姿を発見。

インタビュー前でしたが、
声をかけずにはいられず、
気付いたら横で吉田選手につられて、
私ももらい泣きしそうになっていました。

「ガス欠なのかトラブルなのか、
もしかしたら俺のミスかも知れない。
だったらどうしよう。」

と頭を抱える吉田選手。

詳しい内容は伏せますが、
話を聞いている限り

「いや、そんなことは絶対ないはず。
吉田選手のせいじゃないはずです。
まだわからないですよ。」

としか言えず、
吉田選手の涙が落ち着くのを一緒に待ち、

決勝インタビューへ。

インタビュー中も涙する吉田選手の涙に私まで涙。

本当にきつかった、、、

結果ガス欠による失速、

そして車検後、
優勝が決まりました。

この事実を知って52号車のピットへ走った私。

さっきとは真逆の表情で
大喜びしている吉田選手の姿を見て

心の底から「もらい笑顔」になりました!!

52号車吉田広樹選手と川合孝汰選手

ただ、

「という事は、アップガレージのチームの中に
さっきの俺と同じように
責任を感じて
苦しい思いをしている人がいるはず。
気遣って声をかけにきてくれた小林選手の気持ちも思うと
複雑だ」と、

ライバルチームを気遣う吉田選手の言葉が。

ライバル同士の裏でのやり取り。

何とも泣ける、感動的な話です。

そして、
52号車
エンジニアさんとメカさんの
嬉しいお写真とパシャリ

52号車のエンジニアさんとメカさん

エンジニアの「こんさん」曰く

「数百cc足りなかった。でもそれだけ攻めた。だって、メカさんだってコンマ5秒や1秒削るために
努力してくれてる。
今回は52として初のリア2輪のみの交換だったんだよ。
その練習も沢山してくれた。

こっちも勝つために
攻めた姿勢で行こうと決断した。
ギリギリだった」と。

「なかなか300でガス欠なんか見ないかなぁ?笑
でもそこまでしないと勝てない。
そこまでしてでも、勝ちに行きたいんだ」

と。

それを隣で深く頷きながら聞くメカニックさん。

そんなアツい会話を聞いててね、思いましたよ、私。

カッコいいいいいい!!!

この一言!!!

本当におめでとうございました!!!!

そして8号車、

トークショーでも
インタビューでも、

「優勝する」
と、必ず口に出して
言葉にしていた野尻選手。

レース直後、
ライバルチームの松下選手と
握手して称え合いながらも、
悔しい表情をしていた野尻選手を私は少し離れたところから見ていました。

その後の決勝インタビューでは
切り替えて明るく受け答えしてくださった野尻選手でしたが、

次へ向けてのコメントでも、

「優勝する」

と明言。

相方の大湯選手は、

「そういうこと言うと逆に勝てなくなっちゃうかもって話していたんですよ、
優勝する時ってそう思ってもない時に勝つじゃないですか」

と。

インタビュー後に行われた車検の後に出た正式結果では

ARTA 8号車の文字が1番上に。

野尻選手の有言実行も、
大湯選手の「思ってもみない時に勝つ」も、

なんだか両方実現した?
結果となりました。

優勝しかない、
そう周りから言われ続け、
プレッシャーに耐えながら
ここまできた8号車。

次は最初から最後まで
笑顔のパーフェクトウィン、
見られるかな。

引き続き応援しています。

色んなことがありすぎた第6戦。
私の思いが爆発して
ちょーーーーー長文になりまして、、

誠に申し訳ございません笑笑

車検落ちと聞き泣き、
優勝と聞き喜びww
情緒不安定な人になってました笑

だって「しましまスタイル」は、

勝った時も負けた時も会いに行く、を大切にしてるんです。

良い時だけを一緒に過ごすのは簡単。

良い時も悪い時も一緒に過ごすことで、
信頼関係は深まると信じているからです。

一緒に泣いて、一緒に笑って。

だからこそ漏らしてくれる本音もそこにあると思うから。

だから私は

それでも会いに行くんです。

と、ここでタイトル回収w

次戦はどんなドラマが待ち受けているのでしょうか。

次はオートポリスでお会いしましょう!!

またね

文:竹内紫麻

竹内 紫麻

竹内紫麻、通称「しましま」。J SPORTSと公式映像のSUPER GTピットレポーターとして、文字通りピットの端から端まで駆け巡り、最新情報を届けてくれる。ドライバーやチームスタッフからも信頼が厚く、SUPER GTの魅力を伝えてくれる無くてはならない存在の一人。GTトークバラエティ「GTV」でもMCを務める多彩な才能を持ち合わせている。

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