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#64 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
同じく、上位につけていたのがKids com Team KCMGだ。昨年は大苦戦を強いられたチームなのだが、今年こそ好結果を残すべく田中哲也氏がレースマネージャーとしてチームに加入し、主に小林可夢偉が乗る7号車を担当しレース戦略の決め込みを行う。これで、松田次生監督はレース中に国本雄資の18号車に集中することができる。それぞれの役職はあるのだが、レース中の指揮系統を分けることで、2台のレベルアップを図る。
さらにメカニックの体制も強化され、鈴鹿テストではトラブルなく2日間を走行。2日目のセッション4では小林がトップタイムを記録した他、国本も上位に食い込むなど、存在感ある走りをみせていた。もちろん、タイムだけで全てを判断することはできないが、他チームより少し理解が進んでいっているのではないかという印象だった。
#7 小林可夢偉(Kids com Team KCMG)
とはいえ……繰り返しにはなるが、各チーム・ドライバーとも新パッケージのSF23と新しいヨコハマタイヤを速く走らせる“答え”を見つけられていない。少なくとも、SF19だった昨年までの勢力図は完全にリセットされていると見て良いかもしれない。
それだけに4月8日・9日に富士スピードウェイで行われる開幕大会は、今まで以上に予想がつかず、最後まで目が離せない展開になるだろう。
1973年の全日本F2000選手権スタートから数えて、今年で50周年という節目の年を迎える国内トップフォーミュラ。この2023年は、間違いなく“見応えのある1年”になることは間違いない。
文:吉田 知弘
吉田 知弘
幼少の頃から父親の影響でF1をはじめ国内外のモータースポーツに興味を持ち始め、その魅力を多くの人に伝えるべく、モータースポーツジャーナリストになることを決断。大学卒業後から執筆活動をスタートし、2011年からレース現場での取材を開始。現在ではスーパーGT、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久、全日本F3選手権など国内レースを中心に年間20戦以上を現地取材。webメディアを中心にニュース記事やインタビュー記事、コラム等を掲載している。日本モータースポーツ記者会会員。石川県出身 1984年生まれ
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