mas o menos

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2020/10

S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2020年10月24日

全国高校サッカー選手権東京A準々決勝 國學院久我山×国士舘@駒沢第二

mas o menos
  • Line

久我山×国士舘.JPG

共に全国出場経験を有する強豪同士のビッグマッチ。連覇を目指す國學院久我山と2年ぶりの全国を狙う国士舘の好カードは、おなじみ駒沢第二球技場です。

昨年度は都内で圧倒的な成績を残し、選手権でも全国ベスト16まで勝ち上がるなど、改めてその存在感を示してみせた國學院久我山。その舞台を経験したメンバーも複数が残りながら迎えた今大会は、初戦の都立城東戦で吉田圭佑(3年・東急SレイエスFC)のファインゴールを含む4ゴールを挙げて快勝を収めると、次のラウンドでは粘る都立東大和南も2-1で振り切って、このクォーターファイナルまで。「去年はアレだけ良い経験をさせてもらった中で、今年はキャプテンにも任命してもらって、1年生や2年生を全国に連れていかないといけないという義務を感じています」とは守護神の村上健(3年・FC東京U-15深川)。さらなる伝統の継承に向けて、西が丘行きの切符を奪い取りに掛かります。

2年前には久々に東京を勝ち抜き、冬の全国出場権を勝ち獲ると、今シーズンからは流通経済大柏を全国有数の強豪校に育て上げた本田裕一郎氏がテクニカルアドバイザーに就任。チームとしても大きな転換期を迎えつつある国士舘。春先から鍛え上げられたチーム力をなかなか披露する場が訪れない中で、この大会では常に先行を許した初戦の大東文化大一戦も3-2で逆転勝利を収め、2回戦でも東京成徳をPK戦で下して、この準々決勝まで。試合前から大きな声を響かせていたベンチメンバーも含め、一体感を持って重要なゲームへ臨みます。注目の一戦は残念ながら無観客となりましたが、10時ジャストに国士舘のキックオフでスタートしました。

いきなりの衝撃は開始わずか3分。国士舘は左サイドから林奏杜(3年・田口FA)がロングスローを投げ込むと、こぼれを拾ったキャプテンの竹内謙太(3年・バディーJY)は右へ。北嶋陸(3年・川崎チャンプ)が丁寧に入れたクロスから、ニアで鈴木太知(3年・G.A.FC)が合わせたヘディングは右スミのゴールネットへ吸い込まれます。先制点に広がった白い歓喜の輪。国士舘が早くもスコアを動かしました。

さて、「余計な失点はやめようと言った中で、ある意味でのアクシデント」と李済華監督も表現する形で1点のビハインドを負うこととなった久我山ですが、8分にはやや緩慢な守備から鈴木にシュートを打たれるも、ここは村上がキャッチ。9分には右サイドで粘った星洸介(3年・東京ヴェルディJY)の折り返しから、吉田が打ったシュートは枠の左へ外れたものの、ようやく1つチャンスを。19分には右寄り、ゴールまで約25mの位置から星が右スミを狙ったFKは、国士舘のGK大久保瑠生(3年・世田谷FC)がファインセーブで回避。22分にもセンターバックの永澤昂大(2年・FCトッカーノ)がフィードを送り、赤坂爽也人(3年・ジェファFC)がクロスを上げるも、国士舘のセンターバック仲宗根雄太(3年・世田谷FC)が大きくクリア。ボール自体は握れるものの、エリア内には良い形で侵入できません。

26分も久我山。吉田が左へ流し、赤坂のドリブルシュートは枠の左へ。29分も久我山。中盤アンカーの田中琢人(3年・ジェファFC)が縦に鋭く通したボールから、吉田が左足で放ったシュートは、ここも大久保がファインセーブ。29分も久我山。右CKを河合優斗(3年・ジェファFC)がショートで蹴り出し、星のクロスは中央でオフサイドに。「国士舘さんからするとやるべきことをハッキリさせられますよね。こうしましょうって」と李監督も話したように、右から堀江翔(2年・インテリオールFC)、仲宗根、大森彗斗(3年・川崎チャンプ)、菱田海(3年・FCトリプレッタJY)で組んだ4バックを中心に、際立つ国士舘ディフェンスの高い集中力。

35分に動いた本田TA。右サイドハーフで奮闘したルーキーの木原涼太(1年・FCヴィアージャ)を下げて、渡辺大和斗(2年・三菱養和巣鴨JY)をそのままの位置に。36分には右ロングスローを林が投げ込むも、ここは久我山のセンターバックを務める山口紘生(3年・東急SレイエスFC)がクリア。39分は久我山。赤坂が自ら奪った左CKを短く蹴り出すも、吉田のドリブルは竹内が巧みにカット。変わらないペースと、変わらない点差。

違いを見せたのは「足元には全国レベルでも普通にやっていける自信があります」と言い切るナンバーセブン。40分。山口からギャップで縦パスを受けた吉田は、そこから一気に縦へ加速しながらカットイン。「ドリブルで中に侵入していくというのは自信がありますし、1回戦でシュートも良い感触があったので、思い切り振ろうかなと」右足を振り抜くと、軌道は左スミのゴールネットを貫きます。「今のウチのチームにおいては非常に大切な選手ですよ。いないと困るねって感じ」と李監督も称賛する吉田の同点弾。久我山がスコアを振り出しに引き戻し、最初の40分間は終了しました。

ハーフタイムには両チームに交替が。久我山は永澤と小松譲治(2年・ジェファFC)をスイッチして、その小松がセンターフォワードに入ると、その位置にいた有馬大援(3年・アークレスSC)がセンターバックにスライド。一方の国士舘はこちらもルーキーで左サイドハーフに起用された川野漣斗(1年・C.A.グランロッサ)に替えて、高原史弥(2年・三菱養和巣鴨JY)を最前線へ送り込み、林が2トップの一角から左サイドハーフに移って、後半のキックオフを迎えます。

42分は久我山。小松の積極的なフィニッシュから得た右CK。星のキックをファーで有馬が残すも、シュートには至らず。44分は国士舘。渡辺が堀江とのワンツーで右サイドを崩し、グラウンダーで入れたクロスは村上がキャッチ。45分は久我山。左から赤坂のクロスに、小松が飛び込むも仲宗根がクリア。やり合う両者。狙い合う次の1点。

両者に続くセットプレー。46分は久我山のコーナーキック。左からショートで始め、田中がミドルを放つも大久保がキャッチ。47分は国士舘のロングスロー。右から林が放り込み、ニアで高原が触るもそのまま枠の左へ。54分は国士館のフリーキック。竹内が左サイドから蹴り入れるも、中央でオフェンスファウル。57分は久我山のコーナーキック。レフティの星が右から入れると、ここも仲宗根がきっちりクリア。ゴール前を脅かし合うスリリングな展開。

「中盤がどれくらいのサッカーをやってくれるか、前を向けるか、ハーフラインより1個前で前を向ける状況を創れるか、そこがすべて」という李監督の言葉を考えると、それを前面には出させない国士舘の堅守は継続。63分は国士舘。竹内と鈴木の連携で左FKを獲得すると、林のキックに突っ込んだ大森はオフェンスファウルに。67分は久我山に2人目の交替。赤坂と梅原陽太(3年・東京久留米FC U-15)を入れ替え、サイドの推進力に変化を。67分は国士舘。ここも林の右ロングスローが入り、収めた竹内の反転シュートは枠を襲うも、村上ががっちりキャッチ。1-1のままで、いよいよゲームはラスト10分間の攻防へ。

76分は国士舘。自らのロングスローのこぼれを拾い、林が左足で打ったシュートはクロスバーの上へ。79分は久我山。左サイドバックの飯野広陽(2年・ジェファFC)が丁寧に蹴った左FKは、大森が執念でクリア。80+4分は国士舘にセットプレーのチャンス。左CKをキッカーの竹内が中央へ送ると、大森のヘディングは村上が正面でキャッチ。両雄譲らず。勝敗の行方は前後半10分ずつの延長戦へともつれ込みます。

延長開始前には国士舘が3人目の交替として、足を痛めていた堀江と荒木優(3年・杉並ソシオFC)をスイッチすると、82分にはビッグチャンス。相手クリアを高原が拾って右へ。受けた竹内のシュートは枠を越えてしまい、思わず抱えた頭。88分は久我山に3人目の交替。星を下げて、梅林頌英(3年・東海大菅生中)をそのまま右サイドバックへ。90分は国士舘。右サイドを単騎で運んだ渡辺のシュートは枠の上へ。早くも前半の10分が終了。残されたのはわずかに10分のみ。

92分は久我山。右CKを梅林が素早く始め、梅原の右クロスは河合に合わず。94分も久我山。吉田が右へ展開し、大窟陽平(3年・1FC川越水上公園)の折り返しに小松が合わせるも、荒木が気合のブロック。96分は国士舘が4人目の交替として、ロングスロー連投で存在感を見せた林に替えて、石井海那(2年・すみだSC)をピッチへ。98分は久我山に決定機。小松が粘って残したボールに、梅原と大窟が殺到するも、国士舘は3枚が寄せてシュートを打たせず。100+1分に国士舘が菱田と草間彬(3年・バディーJY)を5人目の交替として入れ替えると、吹き鳴らされたタイムアップのホイッスル。1-1。西が丘行きのチケットは、PK戦に委ねられます。

両チームの力強い円陣が解け、先攻は久我山。1人目のキックは冷静に中央へグサリ。後攻は国士舘。1人目のキックはGKの逆を突いて左へ成功。久我山2人目のキックは、こちらもGKが飛んだ逆方向の右スミへ成功。国士舘2人目は左スミへきっちり成功。久我山3人目は方向こそGKと合っていたものの、左上スミへ完璧なキックで成功。すると国士舘3人目のキックは、無情にもクロスバーの上へ。「キーパーとしてもキャプテンとしても、自分がチームを勝たせないといけないという使命があると思っている」と語る村上の執念か。両者の均衡が崩れます。

久我山4人目が左下を狙うと、大久保はコースこそ読んでいたもののわずかに触れず。外せば終わりの国士舘4人目。短い助走から右上に蹴り込んだ豪快なキック。そして久我山5人目。決めれば勝利の重要な1本。キックは右。GKは左。揺れたゴールネット。決した勝敗。「一言でタフだった。本田先生は凄いんでしょうね。戦うとか、勝つとか、そういう所をチームに植え付けるという所でも。私はそこが甘い人間なので余計感じます」と真っ先に敵将を称えた李監督。こちらもタフに勝ち切った久我山が、西が丘へと勝ち進む結果となりました。

印象的だったのは村上のリーダーシップ。延長後半開始時には「楽しくやろう。PK戦になってもオレが止めるから大丈夫だぞ」とチームを鼓舞し、PK戦の前にも円陣で一際大きな気合の声を。「とにかく失点もしたくなかったですし、PK戦になった場合はキッカーたちに緊張して欲しくなかったので、『リラックスして欲しい』と思ってああいう声掛けをしていました」とは本人ですが、ああいう形でチームを牽引できるリーダーがゴールキーパーにいるのは、久我山にとっても非常に大きなことかなと。

「去年は(戸坂)隼人くんや(山本)航生くん、タカ(山下貴之)くんとかスーパースターのような存在が何人もいたんですけど、今年は常にチームワークを持って、苦しい時も声を掛け合って、何より楽しんでやることができるチームだと思っています」と笑った村上の言葉に透けるチームへの信頼感。チームワークと、楽しんでやることと。2020年版の久我山が全国の舞台に打って出るまでに必要な勝利は、あと2つです。

土屋

高円宮杯中継告知データ_1.jpg

―――――――――――――――――――――――――

「高円宮杯 JFA U-18 サッカープレミアリーグ2020 関東」

毎節注目試合を生中継中心に放送・配信中!

https://www.jsports.co.jp/football/takamadonomiya/

―――――――――――――――――――――――――

  • Line