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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2017年07月10日

アミノバイタルカップ決勝 筑波大×順天堂大@西が丘

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0709nishigaoka.JPG揃って総理大臣杯出場を決めた上で、夏の関東王者を懸けたファイナル。共に初優勝を目指す筑波大と順天堂大の激突は味の素フィールド西が丘です。
1部復帰となった昨シーズンのリーグ戦は明治大に続いて2位でのフィニッシュ。3年ぶりに出場したインカレでも決勝では日本体育大を8-0で粉砕し、13年ぶり9度目の優勝に輝くなど、確実に復権の時を迎えつつある筑波大。迎えた今シーズンも最多得点、最少失点で首位を快走するリーグ戦の好調に加え、天皇杯では2回戦でベガルタ仙台を撃破。今大会も初戦で産業能率大に1-0で競り勝つと、桐蔭横浜大を2-1、駒澤大を2-0で下して総理大臣杯出場権を獲得。準決勝では法政大を1-0で退け、3度目のファイナルで初めての戴冠を狙います。
総理大臣杯は関西大、びわこ成蹊スポーツ大、日本体育大を相次いで倒し、全国準優勝を経験。リーグ戦でもきっちり4位に入ると、インカレでもベスト8まで勝ち上がるなど、一定の成果を残した昨シーズンの順天堂大。今シーズンはリーグ戦でもここまでわずかに1敗の2位と継続した結果を残しつつ、今大会も上武大に4-0、国士舘大に2-0と無失点で勝ち上がり、全国の懸かったクォーターファイナルは、昨年の総理大臣杯決勝で敗れた明治大にリベンジを果たす格好で、夏の大阪行きのチケットを奪取。準決勝では神奈川大に6-1と大勝を収めて、初舞台となる決勝へ向かいます。会場の西が丘は連日の炎天下。関東王者を巡る一戦は筑波のキックオフでスタートしました。


先に決定機を掴んだのは3分の筑波。左サイドをフリーで抜け出した北川柊斗(4年・名古屋グランパスU18)はGKと1対1を迎えますが、シュートはゴール右へ。4分にも北川は松村遼(4年・國學院久我山)とのワンツーからスライデングシュートを放ち、ここは順天堂のGK佐藤久弥(1年・東京ヴェルディユース)がキャッチしたものの、「相手が整う前というか、連戦でフワッとしているだろうから、最初に行こうという話だったんですよね」と小井戸正亮監督も話したように、まずは筑波が2つのチャンスを生み出します。
ただ、少しずつペースを引き寄せたのは「前から行く時と行かない時の判断をしっかりして、やらせる所はやらせておいてサイドで奪うやり方」とボランチの石上輝(3年・堀越)も話した方法で序盤を凌ぎ、15分過ぎからはボールが繋がり始めた順天堂。20分には準決勝から「高2の10月くらい以来」と本人も語るセンターバック起用となった三国スティビアエブス(1年・青森山田)を起点に毛利駿也(4年・山梨学院大附属)が裏へ付けると、1人かわしてから放った名古新太郎(3年・静岡学園)のシュートはゴール左へ。24分にも名古の左CKから、松島奨真(4年・桐生第一)が合わせたヘディングは枠の右へ外れたものの、順天堂に傾き始めたゲームリズム。
32分も順天堂。原田鉄平(4年・静岡学園)のクロスへ、ニアに突っ込んだ旗手怜央(2年・静岡学園)のヘディングは筑波のセンターバックに入った竹中広大(3年・帯広柏葉)が何とかブロック。37分も順天堂。原田が積極的なインターセプトからいったん石上に預け、リターンを受けて叩いた左足のシュートは筑波のGK森本泰介(4年・栃木SCユース)にキャッチされるも、直後に輝いたのは順天堂が誇る静学コンビ。
38分。左サイドで前を向いた米田隼也(4年・静岡学園)が短いパスを付け、ワンテンポ溜めた旗手は中央へ丁寧なラストパス。ディフェンスの密集するエリア内へ飛び込んだ米田が右足を振り抜くと、ボールは右スミのゴールネットへ吸い込まれます。10番とキャプテンマークを託されたアタッカーが見事な先制弾。順天堂が1点のリードを手にして、最初の45分間は終了しました。


後半はスタートから筑波に1人目の交替。右サイドハーフの永満凌(2年・宮崎西)に替えて、高嶺朋樹(2年・コンサドーレ札幌U-18)をドイスボランチの一角へ投入し、1トップ下の長澤皓祐(3年・FC東京U-18)が右サイドハーフへ、近藤太(4年・真岡)が1.5列目へそれぞれスライドしましたが、49分は順天堂。右から名古が蹴ったCKを、ファーで原田がヘディングで合わせるもゴール右へ。58分も順天堂。カウンターから米田が運び、毛利が打ち切ったシュートは良く戻った加藤潤(2年・新潟明訓)がきっちりブロックし、森本がキャッチしたものの、後半も手数は順天堂に。
ただ、「お互いに疲労感はありましたね」と石上も苦笑したように、連戦に次ぐ連戦で疲労もピークを迎える中、60分以降はお互いにやむをえないガス欠状態。筑波は67分にボランチの鈴木徳真(3年・前橋育英)と戸嶋祥郎(4年・市立浦和)を入れ替え、近藤をボランチに戻し、戸嶋を1トップ下に配して勝負に出ましたが、3分間のウォーターブレイクを挟んだ76分に柳澤亘(3年・八千代松陰)、旗手、松島と回ったボールを石上が枠の上に外したミドルが両チームを通じても久々のシュート。なかなか攻撃のギアは上がってきません。
80分は順天堂に1人目の交替。松島を下げて、大谷京平(1年・柏レイソルU-18)をそのまま最前線へ。84分は筑波も長澤のパスから会津雄生(3年・柏レイソルU-18)の上げたクロスが佐藤にキャッチされると、直後に2枚替えを決断。松村と会津に替えて、西澤健太(2年・清水エスパルスユース)と浅岡大貴(4年・JFAアカデミー福島)をピッチへ送り込み、何とか奪いたい同点弾。
87分は筑波。入ったばかりの西澤が果敢にミドルを放つも、ボールはゴール左へ。88分も筑波。戸嶋が左へ振り分け、西澤がエリア内へ侵入するも、ここはその西澤のユース時代の後輩でもある村松航太(2年・清水エスパルスユース)がきっちりカット。89分も筑波。センターバックの山川哲史(2年・ヴィッセル神戸U-18)が左へフィードを通し、西澤が絡んで戸嶋が枠へ収めたミドルは佐藤ががっちりキャッチ。「ロングボールでやられるシーンはあったんですけど、最後の所でディフェンス中心にしっかり守れていたので、あまりやられる気はしなかったです」とは石上。集中の続く順天堂守備陣。
すると、勝敗を決定付けるゴールを叩き出したのも静学コンビ。89分に大谷がはたいたボールを米田は絶妙のスルーパス。ここに走った名古は左から少し中へ持ち出して右足一閃。左ポストを叩いたボールはゴールネットへ到達します。3列目から飛び出した名古の追加点に、「我慢して我慢して何とかでしたけど、やっぱり2本決められましたから、言い訳なく完敗ということですよね」と小井戸監督。最後は原田と鈴木啓太郎(2年・帝京)をスイッチして、ゲームクローズにも余念のなかった順天堂に凱歌。白と金のセカンドユニフォームを纏った名門が初夏の関東を制する結果となりました。


頂点に立った順天堂の中でも、全5試合にボランチとしてスタメン出場し、チームを中盤から支えた石上の堅実なプレーは際立っていたように見えました。「自分が後ろでバランスを取って展開とか守備の切り替えとか、それをやる役割を堀池さんからも言われているので、結構バランスはいいかなと思います」と本人も言及した通り、攻撃力の高い名古を前に出しつつ、全体のバランスを保つ動きは秀逸。「個人としては全然ダメですね。もうちょっと速くプレーする所はしていいし、溜める所は溜めていいし、レベルが高いのでもっと頭の中の判断を速くしていきたいなというのが課題ですね」と自身のプレーには納得が行かないようでしたが、このタイトル獲得の一翼を担っていたのは間違いない所。「まだまだですけど」と前置きしながらも、「去年から試合に出始めたんですけど、1年間経ってだいぶやれるようになってきました」と一定の手応えは掴んでいる様子でした。実は石上にとって西が丘は、高校3年時に選手権予選の決勝で敗退を突き付けられ、昨年はアミノバイタルカップ3回戦とリーグ戦の2試合でいずれも敗れている因縁の舞台でもあり、「やっとここで勝てましたよ」と笑顔を浮かべたように、5度目の正直で手にしたこの地での勝利が優勝に結び付く格好に。「Tリーグとか選手権に出ている選手が、関東リーグで活躍するというのがなかなかないので、何とか活躍したいですね。そうしたらもっと東京の高校生が『オレらもできるかな』みたいに考えてくれると思うので、そうやって目標になれるようになりたいです」と言い切った石上のこれからも非常に楽しみです。        土屋

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