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これまでDTMやFIA F2など様々なカテゴリーに参戦し、短期間で好結果を残してきたローソン。F1でもレッドブルとアルファタウリのリザーブドライバーを務める。
リアム・ローソンはF1でリザーブドライバーを務めている。
スーパーフォーミュラに関しては同郷ニュージーランドの先輩であるニック・キャシディが日本で活躍していた頃から、情報を集め、レースも細かくチェックしていたとのこと。昨年12月にはルーキーテストでSF19をドライブし、「こんなにハイスピードでダウンフォースがあるとは思っていなくて、最初のテストでは首が筋肉痛になった」と明かすほど。ハイパフォーマンスなマシンをドライブでき、興奮を隠しきれない様子だった。
ローソンは前述のルーキーテストに加えて、今年3月の鈴鹿公式テストの2回のみ。本人も「スーパーフォーミュラのクルマを知るために、もっと走り込みたい」と毎回話していたが、合計4日間のテストでコースオフやクラッシュをすることなく、着々とテストプログラムをこなしていた。
ルーキーテストを着々とこなしたリアム・ローソン。
これには田中洋克監督も「テスト前日に『走行時間をきっちり使って走り込むことが重要だから、クラッシュはしないように』と話しました。けっこう外国人ドライバーはこちらの言うことを聞かなかったりするのですが、彼はきっちりと守ってテストにしていましたね」と感心していたのが印象的だった。
ローソンは、日本でのレース経験がないというのは、ライバルと比べると不利に感じてしまうところもあるが、逆にSF19での走行経験が他より多くない分、特性が少し変わったSF23に対する違和感を感じていないというのも、特筆すべきポイントかもしれない。鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デーでのシェイクダウン後にも「ダウンフォースが減っていると聞いていたから、その辺を想定して走ったけど、実際には大きな違いを感じなかった。それは嬉しい驚きだった」と笑顔で語っていた。
2017年にピエール・ガスリーが来日した時ほど、テストで速さを見せているという印象はないが、しっかりと地に足をつけて、スーパーフォーミュラのことを学び、シーズン本番に向けて備えている。今週末の舞台となる富士スピードウェイについても「レッドブルのシミュレーターで練習はしているし、それこそグランツーリスモで何度も走ったコースだから不安はない」と自信をみせていた。DTMやF2での活躍ぶりが日本の地でも発揮されれば、開幕戦の戦いぶりが非常に楽しみな存在だ。
文:吉田 知弘
吉田 知弘
幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ
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