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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2017年05月24日

インターハイ東京一次トーナメントAブロック2回戦 成城学園×東京実業@駒沢補助

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0521komaho4.jpg支部予選からの下剋上を狙う世田谷の雄が都大会常連校へチャレンジする第4試合。成城学園と東京実業の激突は引き続き駒沢補助競技場です。
新人戦、インターハイ予選と共に最後は1点差で競り負ける格好で支部予選敗退を喫し、選手権予選も都大会を目前にして0-1で敗れるなど、惜しい試合が続く中で結果を出し切れなかった昨年度の成城学園。迎えた新チームも新人戦は支部予選のベスト16止まりでしたが、このインターハイ予選は支部予選初戦で前年度ブロック代表の私立武蔵をPK戦で退けると、その後の2試合をいずれも1-0で制して勝ち上がり、先週の麻布戦も2-1で競り勝ってこのブロック2回戦へ。さらなる快進撃を続けるべく、大事な80分間へ挑みます。
ここ5年で2度の西が丘を経験。昨シーズンは初めてのT1リーグも経験するなど、確実にチームとしての総合力をステップアップさせてきた東京実業。今シーズンはT2リーグでここまで4勝2分け1敗の2位と好調をキープする中で、関東大会予選は東京朝鮮に0-2で屈してベスト16で敗退。「Tリーグの順位とかもまったく関係ないですからね。その時にどれだけ良いコンディションかが大事で」と片山智裕監督も語ったように、トーナメントコンペティションの難しさを経験しつつ、2年ぶりの二次トーナメント進出へ向けて、まずは初戦突破を目指してこの一戦を迎えます。4試合目ともなると駒沢にも少しだけ涼やかな風も。この日のラストマッチは成城学園のキックオフでスタートしました。


オープニングシュートはいきなり先制弾。6分に東京実業は左サイドハーフの石田波人(2年・三菱養和調布JY)を起点に赤松正典(3年・プロメテウスEC)が右へ振り分け、上がってきたサイドバックの宇野新(2年・東京ベイFC U-15)がクロスを上げると、「右サイドバックの新くんを信じて中に入って、絶対来ると思っていた」鈴木大翔(2年・川崎フロンターレU-15)のヘディングはニアサイドを破って、ゴールネットへ飛び込みます。「先制点が大事だと思っていたので、自分が良い形で決められて良かったです」と話す10番の貴重な一発。東京実業が早くも1点のリードを手にしました。
10分も東京実業。左サイドバックの関戸優(3年・川崎チャンプ)が縦に付け、赤松と中村有来(2年・東京ベイFC U-15)を経由して、戻ってきたボールを関戸が枠へ収めたシュートは、成城学園のGK近藤遼一(3年)がキャッチ。直後の10分には成城学園も、相手GKのキックミスに反応した向後佑馬(3年)がダイレクトでゴールを狙うも、何とか東京実業の鈴木颯太(3年・大田東調布中)が自ら責任を取ってキャッチすると、次の得点も東京実業に。
13分にセンターバックの竹中健人(2年・ライオンズSC)が左のハイサイドへフィードを送り、中村が放ったシュートは近藤がファインセーブで凌ぎましたが、こぼれに反応した中村がエリア内でマーカーと接触して倒れると、主審はペナルティスポットを指差します。成城学園にとってはやや厳しい判定となったPK。キッカーの鈴木大翔が中央に思い切り蹴り込んだキックは、わずかに触った近藤も弾き出せず。スコアは0-2に変わりました。
「前の試合を見て『出てくるかな』と思ったら、下がってくれたので『ラッキーかな』と思った」と片山監督が話したように、少し後ろ重心で立ち上がりながら2点のビハインドを負った成城学園。25分にはディフェンスラインを束ねる安部将隆(3年)がFKを蹴り入れるも、飛び出した鈴木颯太ががっちりキャッチ。27分は東京実業。中村のパスから赤松が仕掛けるも、ここは三好貴之(3年)が確実にブロック。28分は東京実業。赤松が左からカットインしながら、打ち切ったシュートは右ポストを直撃。30分は成城学園。最終ラインから山田悠(2年)が果敢に攻め上がり、向後が狙ったミドルは枠を越えたものの、成城学園にも少しずつ得点の雰囲気が。
そんな中で畳み掛けたのはまたも東京実業。34分に左サイドを強引に運んだ赤松が、ここもカットインから右スミのゴールネットへ豪快に突き刺して3点目。37分に左へ流れた中村のシュートを、鈴木大翔がゴールへ流し込んだ一連はオフサイドを取られましたが、40+1分には右サイドから阿部清志(2年・淀橋FC)が素晴らしいミドルを左スミのゴールネットへ叩き込んで4点目。東京実業が前半だけで4点のリードを奪って、最初の40分間は終了しました。


後半のファーストシュートは成城学園。46分に10番を背負う奥津拓巳(2年)が縦に付け、齋藤宏紀(3年)が落としたボールを牧野雄介(2年)が打ち切ったシュートは枠の右へ外れましたが、前線の3枚でフィニッシュを取り切ると、52分には蔵森紀昭監督も1人目の交替を決断。齋藤に替えて木立貴翔(1年)をピッチへ送り込み、まずは1点を返しに掛かります。
さて、46分に勝呂宣宏(3年・INAC多摩川)、52分に稲葉柊斗(2年・東京ベイFC U-15)、54分に大堀龍希(2年・川崎川中島中)と「1つ下のカテゴリーの選手ですけど『やれるな』というのがコーチの中であったし、僕がトレーニングを見た時も良いのがわかったので、使ってみようと思った」(片山監督)選手を相次いで投入した東京実業に対し、59分は再び成城学園。中央右寄り、ゴールまで約25mの位置で安達慶(3年)と牧野の連携から獲得したFK。向後が直接狙ったキックは枠を超えましたが、後半の流れはやや成城学園に。64分には三好と堀口柊斗(3年)も入れ替え、狙う1点とその先。
輝いたのは「チームを代表して出ているので、出ているからには結果を求めてやっています」というナンバー10。65分に左サイドをドリブルで剥がして進んだ鈴木大翔は、「味方も走っていたんですけど、自分が運んでかわしてからすぐ打てばキーパーが反応できないと思ったし、自分の得意なパターンだったので」自ら左足を振り抜くと、GKのタイミングをずらしたシュートはゴールネットを揺らして、堂々のハットトリック達成。66分に勝呂の決定機が近藤のファインセーブに阻まれたシーンと、竹中と秦大樹(3年・北区赤羽岩淵中)の交替を挟み、68分には圧巻の一撃。勝呂からパスを受けた鈴木大翔は、「キーパーが出ているのがドリブルしている時に見えたので、キーパーの位置を確認して」左足でループミドル。このボールも鮮やかにゴールネットへ吸い込まれます。10番が披露した見事な連続ゴール。東京実業のリードは6点に広がりました。
辰野海平(1年)と高江洲有(1年)のルーキー2人も守備で奮闘し続けたものの、なかなか決定機までは持ち込めない成城学園。70分には安部が長いFKを蹴り込みましたが、ここも鈴木颯太が丁寧にキャッチ。逆に71分は東京実業にビッグチャンス。アンカーの関孝太郎(3年・FC駒沢)を起点に中村が繋ぎ、稲葉のパスから鈴木大翔が枠へ飛ばしたシュートは近藤がファインセーブで凌ぎ、鈴木大翔も自身5点目とは行きませんでしたが、東京実業も攻撃の勢いを緩めるつもりは毛頭ありません。
終盤のさらなる猛ラッシュ。72分に鈴木大翔が巧みなループパスをラインの裏へ通し、上がってきていた宇野はGKとの1対1も右スミへ確実に制して7点目。75分にも宇野のパスから中村が右クロスを上げると、必死に戻ったDFも掻き出し切れずにオウンゴールで8点目。76分にここも鈴木大翔がドリブルからスルーパスを左へ繰り出し、勝呂が右スミのゴールネットへ流し込んで9点目。終わってみればファイナルスコアは0-9。「この先も上に行って頑張って点を取って、チームの勝利に貢献できるよう頑張りたいです」と話した鈴木大翔は4ゴール2アシストの大爆発。東京実業が成城学園を下して、暁星の待つブロック決勝へと駒を進める結果となりました。       土屋

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