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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

スタッフブログ 2017年06月02日

2017年第3回JFAレフェリーブリーフィング・一部レポート

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昨日、JFAハウスで開催された
2017年第3回JFAレフェリーブリーフィングに参加してきました。
このブリーフィングは上川徹・JFA審判委員会副委員長が
実際Jリーグで起こった事例に対して
VTRを交えながら丁寧に説明をされていくという非常に有意義なもの。
会場には審判交流プログラムで
ポーランドから来日されている3人の審判員の方も登場し、
日本とポーランドの違いを含めた興味深いお話を披露されるなど
とにかく楽しかったです!
今回はせっかくいろいろなお話を伺ってきたので
特にVTRで詳細な説明のあった17の事例を
上川副委員長の言葉を中心にご紹介しておきたいと思います!
なお、上川さんは具体的な選手名は挙げられませんでしたが
一部わかりやすくするために、こちらで個人名へ置き換えています。
もちろん動画はないので、気になる方は
DAZNさんかスカパーさんでご確認ください(笑)


(1)J1第12節
ジュビロ磐田×柏レイソル

主審:福島孝一郎 副審:山内宏志 、中野卓 第4の審判員:竹田明弘
【シーン】
53分...武富孝介のドリブルにカミンスキーが飛び出してセーブ
【ジャッジ】
主審はカミンスキーのファウルと判断し、PKをジャッジ。その後、副審と協議した主審はノーファウルと判定を覆し、ドロップボールから再開させた。
【上川氏の説明】
まず、主審のポジションが遠い所は気になる。主審は最初にGKがボールに触っていないという判断を下した。ただ、同時にボールのコースが大きく副審の方に変わったので、笛を吹いた後に自分の判断に疑問を持った。本来ならすぐに副審へ確認すべきだったと思う。そうしないと磐田の選手の異議を聞いて対処しているように見える。副審はGKがしっかり先にボールへ触ったというふうに思い、ノーファウルであるという旨を主審に伝えたが、副審もそう思った瞬間にフラッグを上げて、主審に「僕はこう思う」という情報を伝えるべきかなと。この時の副審は「自分の方から見たらノーファウルだと思うけど、その前に何か別のファウルが起きたんじゃないか?」という疑問を持ったので、なかなかそこまで伝えられなかったと。最終的には副審の持っている情報を主審が聞いて、「自分の判断が間違っていたから、PKは取り消してドロップボールで再開しよう」と判断したと。PKが開始された後では判定は覆せない。競技規則では『次のリスタートをする前であれば、その前の判定が間違っていると主審が考えれば、それはその判断でジャッジしてもいい』と書いてある。もっとポジションを変えるとか、すぐに笛を吹かずにタイミングを見るとか、先に副審の顔を見て何か情報を持っているかを確認する必要性はあると思うが、私も審判の世界に入ってからこういうケースは見たことがないし、自分でも経験したことはないので、なかなかないことだと思う。


特に0-1から0-2になる難しい状況の中で、副審の情報を基に自分のミスを認めて、ドロップボールで再開した対応は非常に勇気のいることだと思う。本人は「自分の勇気うんぬんよりは、やはり正しい判定を下すことが第一優先であるべきだ」ということで、判定を変えてドロップボールで再開した。また、レイソルの強化担当者にも話をしたが、大谷(秀和)選手のキャプテンシー溢れる対応、味方の選手に「もういいから下がれ」と対応してくれたことは非常にありがたいし、とてもリスペクトある対応をチームのリーダーとして取ってくれたことに対しては、非常に感謝したい。


このGK(以下、カミンスキー)は去年もファインプレーをPKと取られたことがあった。映像で見るとすごくクリアにプレーしているが、その時のレフェリーにも今回のレフェリーにも話を聞くと、カミンスキーは若干タメる動きがあるらしい。レフェリーは「このタイミングだったらボールに間に合わないだろう」という感覚は持っているが、(カミンスキーは)1回スピードを緩めるのか、確実なプレーをするために待っていこうとしているのか、そういう特徴があるので、日本のGKがこういうプレーをする時にこういう判断は起きない。ただ、たまたま去年も今年もファインセーブがPKと取られているし、「そういうふうに見える」ということはレフェリーも言っているので、そのあたりは情報を変えていかないといけない。


(2)J1第11節
横浜F・マリノス×ヴァンフォーレ甲府

主審:松尾一 副審:和角敏之 、大川直也 第4の審判員:榎本一慶
【シーン】
49分...ドゥドゥのドリブルにミロシュ・デゲネクが対応し、両者がエリア内で転倒
【ジャッジ】
主審はドゥドゥのシミュレーションと判断し、イエローカードを提示。
【上川氏の説明】
主審のポジションからは「(デゲネクがドゥドゥを引っ張っている)手が、青の選手(デゲネク)の陰になっていてまったく見えなかった」と。ちょっとポジションも遠かった。映像を見ると最後に白の選手(以下、ドゥドゥ)がわざと相手の選手の前に体を入れてから、足だけ入れて倒れている。主審は(引っ張っている)手は見えていなくて、(ドゥドゥが)自分から足を入れて反則をもらいに行ったというシーンだけ見えていた。そうであったとしてもシミュレーションは厳しい。そもそもこういうプレーになったのは、(ドゥドゥが)ホールディングをされて、バランスを崩しているから。副審は(デゲネクが)シャツを引っ張っているのはわかっていた。ただ、いったん引っ張られた手が離れた後に、(ドゥドゥが)バランスを立て直したように見えたと。そこは副審も自分が持っているその情報をレフェリーに伝えるべき。その上でレフェリーがシミュレーションと判断するなら、最終的な判断は主審なので受け入れないといけないが、情報を伝える必要性があった。結論として、このプレーはPKでイエローカードが必要だったと思う。


(3)ルヴァンカップBグループ第4節
サンフレッチェ広島×セレッソ大阪

主審:井上知大 副審:村上孝治 、竹田明弘 追加副審:村上伸次 、越智新次 
第4の審判員:笠原寛貴
【シーン】
78分...アンデルソン・ロペスがエリア内で転倒
【ジャッジ】
主審はアンデルソン・ロペスのシミュレーションと判断し、イエローカードを提示。
【上川氏の説明】
まったくコンタクトがない。副審からも同じ情報があって、シミュレーションでイエローカードを提示したのは妥当。


(4)J2第13節
ロアッソ熊本×湘南ベルマーレ

主審:清水勇人 副審:村井良輔 、イ・サンギ 第4の審判員:上田隆生
【シーン】
90分...菊池俊介の突破にイム・ジンウが対応し、菊地がエリア内で転倒
【ジャッジ】
主審はイム・ジンウのファウルと判断し、イエローカードを提示。湘南にPKが与えられた。
【上川氏の説明】
赤の3番(イム・ジンウ)はボールに触れている。しっかりボールにプレーした後に、もしかしたらたまたま戻す足が(菊地の)太ももあたりに接触しているかもしれないが、不用意な接触とは見えないし、危険なチャレンジとも思えない。これは白のチーム(湘南)にPKが与えられたが、我々の判断としてはノーファウルということで熊本側にも伝えさせてもらった。


(5)J2第13節
アビスパ福岡×ファジアーノ岡山

主審:大坪博和 副審:権田智久、佐藤貴之 第4の審判員:国吉真樹
【シーン】
74分...藤本佳希の突破に杉山力裕が飛び出し、両者がエリア内で転倒
【ジャッジ】
ノーファウルと判断し、福岡のゴールキックで再開された。
【上川氏の説明】
レフェリーも両者がプレーしようとしたほぼ同じタイミングで接触したと判断したので、アクシデンタルなコンタクトプレーとみなしてノーファウルにした。ただ、白の選手(以下、藤本)が先にボールに触れているし、GK(杉山)はチャレンジしてボールに触れることができていない。反則がなければ(カバーに入った)36番(岩下敬輔)が追い付くかどうかになってくるが、最低でもイエローカードかなと。藤本が先に追い付く可能性があれば、レッドカードの可能性もある。ここは難しいが、GKがボールにプレーしようとしているかどうかが重要。プレーしようとしていればイエローカード。もしボールにプレーできる可能性がない中で、こういうチャレンジをしたら決定的な得点機会の阻止になってレッドカード。どちらにしてもこれはPKを与えるべきだった。


(6)J2第10節
FC岐阜×ツエーゲン金沢

主審:山岡良介 副審:塚越由貴、眞鍋久大 第4の審判員:清水修平
【シーン】
33分...古橋亨梧の突破に小柳達司が対応し、両者がエリア内で転倒
【ジャッジ】
ノーファウルと判断し、岐阜のコーナーキックで再開された。
【上川氏の説明】
映像で見ると(古橋の)最後のタッチが相手(小柳)の前に行っている。このまま外側でドリブルしておけば、(小柳が)後ろからチャレンジする可能性もあるが、まだフィフティフィフティの中で、ボールが4番(小柳)のプレーディスタンスに来ていて、そのボールにプレーするために相手(古橋)との間に体を入れようとしたというふうに見る。レフェリーの判断は正しい。ただ、後ろから押しているようにも見えるので、現場のレフェリーアセッサーは「これはPKではないか」と考えた。
【ダニエル・ステファスキ氏の見解】
私だったらプレーオンと判断する。昨日の担当ゲームでも同じようなことがあったが、それも流した。よく見てみると確かに押しているようにも見えるが、最後の瞬間を見てみると、ディフェンダーがプレーできる距離にボールがあるので、これはディフェンス側のファウルは取られないと思う。ポーランドでもよくこういうシーンはあるので、これがフットボールなのかなと感じている。


(7)ルヴァンカップAグループ第4節
柏レイソル×ジュビロ磐田

主審:飯田淳平 副審:山際将史 、作本貴典 追加副審:柿沼亨、五十嵐泰之
第4の審判員:金次雄之介
【シーン】
85分...左からのクロスに伊東純也が対応
【ジャッジ】
伊東のハンドと判断し、磐田にPKが与えられた。
【上川氏の説明】
これは間違いなくハンド。追加副審からサポートがあった。レフェリーから見たら(ハンドした)手は見えなかったし、選手が重なっていると副審から見ても非常に難しいと思う。そこで追加副審から綺麗に見えていて、それを主審に伝えた。だから、若干笛のタイミングが遅れていた。非常に良い協力関係ができていたし、追加副審を置くと(回数は)少ないがこういう利点はある。


(8)J3第9節
藤枝MYFC×ギラヴァンツ北九州

主審:俵元希 副審:鶴岡将樹、大橋侑祐 第4の審判員:石坂慎之介
【シーン】
5分...水野泰輔がFKを蹴ると、川島將と加藤弘堅がエリア内で転倒。
副審のフラッグも上がっていた
【ジャッジ】
主審は加藤のファウルと判断し、藤枝にPKが与えられた。その後、主審はいったん副審と協議したが、判定は変わらずPKとなった。
【上川氏の説明】
ディフェンス(加藤)は後ろから(川島を)ホールドして倒れている。要するにオフサイドとPKに該当するファウルのどちらが先に起きているか。(加藤の)反則はすでに起きている段階で、オフサイドポジションに選手がいるが、まだ(水野の蹴った)ボールは遠いのでこれは同時ではない。同時に起きてもPKの方が優先されると思う。このケースだと反則がオフサイドより先に起きているので、PKで再開することが競技規則的に正しい。選手はずっとオフサイドポジションにいたが、いることが即オフサイドではない。その選手が何をするかで、オフサイドの反則が成立する。今のオフサイドはボールが来た時に反則になるので、こういうケースの時は反則が先に起きているという理解になる。


(9)ルヴァンカップBグループ第3節
サガン鳥栖×セレッソ大阪

主審:松尾一 副審:和角敏之、中野卓 追加副審:今村義朗、吉田哲朗
第4の審判員:先立圭吾
【シーン】
61分...水沼宏太がシュートを打つと、オフサイドポジションにいた木本恭生が軽くまたいだ後でゴールが決まった。
【ジャッジ】
副審は木本のオフサイドと判断し、フラッグを上げていたため、主審もいったんオフサイドとジャッジ。その後、副審と協議した主審はゴールを認めた。
【上川氏の説明】
副審は旗を上げ、(木本は)確実にオフサイドポジションにいた。要はオフサイドポジションにいた選手が、最もボールの軌道に近いディフェンダー(小林祐三)の選手を妨害しているかどうか。まず、ディフェンダーの視線は遮っていない。ボールはオフサイドポジションにいた競技者(木本)のすぐ近くを通ったが、その競技者がボールにプレーしようとして、それによってディフェンスがプレーできなかったらオフサイドと考える。非常に難しいケース。オフサイドとしても問題はないのかなと思う。2人(木本と小林)の関係も非常に近い。実際の試合では副審は旗を上げた。というのも、「オフサイドポジションにいることの情報は伝えましょうね」という認識については、今年の頭から話をさせてもらっている。そういうこともあって旗を上げた。主審はそれで判断して、いったんオフサイドの判断を下したが、副審から「情報を共有したい」と呼ばれ、「オフサイドポジションにいるのは確かだけど、(木本は)よけただけであって、ディフェンダー(小林)のプレーを妨げているとは考えにくい」という判断になった。協力関係がうまくいっていなかった部分もあったが、最終的には得点を認めて鳥栖のキックオフで再開することになった。このケースであれば、オフサイドの判定をする前に主審が副審とディスカッションをして、「今のは得点を認める」ということになればベストな協力関係だったと思っている。
【マルチン・ボニエク氏の見解】
完璧にオフサイドではないという意見に同意する。ディフェンダー側からもずっとボールは見えていたし、攻撃の選手も実際ボールにタッチしていないし、ゴールと認めていいと思う。


(10)J2第15節
ジェフユナイテッド千葉×ロアッソ熊本

主審:大坪博和 副審:伊東知哉、眞鍋久大 第4の審判員:権田智久
【シーン】
50分...清武功暉の蹴ったボールは自陣のゴール方向へ。拾ったグスタボがそのままゴールを決めたが、副審のフラッグが上がっていた。
【ジャッジ】
主審はグスタボがオフサイドではないと判断し、ゴールを認めた。
【上川氏の説明】
これも競技規則。黄色の選手(以下、清武)が蹴っている。副審はどっちの選手が最後に蹴ったか見えなかった。もしかしたら清武が蹴って、6番(村上巧)に当たっている可能性もある。6番に当たっていたらオフサイド。副審はそれを判断して、もっと早くポジションを変えて欲しかったが、旗を上げてしまったのはしょうがない所もある。難しいとは思うが、主審がリーダーシップを発揮して正しい判断を下した。


(11)ルヴァンカップAグループ第4節
FC東京×コンサドーレ札幌

主審:佐藤隆治 副審:相樂亨、山内宏志 追加副審:今村義朗、三上正一郎
第4の審判員:川俣秀
【シーン】
54分...ピーター・ウタカが左からシュート気味に折り返したボールはGKの金山隼樹の股を抜け、ファーに詰めた永井謙佑がゴールを決めた。
【ジャッジ】
副審は永井のオフサイドと判断し、フラッグを上げていたため、主審もオフサイドとジャッジ。
【上川氏の説明】
これはノットオフサイド。(永井はウタカが蹴った)ボールより後ろにいた。副審も最初は得点の合図をしたが、ミスが起きた原因は(ウタカが)シュートを打った瞬間に、「ゴールに入る」と思ってしまって、"シャッター"を下ろしてしまった。「入ったな」と思って(センターライン方向へ)行き掛けた時に、突然この選手(永井)が入ってきてゴールを決めると。"シャッター"を下ろしていたので、(永井が)どこから出てきたのかわからなくなってしまった。これはよくあるミス。本当なら自分の視野にいない所から入ってきているのであれば、オンサイドと冷静に判断すれば良かったが、若干焦ってオフサイドの判断をしてしまった。副審にはこの状況でサイドステップを求めたい。フィールドを斜めに見てしまっている。非常にポジションは良かったが、フィールドに正対して見るべきだった。主審からはわからないし、追加副審も角度的にわからない。残念ながらこれは得点を認めて良い事象だった。


(12)J2第12節
ツエーゲン金沢×ジェフユナイテッド千葉

主審:榎本一慶 副審:櫻井大輔 、細尾基 第4の審判員:坂本晋悟
【シーン】
55分...佐藤洸一が直接狙ったFKは壁に跳ね返り、杉浦恭平のパスはDFに当たってラインの裏へ。飛び出した宮崎幾笑の折り返しから佐藤がゴールを決めた。
【ジャッジ】
副審は宮崎のオフサイドと判断し、フラッグを上げていたため、主審もオフサイドとジャッジ。
【上川氏の説明】
これは千葉のディフェンスラインのスタイル。我々も情報は持っているが、旗が上がっているもののオンサイド。2人ないし3人はオフサイドのように見えるが、(宮崎、大橋尚志、小柳達司)の3人全員がオンサイド。ミスの原因は副審のポジション。(千葉のラインアップに)追い付けていない。遅れていると角度上、全部オフサイドに見えてしまう。6番(大橋)がどう見えるかは微妙な所もある。(千葉は)非常に速いスピードでラインを上げるが、よく見ると3人ともオンサイドだった。最後のシュートを決めた所も(宮崎の折り返しに対する佐藤のポジションも)オンサイド。3人の内、2人はオフサイドだと思うぐらいだったが、我々も「ああ、全員オンサイドなんだ」と。相手チームも千葉がラインを上げてくるのはわかっている訳で、我々ももっとそういう情報の準備をして試合に入っていかないといけない。


(13)J1第11節
アルビレックス新潟×浦和レッズ

主審:池内明彦 副審:中井恒、武田光晴 第4の審判員:西橋勲
【シーン】
20分...武藤雄樹のパスから宇賀神友弥がダイレクトでクロスを送り、興梠慎三がゴールを決めた。
【ジャッジ】
主審、副審共に興梠はオフサイドではないと判断し、ゴールを認めた。
【上川氏の説明】
我々は若干(宇賀神が蹴った瞬間の)ボールより(興梠の位置が)後ろかなと思うが、よく見ると並んでいる。このオンサイドは自慢の判定(笑) ダイレクトで来られるプレーは本当に見極めが難しい。これでもし旗が上がっても、なかなかミスとは言えない。見ていて鳥肌が立ってくるようなシーンの1つ。浦和はこういうプレーを常に狙ってはいる。


(14)ルヴァンカップAグループ第5節
FC東京×大宮アルディージャ

主審:松尾一 副審:八木あかね、平間亮 追加副審:飯田淳平、藤田和也
第4の審判員:佐藤貴之
【シーン】
39分...ピーター・ウタカからラインの裏へ出たパスに阿部拓馬が走り、DFをかわした阿部のパスから中島翔哉がゴールを決めた。
【ジャッジ】
主審、副審共に阿部と中島はそれぞれオフサイドではないと判断し、ゴールを認めた。
【上川氏の説明】
得点を認めている。(ウタカのパスを受けた阿部は)オンサイド。(中島のシュートの時には)ボールより前にGKも含めて2人いる。最初の所の副審の判断は素晴らしい。(阿部とディフェンスラインは)同じラインだというふうにみなす。


(15)J1第12節
横浜F・マリノス×ベガルタ仙台

主審:三上正一郎 副審:木川田博信、清野裕介 第4の審判員:前之園晴廣
【シーン】
53分...石原直樹のドリブルに中澤佑二がタックルを行い、石原が転倒
【ジャッジ】
主審はノーファウルと判断し、プレーオンとなった。
【上川氏の説明】
映像で見ると22番(中澤)はボールに触れていないので、反則と考える。ペナルティエリアの外で反則がなければ、GKと1対1の状況になっていた。映像で見ると微妙。触れているか触れていないかくらい。主審は近くにいて、少し角度を変えたが、「際どくて触れたか触れなかったかわからなかった」と。「見えなかったから判定を下せなかった」と。つまり、ノーファウルと見極められたから笛を吹かなかったのではなく、「本当に際どくでわからなかったので笛を吹けなかった」と。副審に聞いたら、副審は「(ボールに)触ったと思った」とのこと。インサイドで触れているかいないかで、本当に微妙なシーンだった。難しい判定なのはわかるが、ボールのコースは変わっていないし、中澤選手がボールに触っているようには見えないので、FKを与えて決定的な得点機会の阻止(でレッドカードが妥当)。これがペナルティエリアの中だったらイエローカードと考える。


(16)J1第11節
大宮アルディージャ×ベガルタ仙台

主審:家本政明 副審:山内宏志、清水崇之 第4の審判員:関谷宣貴
【シーン】
23分...クリスランのPKを塩田仁史がセーブしたが、こぼれをクリスランが押し込んでゴールすると、シュート後のクリスランに後方からマテウスがタックル。
【ジャッジ】
主審からマテウスへカードの提示はなく、大宮のキックオフで再開された。
【上川氏の説明】
主審も(マテウスのタックルに)全く気付いていなかった。よくケガをしなかったなと。(クリスランは)得点を入れて嬉しかったのか、ゴールの中に倒れ込んでから喜びをサポーターにアピールしていたが、(マテウスのタックルは)退場に値する行為だと考える。まずアウトオブプレーであり、その中で両足ジャンプして後方からタックルしている。(クリスランは)少し出血したようだが、大きなケガにならなくて良かった。主審側には「こういうこともあるから、点が入ったからと言って"目を切る"のではなくて、ちゃんと"目を残して"、しっかりと最後までコントロールしましょう」というふうに話している。


(17)J2第16節
横浜FC×名古屋グランパス

主審:池内明彦 副審:村上孝治、竹田明弘 第4の審判員:若松亮
【シーン】
85分...佐藤謙介が八反田康平に右足でタックル。
【ジャッジ】
主審から佐藤へレッドカードが提示された。
【上川氏の説明】
タックルの行き方が危険。負けている状況で時間もなく、選手がちょっとフラストレーションが溜まってきている中で、少し(佐藤の)トラップが大きくなった。トラップが大きくなるイコール、我々はスイッチを入れなくてはいけない、こういうことが起きる可能性がある、という話をさせてもらってきているが、まさにそういうシーンだった。危険性も非常に高いレベルまで上がっている中で、主審はしっかり見てレッドカードを提示している。


こういうブリーフィングが行われていることは
もっと広く知っていただきたいことですし
JFA審判委員会がJリーグで起きた判定に対する情報を
積極的にオープンにしていることも
もっと多くの方に知っていただきたいことだと思います。
今後も参加できる機会があれば、是非参加させてもらいたいと考えています。


土屋

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