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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2020年11月04日

全国高校サッカー選手権埼玉準々決勝 聖望学園×正智深谷@駒場

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聖望×正智.jpg

初の全国を目指す新鋭校と4年ぶりの埼玉制覇を目論む強豪校の対峙。聖望学園と正智深谷のクォーターファイナルは、引き続き浦和駒場スタジアムです。

4年前にインターハイでは一足早く全国大会を経験。昨年度はインターハイ予選のファイナルで敗れ、1枠となった代表権を取り逃がしたものの、選手権予選でもベスト4まで勝ち上がるなど、確実に冬の全国をその視野に捉えつつある聖望学園。今大会も初戦で市立浦和に延長戦で競り勝つと、熊谷工業には3-0と快勝を収めて駒場のステージへ。1年前のその先へ。覚悟と準備は整っています。

選手権予選では過去3度の埼玉制覇を達成している中で、ここ3年は4強を逃す時期が続いている正智深谷。「去年も一昨年も決勝まで行きたいなと思っていた中で、なかなか行けないと"壁"になっちゃうので、大丈夫かなとなっているんですけどね」と小島時和監督も言及したように、今大会は復権を期す大事な大会。初戦は浦和東をウノゼロで退け、早大本庄は2-0で下して、準々決勝進出。「選手権はAチームだけの試合じゃないので、メンバー外の選手のためにも本気で戦いたいと思います」と意気込むのはキャプテンの大塚天翔(3年・坂戸ディプロマッツ)。こちらも確固たる意志を携えて、大事な80分間へ向かいます。駒場は午後になっても暖かい陽射しの降り注ぐ好コンディション。楽しみな一戦は13時35分にキックオフされました。

まずはセットプレーで探り合う相手ゴール前。7分は正智深谷。左から松山碧(3年・ACアスミ)が蹴ったFKは、DFが大きくクリア。9分は聖望学園。右寄り、ゴールまで25m弱の位置からルーキーの平野昇成(1年・クラブ・ドラゴンズ柏)が直接狙ったFKはカベにヒット。11分も聖望学園。中盤アンカーを務めるチームのキーマン鳥海颯(3年・浦和レッズJY)が左から蹴ったFKはゴール右へ流れましたが、お互いにチャンスを創り合います。

13分は正智深谷に決定機。右サイドから亀山飛来(3年・1FC川越水上公園)が入れたクロスに、高い打点で競り勝った倉林大河(3年・FCコルージャ)のヘディングは右スミを捉えるも、ここは聖望学園のGK久和大真(3年・飯能ブルーダー)がファインセーブ。17分は聖望学園のセットプレー。右サイドバックの津田晟弥(3年・坂戸ディプロマッツ)が左CKのスポットに立つと、8人の選手が前の選手の肩に手を乗せた隊列を組む作戦に。最後はオフェンスファウルになったものの、沸いたスタンド。漂う好ゲームの予感、

18分は正智深谷。右からサイドバックの川井祥馬(3年・三鷹FA)が上げたクロスに、ここも倉林が合わせたヘディングは枠の上へ。19分も正智深谷。ルーズボールを拾った亀山が、切り返しから放ったシュートは右のサイドネット外側へ。22分は聖望学園。金子隼(3年・坂戸ディプロマッツ)が縦へ持ち出しながら右へ振り分け、津田のアーリークロスは正智深谷のGK小櫃政儀(2年・FC深谷)が丁寧にキャッチ。23分も聖望学園。左サイドを榎戸凛(2年・西多摩SSS)との連携で抜け出した若狭慶生(3年・EC.JOGADOR)が折り返し、遠藤基意(3年・浦和レッズJY)のヘディングは小櫃がキャッチしたものの、悪くないサイドアタックを。

やり合う中で、先にスコアを動かしたのは「セットプレーは自分たちの1つの武器にしようというのは監督からも言われていた」と口にしたセンターバック。25分。右サイドで獲得したFKを松山はストレートに蹴ると、ニアで大野涼真(2年・坂戸ディプロマッツ)がフリックしたボールはファーサイドへ。「キーパーが前に出ることが多かったので、ファーが空くかなと思って見たら、空いていた」と判断した大塚のヘディングは、右スミのゴールネットへ吸い込まれます。「軌道がゆっくりだったので『入るかな?』と自分でも焦りましたけど、入ったのでホッとしました」と笑顔のキャプテン。正智深谷が先制点を奪いました。

畳み掛けた正智深谷。29分に駆け上がった左サイドバックの市川侑吾(3年・東松山ペレーニア)がクロスを上げ切り、佐宗知幸(3年・FCコルージャ)のシュートは聖望学園のセンターバックを務める尾澤豪(3年・AZ'86東京青梅)に弾かれたものの、その左CKを松山が蹴り込むと、こぼれに反応した大野は右足一閃。強烈なミドルがゴールネットへ突き刺さります。0-2。正智深谷のリードは2点に。

続いてのスコアラーは「初めてトップチームに上がった時はみんな上手くて、『スタメンは無理かな』と思っていたんですけど、今は試合に出られて嬉しいです」と初々しく語る1年生センターバック。36分。松山が蹴った右CKから、川井はシュートまで持ち込むも、こぼれは小屋結世(1年・FC多摩)の目の前に。一度打ったシュートは跳ね返ったものの、もう一度ボレーで叩いたボールはゴール左スミギリギリへ転がり込みます。「自分の所にこぼれてきて、とりあえずゴールは見ていないんですけど、打とうと思って打ったら入っちゃいました。単純に嬉しかったです」と笑顔の1年生は、パートナーの大塚とセンターバックアベック弾。0-3。正智深谷のラッシュが止まりません。

39分も正智深谷。松山が左FKを縦に付け、市川が打ったシュートは枠の左へ。40分も正智深谷。左から松山が右足クロスを放り込み、身体を懸命に伸ばした亀山のヘディングは、クロスバーにヒット。40+1分も正智深谷。高い位置で相手ボールを奪い切った倉林はそのまま独走も、ここは久和がファインセーブで阻止。直後は聖望学園。鳥海のパスから、粘って遠藤が放ったシュートはDFがブロック。「先週は練習で上手く行っていたのに全然決まらなかったんだけど、今週は上手く決めてくれましたね」と小島監督も言及したセットプレーから3発を沈めた正智深谷が大きなアドバンテージを握って、最初の40分間は終了しました。

3点のビハインドを負った聖望学園は、後半スタートから3枚替え。金子、榎戸、平野を下げて、黒田龍(3年・GRANDE FC)、廣嶋楓汰(3年・狭山JY)、柑子木咲琉(2年・FC杉野)を送り込んで何とか引き戻したいゲームリズム。逆に「ハーフタイムに気を抜かないで行こうということは話していた」と大塚も明かした正智深谷は、41分に松山の左CKからニアでその大塚が枠を越えるヘディングにトライすると、44分も市川の左クロスから、松山のシュートはクロスバーの上へ外れたものの、貪欲に4点目を狙います。

46分は聖望学園。左サイドで前を向いた若狭がドリブルから中へ送り、溜めた矢島翔(3年・富士見プリメイロFC)のフィニッシュは小櫃がキャッチ。54分に倉林のクロスから、亀山が久和にキャッチされる惜しいボレーを打った正智深谷は55分に2枚替え。亀山と倉林に替えて、浅見竜輝(3年・FCコルージャ)と山本滉(3年・1FC川越水上公園)を投入し、「失点すると相手が勢いに乗ってくるので、そこだけは失点しないように」(小島監督)とサイドの強度向上に着手。

1点ずつ返したい聖望学園も、59分には遠藤が左へ流し、上がってきた若狭がクロス気味に蹴ったシュートはDFがブロック。直後の左CKを遠藤がグラウンダーで蹴り込み、ニアに飛び込んだ黒田のスルーを経て、鳥海のシュートはヒットしなかったものの、デザインされたセットプレーで惜しいチャンスを。61分は正智深谷に3人目の交替。佐宗と正木蓮也(3年・FCコルージャ)をスイッチすると、63分には浅見のパスから山本が抜け出すも、1対1は久和が意地のファインセーブ。聖望学園ゴールに立ちはだかります。

64分は聖望学園が4人目の交替として、矢島と大野安詩(3年・坂戸ディプロマッツ)をスイッチ。67分は正智深谷も4人目の交替として、「3年生ともっと一緒にサッカーをやりたいので、自分がチームを勝たせられるようにしたいです」と口にした小屋を下げ、𣘺爪彗凪(3年・FCコルージャ)がそのままセンターバックへ。70分は正智深谷。松山の左CKから、ボランチで存在感を発揮した寺田海成(2年・Varzea千葉)がニアで合わせるも、ボールはクロスバーの上へ。いよいよ試合はラスト10分間とアディショナルへ。

74分は聖望学園。鳥海のフィードから、単騎で運んだ大野の左クロスは𣘺爪がきっちりクリアすると、77分に正智深谷へ生まれたダメ押し弾。素晴らしいプレスでボールを奪い切った松山が縦へ付け、大野のリターンをヒール気味に左へ。待っていた浅見のシュートは、確実にゴールネットを揺らします。「途中で入った浅見も仕事をしたし、そういう意味ではこっちの狙い通りの仕事はみんなしてくれたんじゃないですかね」と小島監督も納得の4点目。試合の大勢は決しました。

79分は双方に5人目の交替。正智深谷は深谷朋希(2年・VITORIA KAMUI)が、聖望学園は田邉光之助(1年・クラブ・ドラゴンズ柏)がピッチへ。80+3分は聖望学園。中央で得たFKを遠藤が小さく流し、鳥海のミドルはクロスバーの上へ。80+5分も聖望学園。左からセンターバックの下地勝斗(3年・AZ'86東京青梅)が投げ込んだロングスローを寺田がクリアすると、程なくして聞こえたタイムアップのホイッスル。「ウチはやっぱり臨機応変にできるという所が大きいですし、練習が試合に出せている所がいいと思います」と大塚も胸を張った正智深谷が、昌平の待つセミファイナルへと駒を進める結果となりました。

正智深谷は昨年の選手権予選準々決勝で昌平に0-5と敗退。その試合に出場していた大塚は「去年の昌平戦は人生で一番悔しい試合だったなと思っていて、個人的にも思い入れが強いですし、チームとしても来週に懸ける想いは本当に強いと思うので、チャレンジャー精神でひたむきに戦いたいですし、Jに内定している選手が4人もいて、世間から見たら昌平、昌平と思われがちですけど、自分たちも『やってやるぞ』という気持ちをしっかり前面に出して戦いたいですし、弱気で行くよりは強気で行った方がいいと思うので、ゼロで抑える気で、死ぬ気で戦います」と来週の準決勝を見据えています。

また、小島監督も「たぶんどこがどう見ても『全国には昌平が出るだろう』って思っているはずですけど、3年前の準決勝で当たった時も昌平はインターハイ3位になって、あの時はシュート1本で勝ったんですよね。向こうはスター揃いだし、ウチの選手もプロに上がる選手が多いチームに一泡吹かせたいという気持ちは絶対あると思うし、今回もおそらく支配されてワンチャンスを狙うという展開になると思うんですけど、去年やられたことをしっかり反省しながら、良い準備をしたいなと思っています」と過去の経験を踏まえて意気込みを。4年ぶりの戴冠へ。正智深谷が期すリベンジへの誓いは果たしていかに。

土屋

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