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今季2勝目を手にした平川亮(carenex TEAM IMPUL)
九州のオートポリスを舞台にして行われた2022年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。開幕から前年王者である野尻智紀(TEAM MUGEN)が、頭ひとつ抜け出る展開が続いていたが、この“九州決戦”では、シーズン中盤がさらに面白くなりそうなレース結果となった。
昨年は2日間とも悪天候に見舞われ、決勝レースは霧による視界不良で途中終了となってしまったが、今年は金曜日から晴天に恵まれた。
そのような中、予選でポールポジションを獲得したのはランキング首位を独走する野尻智紀(TEAM MUGEN)。微妙なコンディション変化の影響を受け、Q1からQ2にかけてのアジャストでライバルたちが苦戦する中、野尻はQ1から0.2秒タイムを上げ、3戦連続となるポールポジションを手にした。
とはいえ、決して余裕があったわけではない。予選後の記者会見に登場した野尻は、安堵の表情は見せつつも、マシンのバランスには課題を抱えているようだった。
「走り出してみたら、かなりひどいアンダーステアに悩まされていて、そこから凄く良いアジャストをチームがしてくれたので、予選までの短い時間の中でパフォーマンスアップができたと思いますし、その辺のチームの頑張りが、予選の結果として表せられたのが、非常に嬉しく思います」
さらに、予選Q1での感触をみて、ウォームアップの周回数やフロントタイヤをスクラブするかなどを決めて、最終的に1周のウォームアップを挟んで、計測2周目でアタックに臨んだ。そういった起点の利いた判断と、それに応じたチームの対応力が光った予選Q2でのアタックだったように感じる。
予選で圧倒的な速さをみせた野尻智紀(TEAM MUGEN)
しかし、予選後のパドックは「野尻の速さは手に負えない」という雰囲気になりつつあり、決勝前は「今回も野尻が優勢だろう」という予想が大半だったが……その流れを打破したのが、8番手スタートの平川亮(carenex TEAM IMPUL)だった。
レースは序盤にクラッシュが立て続けに発生し、2度のセーフティカーが導入される波乱の展開となったが、スタート直後の混戦をうまくすり抜けて3番手に浮上。5周目に牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)を抜いて2番手にあがり、いきなり優勝争いに加わった。
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