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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2017年04月09日

関東大会予選東京1回戦 駒込×成立学園@私学事業団G

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0409shigaku.JPG新年度最初のトーナメントコンペティションは関東大会予選から。昨年度の関東大会進出校に着々と力を伸ばしてきた私立校が挑む一戦は私学事業団グラウンドです。
ここ3年の選手権予選は続けて1次予選を突破して、2次予選まで進出。3年前は國學院久我山に0-7、一昨年度は都立東久留米総合に1-4、昨年度は多摩大目黒に1-3と、スコアという意味では敗退を突き付けられたゲームの数字も徐々に肉薄しつつある駒込。新チームで挑んだ第二地区の新人選手権大会は足立工業と巣鴨を相次いで撃破し、足立学園もPK戦の末に倒すと、準決勝では京華を3-0で破って、堂々と関東大会予選進出権を獲得。「力の差があるのはわかっているので、いつもとは違うやり方かもしれないけど良い試合にしたい」とは宮坂拓弥監督。ジャイアントキリングに向けて準備は万端です。
昨シーズンは関東大会予選こそ2位で本大会進出を勝ち獲ったものの、インターハイ予選と選手権予選はいずれもあと一歩という所で全国出場を逃し、T1王者として挑んだプリンス関東参入戦もあと1勝という所で勝ち切れず、都内最強クラスの実力を有しながらも、思うような結果は付いてこなかった成立学園。ほとんどの主力が卒業した今シーズンは、「まず自分たちでアクションを起こすサッカーのベースづくりをしようと思っています」と宮内聡監督。昨年から出場機会を掴んでいた鈴木皓(3年・柏レイソルU-15)を中心に、まずはシーズン最初の大会で一冠目を狙います。小雨混じりだった新小岩は徐々に雨の輪郭がハッキリと。楽しみな80分間は成立のキックオフでスタートしました。


ファーストシュートは2分の成立。左サイドバックの山崎蓮(3年・成立ゼブラFC)がフィードを送り、窪田稜(2年・フッチSC)の折り返しを佐久間駿希(3年・田口FA)はスライディングシュート。ボールは枠の右へ逸れたものの、「先制点は大事だったので、『絶対に自分が決めてやろう』と思ってやっていました」という10番がまずはフィニッシュまで。7分は駒込。カウンターから右サイドを菅裕登(3年・杉並西宮中)が自ら運んで枠内シュート。ここは成立のGK横井健太(3年・FCトリプレッタJY)がキャッチしましたが、お互いにチャンスを創り合ってゲームが立ち上がります。
8分は成立。山崎の左CKにセンターバックの照山颯人(2年・柏レイソルU-15)が合わせたヘディングは枠の左へ。10分も成立。右サイドバックの大木隼人(3年・成立ゼブラFC)がクサビを通し、反転した佐久間のシュートは駒込のGK鷲塚晴仁(3年・FCトレーロス)がキャッチ。11分も成立。ここも山崎が蹴った左CKから、こぼれを収めた高木健匠(2年・横浜F・マリノスJY)のシュートはクロスバーの上へ。15分にも高木のパスから、佐久間が狙ったシュートは駒込のセンターバックを託された井平智之(3年・駒込学園中)が果敢にブロック。「相手の裏を取ったりできて、賢いかなと思いますね」と指揮官も評した佐久間が積極的にフィニッシュを取り切るも、変わらないスコア。
17分も成立にチャンス。高木がドリブルでバイタルへ侵入し、枠へ飛ばしたシュートは鷲塚がファインセーブで回避。19分のアタックは駒込。前を向いたボランチの秋谷義政(3年・C.A.ALEGRE)がスルーパスを狙い、ここは走った菅の手前で大木がきっちりカットしましたが、20分にも善養寺虎弥汰(3年・FCトレーロス)とのワンツーから、木村如月(2年・練馬石神井東中)がここも裏へパスを通し、菅にはわずかに届きませんでしたが、狙いの一端をピッチ上に滲ませます。
なかなか決定機を創り出せなかった成立のビッグチャンスは22分。早くも3本目となる山崎の左CKに、照山がドンピシャでヘディングを敢行するも、鷲塚が正面でがっちりキャッチ。24分にも最終ラインの乱れを突いた窪田が、GKもかわしてシュートを放ったものの、全力で戻っていた駒込の左サイドバック小澤遼(3年・荒川南千住第二中)が決死のブロック。右からキャプテンの坂田優飛(3年・FCトレーロス)、井平、三浦唯人(3年・FCエスフォルソ)、小澤で組んだ4バックを中心に、途切れない駒込の集中力。
先制点は唐突に。30分。成立は右サイドを崩しに掛かり、高木がクロスを上げると、スリッピーなボールをGKがファンブル。ここに突っ込んでいた佐久間は、抜け目なくこのボールをゴールネットへ押し込みます。「ちょうどいい所にこぼれてくれたので嬉しかったです」と話す10番の貴重な一撃。成立が先にスコアを動かしました。
ゼブラ軍団の勢いは止まらず。先制点で全体も落ち着いた感のあった成立は、38分に右CKを獲得すると、レフティの山崎が蹴り込んだボールをファーで佐久間がヘディング。枠を襲ったボールは鷲塚も必死に掻き出したものの、副審はラインを越えていたというジャッジを下し、成立に2点目が記録されます。「アレは折り返しです(笑) そのまま入ってラッキーでした」とは佐久間ですが、早くもこれでドッピエッタ。成立が2点のアドバンテージを握って、最初の40分間は終了しました。


ハーフタイムに動いたのは宮内監督。左サイドハーフの片平力(3年)に替えて、米津天(3年・柏レイソルA.A.TOR'82)を最前線に佐久間と並べ、窪田を左サイドハーフへスライドさせて、狙う勝負の3点目。ただ、後半開始から攻め込んだのは駒込。45分に善養寺が左へ振り分け、菅のクロスはDFにクリアされたものの好トライ。47分にも菅の仕掛けでFKを獲得すると、左から紀井大武(3年・FCトレーロス)が送り込んだキックはゴール前で混戦に。最後は間一髪で成立ディフェンスが掻き出しましたが、駒込が追撃態勢に打って出ます。
53分には成立も右から山崎がCKを蹴り込むも、鷲塚にキャッチされると、宮坂監督も54分に1人目の交替を。左サイドハーフで奮闘した籾木俊輔(3年・FCトレーロス)を下げて、八木陸斗(2年・FCトレーロス)を送り込み、打ち出したいサイドの推進力。56分は成立。センターバックの村上渉(3年・クリアージュFC)が左へフィードを送り、2人のマーカーをぶち抜いた窪田のシュートは鷲塚が何とかキャッチ。57分も成立。鈴木が右へ流し、上がってきた大木のダイレクトクロスへ、ニアに飛び込んだ米津のヘディングは枠の右へ外れると、その1分後に宮内監督は2人目の交替を決断。高木と京谷泰我(3年・ジェフユナイテッド千葉U-15)をスイッチして、右の翼に託す追加点への意欲。
何とか1点を返したい駒込も60分には左から小澤がFKを蹴り入れるも、ここは照山が力強くクリア。62分にも再三裏への飛び出しにトライしていた菅が右サイドを抜け出し、折り返したクロスは善養寺へわずかに届かず。「あの2人は割としっかりしていますね」と宮内監督も認める照山と村上が組んだ成立センターバックにスキはなく、気付けば残された時間は10分間とアディショナルタイムのみ。
72分は成立に3人目の交替。鋭い突破力を披露した窪田に替えて、田村裕(3年・成立ゼブラFC)がピッチヘ。74分には山崎の右CKをファーで佐久間が折り返し、こぼれを叩いた村上のボレーはクロスバーの上へ。76分に佐久間と米津の連携で奪った右CKを山崎が蹴るも、ニアに飛び込んだ村上はシュートまで持ち込めず。77分にも米津のクロスが中央にこぼれ、そこまでバランス維持に腐心していたボランチの菅原克海(3年・中野北中野中)が打ち切ったミドルは枠の上へ。78分は駒込。坂田を起点に秋谷がトライした右グラウンダークロスは横井がキャッチ。どうしても1点に手が届きません。
試合が決したのは後半アディショナルタイム。80+1分に田村と大木が右サイドで絡んで手にしたCK。山崎が左足から繰り出したキックに、走り込んだ照山がこの日3度目となるヘディングシュートを放つと、ようやくボールはゴールネットへ飛び込みます。2年生センターバックの、まさに"3度目の正直"で勝負あり。最終盤には山崎と中村海斗(3年)も入れ替える慎重さを見せた成立に凱歌。「トーナメントを戦ったことのない子たちばかりで、そういう意味ではTリーグはありましたけど、初めての高体連の公式戦だったので、そういうプレッシャーも掛かっていた中で、勝てたことは良かったと思います」と宮内監督も話したゼブラ軍団が、2回戦へと駒を進める結果となりました。


水の浮くようなピッチに若干苦しみながらも、3ゴールを奪い切って勝利を収めた成立。「去年のチームでやっていた選手は2人しかいないんですよ。そういう意味ではテーマは"イメージの共有"。これを今は徹底してやって、この間はTリーグで実践にボコられたんですけど、そういうゲームも経験しながら、イメージ合わせをまずやってというような所ですかね」と宮内監督も口にした通り、今はまずチームとしてのやりたいことを共有するための時期というのが共通認識の様子。佐久間も「今は結構ワンタッチのイメージが共有できているので、結構良い感じでハマっていると思います」と一定の手応えを口にしていました。実は冬の全国から12年間遠ざかっているゼブラ軍団。宮内監督も「今年は僕にとっても勝負の1年ですよ」と冗談めかして言いましたが、手応えのあった昨年のチームでも届かなかった選手権予選制覇やプリンス参入は、彼らにとってもどうしても引き寄せたい勲章。まだ良い意味で手探りの状態ではあるものの、今シーズンの成立はひょっとすると一味違うチームになるかもしれないと思わせてくれるような80分間でした。      土屋

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