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モーター スポーツ コラム 2023年8月9日

イロイロあったSUPER GT第4戦

今日も今日とてプッシュ&ルーズ by 高橋 二朗
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富士スピードウェイで開催されたSUPER GT第4戦

SUPER GT第4戦 富士。
約2ヶ月のインターバルの後に開催された一戦。シリーズ全8戦の折り返し。
第3戦 鈴鹿は、アクシデントで決勝中断、義務ピットイン回数を消化していなかったトップ車両、3号車が一旦優勝とされたが、その後改定され19号車が7年ぶりの勝利。決勝だけではなく、予選でもポールポジションを獲得したと思われた24号車が再車検で失格と波乱続きだった。

しかし、第4戦は、予選で24号車がポールポジションを獲得(再車検も問題なし)。決勝では、天候に翻弄されて、アクシデントで仕切り直し、ウェットコンディションへの変化にも助けられた感は否めないが、3号車がミシュランのレインタイヤのパフォーマンスを最大限に発揮して優勝。両車にとっては、前戦の雪辱を果たしたことになった。

約4時間の決勝。チーム、ドライバー。そしてオフィシャルさんたちお疲れ様でした。そして多くのお客さんが最後までこのレースを見届けていただいたことに感謝。当然TV観戦の皆様にも感謝です。

100周のレースは、67周して赤旗が提示されて中断。47分後に再スタートとなった。中断の原因は、GT300クラスの25号車に火災が発生してストップ。消化活動のためにレースが止められ、この中断とほぼ時を同じくして雨が降り始めた。レース再開のセーフティカースタートの時点では雨は上がったけれど、コースコンディションは、ウェット。周回を重ねる度にコースはダンプコンディションとなった。この状況下では、ミシュランタイヤの独壇場。4番手を走行していた3号車は、一気にトップに立つと2位に1分以上の大差をつけてゴールラインを切った。フィニッシュ後のインタビューでもミシュランタイヤの恩恵についてドライバーも監督もコメントしていた。

25号車の火災は、オフィシャルさんの消化作業にもかかわらず、マシンの後部を焼き尽くしてしまった。
つちやエンジニアリングの25号車は、昨シーズンに度重なるクラッシュでレース活動継続が危ぶまれる状況から復活して独自の車両製作によって今シーズンを闘ってきた。
先代、土屋春雄氏の時代からプライベーターの勇として参戦し、独自の路線でワークスチームへ果敢に挑戦してきた。2021年にこの世を去った春雄氏の遺言は、「何があってもレースに穴をあけるな」だったという。今回のアクシデントでホッピー号のシリーズ後半戦の出場は事実上無い。レース終了後に用心のために病院で検査してきたドライバー野中誠太選手をいたわり抱き合って互いに涙している画像がSNSにアップされた。その時、武士監督から「これで終わりです」という言葉が聞かれたそうだが、彼は必ずやまた独自のレーシーングカーを引っ提げて【つちや】の名前を掲げて帰ってくることを信じている。

文:高橋 二朗

高橋 二朗

高橋 二朗

日本モータースポーツ記者会。 Autosport誌(英)日本特約ライターでもあり、国内外で精力的に取材活動をするモータースポーツジャーナリストの第一人者。1983年からルマン24時間レースを取材。1989年にはインディー500マイルレースで東洋人としては初めてピットリポートを現地から衛星生中継した。J SPORTSで放送のSUPER GTのピットレポーターおよび、GTトークバラエティ「GTV」のメインMCをつとめる。

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