mas o menos

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2019/11

S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

2019年11月24日

J3第32節 北九州×讃岐 試合後の北九州・小林伸二監督会見コメント(2019)

mas o menos
  • Line

ミクニワールドスタジアム北九州で行われた
2019 明治安田生命J3リーグ第32節のギラヴァンツ北九州×カマタマーレ讃岐は
4-0で北九州が勝ちました。
以下、試合後の記者会見における北九州・小林伸二監督のコメントです。

(北九州・小林伸二監督)

えーと、今シーズンやってきたことを試す良い機会だったと思います。(讃岐が)凄く丁寧に後ろから繋いでくるチームということと、我々と同じ4枚でビルディングアップをしてくるチームに対して、どういうふうにプレスを掛けて行くかというのはよくやっていたことで、うまく引っ掛けて点が取れたという所の入りは凄く良かったと思います。そういう意味では落ち着いてできたんではないかなと思います。なかなか、そういう状態で(試合が)進むんですけど、どうしても今後の課題だと思います。精度がやっぱり高くないと厳しいという所はやっぱり見えるので、そういう所は個のレベルが上がる必要があるなというふうに思っています。えー、後半2点目が取れて、少し選手の状態も落ち着いた形でゲームが進んだんではないかなと思います。

この際のゲームを21分けで進んできているんですね。振り返ると素晴らしいゲームをしてくれているというふうに思っています。怖がらず、前からプレスを掛けて、ラインが高くて、当然押し込まれると一生懸命守備をする。ですけど、(ボールを)取ったらカウンター攻撃、スピードある攻撃をするという所は、本当にこういう際のゲームをちゃんとやれているなというふうに思っています。もっと精度が上がれば、もう少し得点ができる可能性があるんではないかなと思いますけど、そこは日々トレーニングで改善する必要があると思います。まず、今日の勝利で昇格できたということ、この今後の2試合で優勝という所を目指して、戦っていきたいと思います。今日は喜んで、明日からトレーニングがあるので、良い準備をまたして行きたいと思っています。以上です。

Q:昨年度最下位からの昇格となりました。シンプルな質問として、いったい何が起きたのか、どう変えていったのか、その過程を教えていただけますか?

A:メンタル的には(昨シーズンの)ダメージが大きいということですよね。ですから、ジャンプしたいというのは今までいた選手って凄く持っていたと思います。そこと新しい選手が絡んで、今回は仕事をしたということになります。で、質を上げるということは、いきなりはできないんですね。選手の特徴というのはもう既に決まっていて、このカテゴリーに来て特徴を変えるというのはないんです。となると、特徴あることをどこかのポジションでたくさんやらせるということを考えると、フィジカルを充実させるというのは凄く大事なことで、3か月ぐらいずつフィジカルは変わっていくと思いますけど、技術はそうはいっぺんに変わらないんですね。そうなると、ストロングのものをよりたくさん、より自分たちのやっているスタイルの中で、やらせてあげるということが大事になる。そこをフィジカルの担当、戦術の担当、ヘッドコーチの担当、優秀なスタッフの下でこういう形を創ったと思います。ですから、去年までサイドハーフをしている人がサイドバックをやったり、左側のポジションをやっている人がいきなり右側をやったりという、おかしいことをやったと思いますけど、でも、その選手がどこのポジションで何をやるかという所は決められているんですね。この人のこういう特徴を、この場所で表現して欲しいというのが、開幕何試合かは続いたと思います。

で、今度は少し4枚でボールを運ぶとなると、6枚が高い位置を取っていることに守備が不安定になった時に、5枚でボールを回すというふうに切り替えていったんです。で、しばらく5枚にすると、今日もそうなんですけど、群馬さんもウチが4枚で(ビルドアップを)やるということは最後まで気付かなかったんですね。ですから、高い位置でサッカーができたという。チームには4枚でボールを運ぶ形と、5枚でボールを運ぶ形が、もう必然的に選手の中にできてきているんですね。そういうのが少しずつこう変わって行ったというのが、実は戦術的(な変化)で。じゃあ、そこのポジションで特徴を、こういうプレーを出せというのはたくさんやらせるということですよね。そういうことがうまく行ったということが戦術的で、メンタルはやっぱり勝ちたいとか、去年まで苦しかった想いを、応援してもらった方に感謝して、表現したいというのは凄く選手にあったと思うんですね。

日々のトレーニングはやっぱりキツかったと思いますし、若い選手は2部練やっても次の日がリカバリーが早いですけど、やっぱりベテランの選手はリカバリーがどうしても間に合わないんですね。そこをオフ・ザ・ピッチの所でやっぱり早く寝たり、食事を大事にしたりという所は、おそらくサッカーに真摯に向き合ってくれたと思うんですね。物凄くオフ・ザ・ピッチの時間をサッカーに費やしたことをやったと思うんですね。それをやらないと付いてこれないという所が生まれてきたと思います。今年のトレーニングは。当然選手もそうですけど、私たちも準備をしますから、やっぱり時間はないんですね。そういうことで進んで行った。私もそうですけど、チームで(用意して)あるユニフォームを着るんではなくて、いつも洗濯をしてユニフォームを着るというのは、もう10年ぶりぐらいなんですね。それって真摯に向き合っているという、自分で準備をする、自分で練習着を持って、バッグに入れてクラブハウスに行くというのは、もうやったことがない。でも、それをスタッフもやっているし、選手もそういうことをやったり、練習のために早く休んだりというのは、たぶんやってくれたと思うんですね。そういう所が変わったと思っています。それがないと今日みたいなサッカーで走れないです。やっぱりいろんな戦術がありますけど、それはそれでありますけど、走らないと成り立たないんだということもわかってもらえたんではないかなと思います。もう1つカテゴリーが変わると、走るだけでは勝てないので、もう少し今度は質を上げていく必要がもっとあると思います。そのへんが変わったんではないかなと思っています。

Q:改めて今の心境とサポーターへのメッセージを戴けますか?

A:はい、えー、大変嬉しく思っています。去年厳しい結果だったので、まさかこんなに早く、こんなに良い形で、結果が出ると思っていませんでした。勝ち獲ったのも2ゲーム残して昇格ということは、今まで自分の中に経験がないので、素晴らしいチームに出会ったなと思っています。それと、いろいろ、降格して、なかなかチームというよりクラブがやっぱり難しい中で、今シーズンはたくさん信用してもらったという所で行くと、いろいろな方に応援してもらったことを考えると、正直言ってホッとしています。

Q:試合終了後には選手たちから胴上げをされていましたが、そこから見た景色の印象やスタジアムの雰囲気はいかがでしょうか?

A:そうですね。ピッチに入って、中から外を見ることはないので、「素晴らしい環境だな」と、「嬉しいな」というふうに思いました。胴上げはあまり得意じゃないので、「落とされるんじゃないかな」と思っていましたけど(笑)、最後まで高く上げてもらって幸せです。やっぱり良い仕事には良いスタッフがいるというふうに自分は思っていて、(村岡誠)フィジカルコーチとは2回目ですけど、他のスタッフは初めてだったので、優秀なスタッフに恵まれたなというふうに感じています。今までの自分の経験と違ったサッカーもできるようになったので、それを嬉しく感じています。あと、サポーターを(ピッチの)中から見て、本当に「お互い幸せだな」という、「こういう景色をたくさん作れればいいな」と、そういうふうに思いました。

Q:今日の試合前にはどういう言葉を選手に掛けましたか?

A:「一番可能性がある」と言いました。自分たちの目標である昇格に対して一番可能性がある。ただ、「掴んでない」って言いました。たぶん負けると勝てないんですね、この3つ。やっぱりそういう怖さって、選手は初めてですけど、自分はこういう際の試合をたくさんしていて、自分は経験ないですけど、やっぱり見てきたんですね。際で3連敗したチームがあったり、5連敗したチームがあったり、一番高い順位にいて落ちるという。ですから、本当に最後までわからないというふうに(言いました)。昨日藤枝のゲームを見ていて、やっぱりあそこで点を取って勝つという所がしぶといなと思いますし、熊本さんと群馬さんについてはまだ可能性がある訳ですよね。だから、そういうことを考えると、今日勝たないと厳しくなるっていう感じ。鳥取も順位がいいですし、そう考えると最後の最後まで引きずらないように、良い時に勝ち点3を獲るというのは強く自分の中で思っていて、選手には「自分たちの手で獲る」ということを言いました。それと今シーズンやっていることを、相手関係なくやる、前からプレスを掛けて奪いに行くというのは、讃岐さんがこうやって丁寧に繋ぐサッカーを、我々が守備で前から取って、奪えるか、で、自分たちでボールを回してサッカーができるかということは少し表現できたと思うので、そう意味では凄く良かったなと思っています。

Q:小林監督ご自身は5クラブ目の昇格だと思いますが、過去の4回と今回の昇格は何が一番違うでしょうか?

A:えー、今までのクラブというのは清水だけが落ちたクラブを上げるという仕事で、落ちたクラブですから戦力は、予算が掛かっている状態ですけど、そのまま残っていたんですね。これをいかにまとめるかというのが前回の仕事だったんですけど、今回のクラブについてはゼロからのスタートで、実際自分が契約が決まって、選手を獲りに行っても来てくれない現状と、「ああ、であれば、若い選手でやるしかないな」と。で、大卒を獲ったという所で、そういう所で行くとJ3に慣れる、6位までに入ればいいなという所ですね。今までのチームは上位にいるチームを上げなくちゃいけないという仕事をもらっていて。まあ山形は10年前に一度チャンスがあって逃したチームで、ちょっと(今回の北九州も)山形に似ているという所がありましたよね。ですから、戦力的に揃ってない。で、悔しく思っている選手、今までいた選手と若い選手をどう融合させていくかという所で行くと、まあ6位に入っていると景色がちょっと違ってきて、シーズン通して集中してくれるかなって。

たぶん去年は結果が出ないで、(一生懸命)やってるんだけど、集中してやれていないと思うんですね。チームが繋がって、人が繋がって、サッカーをやれていないと思うので、そういう経験を今年はさせたいという所の想いを持ちながら考えると、やっぱり揃ってない、メンバーが揃ってないし、経験がないという所のチームをどう作っていくかという所は1つの(チャレンジで)。スポンサーの方には16日からいろいろな話をしましたけど、一種の自分の中の冒険みたいな所で、ちょっと(大きな目標を)言い過ぎて心配だなという所もあったんですけど(笑)、本当に、本当に選手は歯を食いしばって頑張ってくれたというふうに思っています。「こんなに選手は変わるんだな」っていうふうに思っています。以上です。

Q:選手がよく頑張ってくれたというお話がありましたが、選手たちにはどのような言葉を掛けたいですか?

A:そうですね。トレーニングが実るということですね。(週に)4日の練習で(練習する回数が)6回ありますから、初めの3か月は本当に大変だったと思います。特に26(歳)を超えるぐらいの選手はやっぱりリカバリーが遅いですから、若い選手はまあ平気でリカバリーしてきますけど、大変だったと思います。やっぱりそういうトレーニングがきちっと実るんではないかなというふうに思っているので、そこはこう選手に「おめでとう」ということと、頑張るとこういうふうなことが起こるという。今度、この経験というのは、もう少し苦しい時に、もう少し頑張ると、何か生まれるというふうな実体験が生まれてくると思うんですね。その際の所は個人によって違うと思うんですけど、いろんな経験でそういう所を経験がある人って、もうちょっと辛抱してジャンプするんですよね。そういう所の第一歩になってくれればいいなというふうに思っていて、本当に良かったなというふうに思っています。

Q:監督自身も今年1年かなりプレッシャーを感じてらっしゃったと思いますが、そのプレッシャーは心身にどういう影響があったかと、そのプレッシャーに対してどういうふうにアプローチしていったのでしょうか?

A:えーと、先ほど言ったように若いチームで、6位になれば景色が変わってくる、Aクラスに入ればというのがいきなり上位にいたんですよね。そうするとこう、守る訳じゃないんですけど、「え?こんなにできるの?」「これはどうしていけばいいんだろう?」っていう所が1つありますよね。なんか欲張ってしまう、順位が上に行くともうそこから降りたくないという、そういうもののプレッシャーも当然ありますよね。で、少しそういうふうになってくると、「上がるんじゃないか」という噂を聞くと、余計それもプレッシャーになったり。そうするとどういうことが生まれるかというと、不安なんで、やっぱりたくさんするんですよね、仕事を。納得するという所に。やっぱりそれには限界がありますけど、時間もそうですし、リカバリーも大変なんでなかなか難しいんですけど、ある納得の所までは仕事をする、向き合うという所ですね。

そういうようなことで、そうですねえ... 良いゲームをしたら週末、休みの前の日にスタッフと食事をするのが一番の楽しみで、それ以外は全部サッカーにつぎ込みました。「なかなかキツいシーズンだな」と思って(笑)、ちょっと逃げ道がなくて意外と大変だったなって(笑) どうしても事務所に、(回数は)少ないんですけど行くと、半分は事務所の方は段取り良く次のカテゴリーのことの仕事が進むんですね、ありがたいことに。でも、それを聞かなくちゃいけない自分と、半分は現場で「コレ、失敗したらどうなるんだろう」というのを常にこうあって、「コレ、ちょっと大変だな」という。で、事務所に行きたくないんだけど、事務所に行くと新しい景色が見えるし、新しい雰囲気が見えるので、行きたいんですよね。そうすると「絶対結果を出さないといけないな」という所もあって、なかなかそういう意味では良い経験に、初めての経験ですけど、良い経験になりました。あの、なかなかこう、向き合ったと思います。すべてを。はい。向き合って準備をしたというか、そうですね、意外と(仕事に)時間食うんですよね。もっと(仕事を)捌けていたと思うんですけど、「やっぱりこれが歳なのかな」と思いながら、なかなか時間が掛かるので、そのくらいこう「やったな」という感じはします。

Q:監督は負けた後の試合でも、笑顔を交えてお話になっていて、確かにベンチを見ると怒りの表情も感じられるんですけど、会見場に来ると気持ちが切り替わっているのか、笑顔が見られる状況があって、これは考えてやられているのでしょうか?

Aいや、もう仕方がないですから。(今シーズンのリーグ戦で)負けた中で、セレッソ(大阪U-23)に2回負けました。セレッソのスタッフは以前自分が一緒に(仕事を)しているスタッフで、大熊くん(大熊裕司監督)もそうですし、ユースの監督(村田和弘監督)は大分時代からもうトップチームのコーチでもありましたし、まあ、嬉しい... 「一緒にやった人に負けたか」という所と(笑) でも、この前の群馬と試合をする前の1時(キックオフ)の試合に、セレッソに2回負けたんですけど、セレッソはちゃんと藤枝にロスタイムに点を入れて勝ってくれたんですよね。ですから、「不思議だなあ」と思いながら、「手を緩めずにちゃんとやってくれるんだなあ」って感謝して、「今日のゲームは絶対に勝たなくちゃいけない」と思うと群馬のゲームに勝てたりとか。ですから、試合の時には一生懸命なんですけど、レフェリーの方にも申し訳ないことを言ったりすることもありますけど、ここ(記者会見の場)はここで真摯にできるだけ話をして、この想いを電波でいろんな方に伝えてもらえれば、サッカーのファンが少し増えるかなという所もちょっとありまして。まあ、そういう意味では切り替えて話ができた方がいいなというふうに思っています。ありがとうございました。

以上です。

土屋

  • Line