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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
第2試合は早大学院とのブロック決勝進出を懸けた一戦に。東海大菅生と攻玉社が激突する80分間は引き続き駒沢補助競技場です。
昨シーズンは3つのトーナメントコンペティションでいずれも都大会出場を逃すなど、悔しい1年間となった東海大菅生。ただ、「去年は3年生で試合に出ている子が3人ぐらいだったので、今いるだいたいの子が試合に出ていたんです」と手塚弘利監督も話した今シーズンのチームは、新人戦もきっちり勝ち抜いて関東大会予選で久々の都大会を経験すると、迎えた今大会も2試合12得点という攻撃力で支部予選を突破し、一次トーナメント初戦も都立葛飾野をPK戦で退けてこのステージまで。復権へ向けてさらに負けられないゲームへ挑みます。
新人戦とインターハイ予選は、あと1勝で都大会進出まで迫りながら一歩及ばず。選手権予選はまさかの1次予選初戦敗退と、一定の成果は残したものの、やはり悔しい昨シーズンを過ごした攻玉社。新チーム初の公式戦となる新人戦は支部予選で暁星に3-1で敗れましたが、準々決勝まで勝ち上がってみせると、インターハイ予選も支部予選をしぶとく3連勝で抜け出して一次トーナメントへ。さらなる飛躍を遂げるべく、難敵相手の一戦へ向かいます。もはや照り付ける陽射しは完全に真夏のそれ。厳しいコンディションの下、菅生のキックオフでゲームはスタートしました。
立ち上がりは一進一退。攻玉社は前線の柴原昂輝(1年)と鈴木優豪(2年)の推進力で、チャンスの可能性を創り出し掛けますが、なかなかフィニッシュには至らず。一方の菅生も右に日置出帆(3年・AZ'86東京青梅)、左に杉浦夢翔(3年・東海大菅生中)と配したサイドハーフを中心に、徐々に押し込み始めると、18分には杉浦が右へサイドを変え、日置のクロスを近藤想平(3年・ヴェルディSS相模原)がシュートまで。ここは攻玉社のセンターバックを任された大河内駿(3年)にブロックされましたが、攻勢を強めます。
すると、先制ゴールを記録したのも菅生。19分に左でドリブルを開始したサイドバックの舩木未来哉(3年・FC杉野)が、そのままサイドを切り裂いて中へ折り返すと、ニアへ走り込んだ鈴木亮太郎(3年・あきる野秋多中)がダイレクトで叩いた左足シュートは豪快にゴールネットへ突き刺さります。「アイツは献身的な選手ですね」と指揮官も評価するハードワーカーが見事な先制弾。菅生が1点のリードを手にしました。
以降も流れは菅生。23分には日置のパスを右サイドバックの鈴木雄斗(3年・あきる野FC)がクロスに変え、ニアで青木紘貴(3年・国分寺第一中)が合わせたヘディングはゴール右へ。26分にはここも鈴木雄斗が繋ぎ、日置が狙ったシュートはDFが体でブロック。33分にも杉浦、長坂南旺(3年・三菱養和調布JY)と回ったボールを、鈴木亮太郎がフィニッシュまで持ち込むと、攻玉社のGK岩崎政憲(2年)がファインセーブで凌ぎ、今度は杉浦が枠へ収めたシュートは岩崎が丁寧にキャッチ。追加点への意欲を前面に打ち出します。
さて、喜多健太(2年)と大河内のセンターバックコンビに、守護神の岩崎を含めたトライアングルで何とか追加点を許さず、反撃の糸口を探す攻玉社。35分には中島啓吾(3年)が裏へ抜け出しましたが、飛び出した菅生のGK橋本颯(2年・FC東京U-15むさし)がきっちりクリア。37分にはボランチの東明建志(2年)を起点に、キャプテンを務める川村理尭(3年)のパスから、ここも中島が裏へ飛び出すも、カバーに入った菅生のセンターバック中内耀大(3年・FC GLORIA)がタックルで回避。「もっと主導権を取りたかった」とは手塚監督ですが、前半は菅生が1点のリードを保ったまま、ハーフタイムに入りました。
後半も立ち上がりから菅生がラッシュ。41分に近藤が思い切ったミドルを枠の左へ外すと、45分にはセンターバックの湯江俊太(3年・FC GLORIA)、近藤とボールが回り、中央をドリブルで割った杉浦のシュートは岩崎がファインセーブ。46分に杉浦が蹴った左CKは大河内が、続けて杉浦が入れた右CKは川村が何とかクリアしますが、50分には前半終了間際に投入された吉田雄登(3年・石神井マメックスFC)のパスから杉浦が裏へ落とし、走った鈴木亮太郎がエリア内で転倒すると、主審はペナルティスポットを指差します。キッカーは近藤。短い助走から中央を狙ったキックは確実にゴールネットへ。勢いそのままに菅生がリードを2点に広げました。
2点のビハインドを追い掛けることになった攻玉社もすぐさま反撃。51分に柴原のスルーパスから川村がフリーで抜け出し、GKとの1対1も制してゴール。早くも1点差かと思われたシーンは、オフサイドでノーゴールとなってしまいましたが、これで流れを引き寄せると、54分にボランチの青木遼太(3年)と大井響(3年)を入れ替える1人目の交替を挟み、55分にも東明の右CKに中島が飛び込むも、ヘディングはヒットせず、直後に右サイドからイティエ修(2年)が入れたアーリークロスに中島は再度シュートを打ち切れなかったものの、「受けちゃったでしょ。鬼門なんですよ。ウチの2点リードは(笑) この間もそうだったし」と手塚監督も苦笑した通り、やや受ける格好となった菅生を尻目に、攻玉社が踏み込んだアクセル。
57分も攻玉社。イティエのドリブルで右CKを獲得すると、東明のキックは橋本がキャッチ。61分も攻玉社。大井の右アーリーに川村が飛び込むも、シュートまでは至らず。直後の61分も攻玉社。鈴木優豪がフリーで抜け出し、GKと1対1を迎えましたが、橋本が冷静なファインセーブで回避。62分には菅生もカウンターから青木が持ち出し、舩木が1対1になったものの、シュートは岩崎ががっちりキャッチ。逆に63分は攻玉社に決定機。鈴木優豪がディフェンスラインの裏へ巧みに落とし、走った中島がGKとの1対1から放ったシュートはわずかに枠の右へ。なかなか追撃弾が生まれません。
そんな中で次の得点を記録したのは65分のタイガー軍団。投入されたばかりの鈴木大智(3年・FC町田ゼルビアJY)が左へラストパスを通すと、吉田のシュートは岩崎がファインセーブで掻き出しましたが、左でこぼれを拾った青木が折り返したパスを鈴木大智が再びシュート。左のポストを叩いたボールはゴールネットへ吸い込まれます。替わったばかりの15番が早くも大仕事。「バタバタ感が出てきちゃうという流れ」(手塚監督)を払拭する鈴木大智の一撃で、スコアは3-0に変わりました。
ペースは再度菅生へ。67分に右から鈴木雄斗が蹴り込んだ右CKに、湯江が合わせたヘディングは攻玉社の右サイドバックとして奮闘した山本春樹(3年)がライン上で決死のクリア。68分に3人目の交替として青木と横山正司(2年・東海大菅生中)をスイッチすると、69分には中央を粘り強くドリブルで運んだ鈴木亮太郎が左足で打ち切ったシュートは、右スミのゴールネットをきっちり捉え、これで鈴木亮太郎はドッピエッタ。71分には舩木に替えて、若松直哉(2年・FC.GONA)を4枚目のカードとして送り込み、取り掛かるゲームクローズ。
攻玉社の意地が炸裂したのは、柴原と曽我優也(1年)をスイッチした直後の74分。それまでも再三攻撃に絡んでいた川村が、ドリブルで左サイドを持ち上がると、そのまま果敢にシュートへトライ。左スミギリギリを捉えたボールは、GKも弾き切れずにゴールネットへ到達します。キャプテンマークを巻いた川村が執念の一発。攻玉社が終盤に1点を返すことに成功しました。
ただ、ゲームのラストゴールは菅生が。アディショナルタイムに入った80+2分に鈴木雄斗が左から蹴ったCKを、ニアで合わせた鈴木亮太郎のヘディングはポストを直撃し、ハットトリックとは行かなかったものの、笠木崇登(2年)を投入する攻玉社3人目の交替を経て、80+3分にミドルレンジから日置が左スミを狙ったシュートはゴールネットへグサリ。ファイナルスコアは5-1。高い攻撃力を披露した菅生がブロック決勝へと駒を進める結果となりました。 土屋
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