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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2017年06月18日

インターハイ東京準々決勝 関東第一×東海大高輪台@駒沢第2

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0618koma2.JPGセミファイナル進出を巡る一戦は関東大会予選のリターンマッチ。関東第一と東海大高輪台という昨年度の全国出場校同士が激突する準々決勝は駒沢第2球技場です。
昨年度はインターハイ予選、選手権予選と続けて制し、全国に繋がるトーナメントコンペティションで東京二冠を達成。新チームで臨んだ関東大会予選も粘り強く勝ち上がって優勝を勝ち取るなど、現在は3大会連続で都内の頂点に立っており、「今年の1年は我慢強いチームにしていきたい」10番を背負った篠原友哉(3年・府ロクJY)が話した通り、接戦でも粘り強く勝ち切るメンタルも兼ね備えたチームになってきている印象の関東第一。当然各校のマークも厳しくなってきている中で、3連覇を狙うインターハイ予選の初戦を迎えます。
激戦の東京を抜け出し、全国の舞台を経験したのは1年前。広島の地では日章学園に初戦敗退を突き付けられましたが、チーム全体の目線が確実に上がってきている東海大高輪台。まさかのT2リーグ開幕5連敗スタートとなった今シーズンも、関東大会予選では惜敗したものの、優勝した関東第一と延長戦までもつれ込む激闘を演じるなど、着々とチーム力は向上中。「全国大会に出るだけじゃなくて、全国に出て去年とその前に果たせなかった全国で1勝して、全国の頂点にチャレンジするというのが自分たちの代の目標」と言い切るのはディフェンスリーダーの小林陸玖(3年・VERDY S.S.AJUNT)。関東大会予選のリベンジを達成し、2年続けての全国へ王手を懸けたい一戦へ向かいます。曇天の駒沢は少し肌寒いぐらいのコンディション。注目の好カードは関東第一のキックオフでスタートしました。


3分のファーストチャンスは高輪台。キャプテンマークを巻く本多翔太郎(3年・GRANDE FC)の巧みなドリブルから得たFKを、右から鈴木啓太(3年・GRANDE FC)が蹴り込むと、こぼれに反応した小林のシュートはDFが体でブロック。その左CKを松永浩誉(3年・横浜FC鶴見JY)が蹴り入れ、ファーで小林が競り勝ったボールを塚原智也(1年・FC.PROUD)が頭で狙ったシュートは関東第一のGK北村海チディ(2年・GRANDE FC)がキャッチしましたが、まずはセットプレーから高輪台がフィニッシュを取り切ります。
一方の関東第一もきっちり反撃。10分にはセンターバックの山脇樺織(2年・東急SレイエスFC)が好フィードを送り、走った古宇田旭(2年・横浜F・マリノスJY追浜)には収まらずに高輪台のGK横田萌樹(3年・横浜FC鶴見JY)がキャッチしましたが、11分にも右サイドバックを務める加藤陽介(2年・VIVAIO船橋)との連携で、篠崎源太(2年・大宮アルディージャJY)がクロスを上げると、篠原のワントラップボレーは枠の右へ。15分には決定機。足を滑らせた相手DFから高い位置でボールを奪い切った村井柊斗(3年・FC多摩)は、独走してGKと1対1に。ところが左にかわそうとしたドリブルにボールが付いてこず、何とか横田がキャッチ。先制とはいきません。
それでも以降のペースも「ボールを取る位置も高かったので、30分ぐらいまでは守備が良かったですね」と川島純一監督も言及した高輪台。20分に前田侑哉(3年・FC.PROUD)がドリブルで運び、こぼれを叩いた本多のシュートは関東第一のボランチに入った長谷部竣(3年・JSC CHIBA)が体でブロック。直後にも阿部泰世(2年・GRANDE FC)の左クロスから、塚原が放ったボレーは枠の上へ。21分にも塚原、阿部とボールが回り、鈴木が打ち切ったミドルはここも長谷部が果敢にブロック。さらに24分にも箱田詩音(3年・FC渋谷)と志村貢令(2年・ジェファFC)の右サイドコンビで前に持ち出し、松永のシュートは枠の左へ逸れるも、「ショートカウンターとかうまく行っていたんですけどね」と指揮官。攻勢を強めるタイガー軍団。
一見すると押し込まれていた関東第一でしたが、「前進できなかった訳じゃなくて、相手コートにもちゃんと入れていた」とは小野貴裕監督。27分には右CKを古宇田がマイナスに放り込み、フリーの小野凌弥(3年・Wings U-15)が頭で合わせるも、最後はオフサイドの判定。34分は決定的なシーン。小関陽星(2年・町田JFC)を起点に長谷部が左へ流し、上がってきたサイドバックの嶋林昂生(3年・町田JFC)がクロスを届け、スムーズなトラップから右に持ち出して打った篠原のシュートはわずかに枠の左へ。38分は高輪台。右から松永が入れたFKに、舞った小林のヘディングは枠の左へ。やや高輪台が押し気味に進めた前半は、スコアレスで40分間が終了しました。


後半の立ち上がりはお互いにセットプレーで窺う相手ゴール。47分は関東第一。左からレフティの篠崎が蹴ったCKは、中央でオフェンスファウルの判定。48分は高輪台。右FKを松永は中央をフリにしながら縦に付けるも、走った塚原はクロスを上げ切れず。51分は関東第一。村井が右へ振り分け、古宇田のカットイン左足シュートはヒットせずに枠の右へ。「後半の最初はちょっと押し込まれましたね」とは川島監督。押し戻し始めたディフェンディングチャンピオン。
52分に変わったゲームの潮目。本多が短く渡したボールを志村は左へラストパス。塚原がニア上を狙ったシュートは、北村が驚異的な反応でビッグセーブを見せましたが、流れは再び高輪台へ。54分に松永が蹴り込んだCKは、フリーになっていた今井創一朗(3年・C.A.ALEGRE)の前にこぼれるも、篠崎が間一髪でブロック。直後にも前田が収め掛けたボールを本多が拾い、左から持ち込んでのフィニッシュは枠の左へ逸れたものの、「ハーフタイムで確認したことはだいぶやれたんじゃないですかね」と川島監督。続く高輪台の手数。
先にベンチが動いたのは58分の高輪台。1年生ストライカーの塚原に替えて、中込雅樹(2年・インテリオールFC)を同じ位置に投入すると、61分にはその中込が縦に付け、前田のリターンをそのまま狙ったシュートは枠の左へ外れるも、ゴールへの意欲を存分に。関東第一も61分に1人目の交替。前線の村井を下げて、「パワフルですし、ちょっと雰囲気が独特なので、相手からするとやりづらいと思うんですよね」と小野監督も言及する池田健太(2年・VIVAIO船橋)をピッチへ。「ゴール前の技術やターンが得意」という2年生に託された明確な結果。
64分は関東第一。篠崎が粘って繋ぎ、篠原がエリア内へ侵入するも、ここは今井が決死のタックルでクリーンに危機回避。65分は高輪台。相手CKから一気にカウンターを発動させ、本多のパスから前田が抜け出し掛けるも、こちらは全力で戻った篠崎がタックルで阻止。激しさを増すシビアな局面。68分には関東第一に2人目の交替が。古宇田と長野真大(2年・VIVAIO船橋)を入れ替え、サイドに加えたいドリブルの推進力。72分は高輪台にも2人目の交替。前田と村井悠人(3年・川崎チャンプ)をスイッチして、前線の顔ぶれに変化を。いよいよゲームは最終盤。残りは5分間とアディショナルタイムのみ。
77分の主役は16歳の2年生ストライカー。右サイドでボールを持った篠原がやや強引に突破を図ると、そのまま守備網を突破。折り返しをダイレクトで叩いた篠崎のシュートはDFに当たりましたが、このこぼれに誰よりも早く反応した池田は「『ボールが来るかな』ぐらいの所に場所を取っていて、最初は来なかったんですけど、こぼれてきたので思いっきり蹴り込みました」とボールをプッシュ。ゴールネットを確実に揺らします。「嬉しくて何も考えられなかった」という殊勲のスコアラーは、「スタンドかベンチのどっちかに行こうと思っていたんですけど、近かったので」ベンチへ一直線。池田を中心にできた歓喜の輪。土壇場で関東第一が1点のリードを奪いました。
残り3分でビハインドを負った高輪台はすぐさま決断。79分に志村を下げて佐藤陽斗(3年・FC.PROUD)をセンターバックに送り込み、最終ラインには右から松永、佐藤陽斗、阿部、箱田を並べ、最前線に小林と今井のセンターバックコンビをツインタワーとして配置し、最後の勝負に。小野監督も80分に奮闘した篠崎と佐藤誠也(1年・VIVAIO船橋)を入れ替え、消し切りたい残りの数分間。正真正銘のファイナルバトル。
80+1分は高輪台。粘って収めた今井が右からクロスを上げ切ると、強引に反転した小林の左足ボレーはゴール左へ。80+2分も高輪台。ここも右から松永がアーリーを放り込むも、全力で突っ込んだ小林はわずかに届かず、北村が丁寧にキャッチすると、小関の枠内ミドルを挟んで、吹き鳴らされたタイムアップのホイッスル。「今日は絶対に苦しくなるのがわかっていましたから」と小野監督も認めた好ゲームは前回王者に軍配。関東第一が全国切符にまた一歩近付く結果となりました。


拮抗した80分間だったと思います。「前回の関東予選なんかは、自分たちでもやれるかやれないか半信半疑でやったけど、今回は本当に優勝するつもりで関一と試合をやれたから残念ですね」と川島監督も言及したように、おそらくシュートの数でもチャンスの数でも上回ったのは高輪台。ただ、「あの1,2本の決定機を確実に決める力がないと、この1-0を勝っていけないでしょうね」とこちらも川島監督の言葉が象徴する通り、少ない決定機を確実にモノにして、勝ち切る力が関東第一にはあったと言えそうです。トップチームでのプレー経験がほとんどなかったにもかかわらず、「組み合わせを模索している最中」(小野監督)の前線に投入され、きっちりゴールという結果で応えた池田は「また来週も点を決めて勝利に貢献できればいいなと思います」ときっぱり。帝京以来14年ぶりとなる東京3連覇まではあとわずかに1勝です。        土屋

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