mas o menos

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

最近のエントリー

カテゴリー

アーカイブ

2017/04

S M T W T F S
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2017年04月25日

関東大会予選東京準々決勝 東海大高輪台×関東第一@駒沢第2

mas o menos
  • Line

0422koma2-3.JPG昨年度のインターハイで全国を経験した両雄が激突。東海大高輪台と関東第一のクォーターファイナルは、引き続き駒沢第2球技場です。
各ポジションにタレントを擁し、激戦の東京予選を勝ち抜いて全国の舞台まで辿り着いたのはインターハイ予選。選手権予選は準々決勝で帝京に屈したものの、シーズンを通じて大きなインパクトを残した昨シーズンの東海大高輪台。迎えた今シーズンは「僕もこの子たちも今年はゼロからのスタートだから『時間は掛かるよ』って言ってます」と川島純一監督も話したように、リーグ戦は開幕5連敗と苦しい時期を過ごしましたが、今大会は創価と日本学園を共にPK戦で下して、きっちり準々決勝まで。「確実に良くなってきています」と指揮官も認める状況の中、楽しみな一戦に臨みます。
2年連続でインターハイ予選を勝ち抜くと、勢いそのままに選手権予選も粘り強く勝ち上がって、とうとう初めて冬の全国へ。その全国では開幕戦で野洲を下し、2回戦では正智深谷に劇的な逆転負けを喫したものの、ここ数年で確実に経験値を積み上げている関東第一。主力の大半が卒業した今シーズンは、T1リーグこそ実践学園とFC東京U-18(B)に敗れましたが、直近の3試合で3連勝を飾るなど、調子は間違いなく上向きに。今大会も初戦で都立高島に3-0で勝利を収めると、2回戦では難敵の都立駒場も2-1で撃破。一定以上の手応えを携えて準々決勝に挑みます。とうとう持ち堪えていた駒沢の上空からはポツポツと雨粒が。注目の好カードは雨模様の中でキックオフを迎えました。


先にチャンスを迎えたのは高輪台。4分に左サイドでボールを持ったキャプテンマークを巻く本多翔太郎(3年・GRANDE FC)が鋭いシュートを枠内へ。ここは関東第一のGK北村海チディ(2年・GRANDE FC)がファインセーブで回避したものの、いきなりのファーストシュートに意気上がるタイガー軍団。一方の関東第一も15分には右から小関陽星(2年・町田JFC)がCKを蹴るも、高輪台のGK横田萌樹(3年・横浜FC鶴見JY)が確実にキャッチ。16分に嶋林昂生(3年・町田JFC)のパスから篠原友哉(3年・府ロクJY)が狙ったミドルは枠の左へ。お互いに手数を出し合ってゲームは立ち上がります。
ただ、少しずつ攻勢の時間を引き寄せたのは高輪台。22分には松永浩誉(3年・横浜FC鶴見JY)が右へ付けたボールを、1年生ながらスタメンに抜擢されたサイドバックの藤井一志(1年)がクロスまで持ち込み、突っ込んだ松永はシュートこそ打てなかったものの好トライ。29分には決定機。ここも松永が右へ流し、中込雅樹(2年・インテリオールSC)がマイナスに折り返すと、フリーで待っていた前田佑哉(3年・FC.PROUD)のシュートは枠を越えてしまい、思わず前田も頭を抱えましたが、サイドアタックにゴールの雰囲気が。
32分も高輪台。前線でマーカーと競り合いながらボールを収めた中込が、そのまま放ったシュートは北村が懸命にキャッチ。35分も高輪台。松永が短く付け、本多が枠へ飛ばしたミドルは北村がキャッチ。37分も高輪台。本多がドリブルで突っかけ、鈴木啓太(3年・GRANDE FC)が左足で打ち込んだミドルは、ここも北村が何とかキャッチ。39分は関東第一。右から小関が蹴り入れたCKは、そのままゴールキックへ。「お互いに勝ってきている同士だから、ゲーム内容で圧倒はないだろうなと思っていました」とは関東第一の小野貴裕監督ですが、前半は守備面でも小林陸玖(3年・ヴェルディS.S.AJUNT)と今井創一朗(3年・C.A.ALEGRE)のセンターバックコンビが安定感を発揮した高輪台がペースを掴んだままに40分間が終了しました。


ハーフタイムに動いたのは関東第一。1トップに入った小柳陸(1年・FC府中)に替えて、古宇田旭(2年・横浜F・マリノスJY追浜)を右サイドハーフに送り込み、村井柊斗(3年・FC多摩)の下に右から古宇田、小関、重田快(3年・バンデリージャ横浜)を並べる布陣でペース奪還へ。49分には古宇田の右クロスをファーで収めた重田のシュートは枠の左へ外れますが、先制への意欲をフィニッシュへ滲ませます。
52分は高輪台。松永が果敢に打ったミドルは北村がキャッチ。53分は関東第一。嶋林のパスを引き出した篠原が、狭い所に潜って打ち切った左足のシュートはクロスバーの上へ。55分は高輪台にセットプレーのチャンス。中込の突破で獲得したFK。中央右寄り、ゴールまで約25mの位置から松永が直接狙ったキックは枠の右へ。
58分は関東第一。「1回も大きいミスがないし、サイドバック慣れしている」と指揮官も高評価を口にする右サイドバックの田中大生(1年・横浜FC JY)が左FKを蹴り込み、中央でシュートには至らなかったものの、ルーキーが悪くないキックでチャンスを演出。60分は高輪台。GKの位置を確認した志村貢令(2年・ジェファFC)がゴールまで40m近い距離のロングシュートを敢行すると、わずかに枠を越えましたが、そのアイデアにどよめくスタンド。スコアは変わらず、後半も既に半分が経過。
62分は関東第一。重田のパスから篠原が打ったシュートはDFが弾き出し、こぼれに反応した村井の左足シュートは横田がキャッチ。67分は高輪台。運んだ中込が後ろに戻し、本多が右へ展開したボールを松永が叩いたワントラップボレーは北村が丁寧にキャッチ。68分は関東第一。ボランチの今野綾仁(3年・フレンドリー)を起点に篠原が浮かせると、重田が放ったシュートは横田がキャッチ。高輪台の前田と村井悠人(3年・川崎チャンプJY)を入れ替えた1人目の交替を経て、69分には松永の左FKからこぼれを思い切り良く藤井が枠外ミドルまで。お互いにやり合いながら、気付けばいよいよ残り10分間の攻防へ。
80+1分に訪れた関東第一にとって絶好の先制機。右サイドに開いた小関が得意の左足で入れたインスイングのクロスに、ドンピシャで合わせた重田のヘディングは枠を捉えるも、横田が抜群の反応でファインセーブ。80+3分は高輪台にチャンス。この時間帯に駆け上がったルーキーの藤井が右クロスを上げ切り、中央でルーズボールをさらった鈴木のミドルは枠の上へ。80分間では決着付かず。セミファイナルへの切符は前後半10分ずつの延長戦で争うこととなりました。


延長開始から高輪台に2人目の交替。右サイドで奮闘した1年生の藤井に替えて、小松崎大樹(2年・クリアージュFC)を左サイドバックへ投入し、サイドの攻守にテコ入れを図りますが、とうとうスコアを動かしたのは関東第一の2年生レフティ。83分に篠原からのパスを右で受けた小関は、キックフェイントを織り交ぜたドリブルで中央を横断しながら左足一閃。ボールは右スミギリギリのゴールネットへ突き刺さります。「『ここでそれかよ』って思いました」と小野監督も笑いながら振り返った一撃はまさにゴラッソ。小関の先制弾で関東第一が1点のリードを奪いました。
追い掛ける展開となった高輪台も84分に反攻。相手陣内へ押し込んだ流れから村井悠人が思い切り叩いたミドルは、クロスバーに激しく当たってノーゴール。89分には志村と箱田詩音(3年・FC渋谷)をスイッチすると、90分には鈴木がミドルを狙うも、嶋林が体を投げ出してブロック。直後の90分にも右サイドバックへ移った阿部泰世(2年・GRANDE FC)が中央へ折り返し、松永が左スミへ飛ばしたシュートは北村がビッグセーブで阻止。スコアは0-1のままで、ゲームは延長後半の10分間を残すのみ。
ここで粘り強さを見せたのは関東第一ディフェンス。右から田中、関口聖人(2年・フレンドリー)、キャプテンの小野凌弥(3年・WINGS U-15)、嶋林で組んだ4バックに守護神の北村を加えた守備陣は、ラインをきっちり保ちながら高い集中力で破綻の色を見せず。98分に右から松永が蹴ったCKを北村が弾き出し、そこからのカウンターで重田が掴んだGKと1対1のチャンスは横田のファインセーブに阻まれ、追加点とは行きませんでしたが、最後まで高輪台にゴールを許さず、見事にシャットアウト。「ゲームとしてはお互いにサッカーをちゃんとやれたから、面白いなと思って見ていました」と小野監督も話した一戦は、小関の決勝点で関東第一が準決勝へと勝ち上がる結果となりました。


お互いに持ち味を出し合った好ゲームでした。「だいぶ形もできてきてるでしょ」と川島監督も話した高輪台は、T2リーグでの不調が嘘のようにスムーズなアタックを再三披露。「今年は全員が同じ絵を描けてサッカーをやれたら強いですよ。何せ今年は例年に比べて個性がありますから。速いヤツもいるし、大きいヤツもいるし、それぞれの個性が生きれば、時間は掛かると思うけど面白いと思いますし、それを信じてやっていくしかないですね」と1ヶ月前に指揮官が言及していた通り、この関東予選の3試合で確実にチームは同じ絵をイメージし始めている様子。ここからの高輪台からは目が離せません。
「今週は相手というよりも自分たちが良い所を出したいなと。ちょうど力が抜けるのはわかっていたので、今までみたいに『勝たなきゃいけない』とか『これをやらなきゃいけない』とかじゃなくて、1週間ずっとコンディションを良くすることだけ考えてやってきた」と小野監督が語った関東第一は、早くも勝負強さを持ち合わせている印象を受けました。昨年度のチームも一昨年度のチームも、決してうまく行かないゲームでも焦れずに戦えるメンタリティを有していましたが、その2年間を知っている小野や篠原をはじめとした3年生たちが、きっちりゲームをコントロールできているのかなと。これで都内のトーナメントコンペティションは何と12連勝。3大会連続優勝まではあと2つの勝利のみです。         土屋

  • Line