近藤真彦新会長誕生へ

近藤真彦氏

先週末に鈴鹿のファン感謝イベントが開催されたのですね。
ボクは、現地には行っていませんでした。
4輪と2輪。いろいろなカテゴリーとテーマに沿った盛りだくさんの2日間だったようです。

そして、イベント会期中に記者会見が開かれて大きなニュースが飛び込んできた。2004年に就任し、現在まで株式会社日本レースプロモーション（JRP）の会長職にあった中嶋　悟氏からバトンを受けて次期会長に近藤　真彦氏が内定したということ。JRPは、国内トップフォーミュラのSUPER FORMULAの運営団体。ご存知ですよね。

もう、27年も前のことなのですね。
全日本F3000選手権がバブル経済の崩壊とともに人気が落ちてしまった。F1の国内放映をしていたフジテレビが国内のトップフォーミュラの人気回復にテコ入れしてくれて1995年にJRPが発足。同時期にツーリングカーの国内最高峰シリーズを統轄する株式会社GTアソシエイションも発足している。その背景には、日本自動車連盟のモータースポーツ部のモータースポーツ振興の後押しがあった。JRPの事務所は、かつてフジテレビがあった新宿区河田町の本社敷地内に建てられた、お世辞にも綺麗とは言え無いプレハブだったのを思い出します。当時の社長や職員の多くは、フジテレビのスポーツ部の職を兼務していた。やがて、フジテレビがお台場に移転すると、隣のビルにJRPも移動。そして、2004に組織改革されて、会長に中嶋氏、社長に本田技研工業傘下のツインリンクもてぎ（当時）の取締役から転職した方が社長に就任。その後社長は、何度か入れ替わる。ホンダF1のV10産みの親、白井　裕氏が本田技術研究所を退職した後に就任。再びフジテレビのスポーツ部プロデューサーが、そしてモビリティランドから上野禎久氏が社長に就任で現在に至るという流れだけれど、会長は18年間ずっと中嶋氏が務めて来た。

国内トップフォーミュラの50周年の期にSUPER FORMULA NEXT 50というプロジェクトを打ち立ててカーボンニュートラルとデジタルトランスフォーメーションと矢継ぎ早に新たな方向性を示している。今シーズンのマシンはSF19の改良版であるSF23。

F1を除けば世界最速のフォーミュラマシンで戦われるSUPER FORMULA新時代の船出の舵取りを任された近藤氏の行動力に期待がかかっている。そして、シリーズを支えている自動車メーカーとの関係性はどのように推移して行くのか注目したい。4月の取締役会で正式に就任する近藤JRP新会長に【弥栄】を送ります。

文：高橋 二朗