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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2017年03月11日

T1リーグ2017第2節 帝京×駒澤大学高@駒沢補助

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0310komazawa.JPG昨年の選手権予選ファイナルで激突した両雄のリターンマッチ。カナリア軍団の帝京と赤黒軍団の駒澤大学高が再会する一戦は駒沢補助競技場です。
一昨年、昨年と選手権予選では堂々ファイナリストに。共にあと一歩で全国へは届かなかったものの、着実に以前の強さを取り戻すべく前進している帝京。「自分が引っ張っていかないといけない想いはあります」と話すキャプテンの菅原光義(2年・S.T.FC)や三浦颯太(1年・FC東京U-15むさし)、佐々木大貴(1年・FC東京U-15むさし)とセンターラインには去年から出場機会を掴んでいた主力も残っている中、「結構"裏選手権"前から追い込んでいたんだけど、今もずっと追い込んでいる状況でやらせているので、体は疲れていると思います」とは日比威監督。今はシーズン序盤ということで、一定以上の負荷を掛けながらリーグ戦の2戦目へ向かいます。
選手権予選の東京連覇は躍進の序章。最後は佐野日大の粘りの前に劇的な逆転弾を許し、埼玉スタジアム2002への道は閉ざされましたが、2年連続で全国ベスト8という素晴らしい成績を残した昨シーズンの駒澤大学高。ほとんどの主力が卒業することになる今シーズンは、全国を経験した西田直也(2年・横浜F・マリノスJY追浜)と齋藤我空(1年・Forza'02)を欠いた状態でのシーズンインとなったものの、「去年の先輩たちが2年連続全国ベスト8で、逆に自分たちが『それを越えてやる』という気持ちでここからやって行けるので、逆に良い壁だと思って力を付けていきたいと思います」とは米谷拓海(2年・FC東京U-15むさし)。実践学園に敗れた1週間前からの立て直しが求められる90分間へ臨みます。夕暮れ迫る駒沢は冬と春の雰囲気が同居するこの時期独特の空気感。注目の一戦は帝京のキックオフでスタートしました。


ファーストシュートは11分の駒澤。右から中村一貴(2年・FC東京U-15むさし)がクロスを上げ切り、椛澤陸(2年・Forza'02)が落としたボールを、右に持ち出した青山慎二(2年・三菱養和調布JY)がシュートまで。ボールは枠の右へ外れたものの、まずはボランチが積極的な攻撃参加でフィニッシュを。12分にも右から中村がロングスローを投げ込み、江藤惇裕(1年・坂戸ディプロマッツ)、小山奨悟(2年・SC相模原JY)と繋いだボールは、帝京のセンターバックを務める岩本嶺(2年・帝京中)にクリアされましたが、駒澤が先に圧力を強めます。
13分も駒澤。右から椛澤が蹴り込んだFKは中央と合わずにゴール左へ。17分も駒澤。野中康平(2年・川崎フロンターレU-15)の仕掛けで得た左スローインを小山がロングで投げ入れるも、そのままゴールキックに。21分も駒澤。秋遼太郎(2年・Forza'02)の仕掛けで獲得した右CKを椛澤が入れるも、帝京の1トップに入った赤井裕貴(1年・FC東京U-15むさし)がきっちりクリア。さらに22分も駒澤。椛澤の左CKがこぼれ、混戦から米谷が打ったシュートはDFが体でブロック。「左利きで良いキックを持っている」と大野祥司監督も評価する椛澤のキックと、両サイドハーフのロングスローを含めたセットプレーで押し込む赤黒軍団。
さて、「今日のアイツらには『攻撃はいいからディフェンスだけしろ』と言いました」と日比監督が話した帝京は、菅原光義と岩本を中心に守備の集中を高めつつ、ドイスボランチの三浦と渡辺楓(2年・横河武蔵野FC JY)がボールを動かしながら駒澤ゴールを窺うと、26分には決定機。左から三浦が蹴ったCKはファーまで届き、フリーで走り込んだ桐生廉太郎(2年・クリアージュFC)のシュートはヒットしませんでしたが、あわやというシーンを。逆に27分には駒澤に決定機。相手の横パスをかっさらった中村がそのまま持ち込み、枠へ飛ばしたシュートは帝京のGK白井貴之(2年・柏レイソルA.A.長生)がファインセーブで回避。29分には帝京も渡辺が約30mの直接FKをクロスバーの上に打ち込むなど、少しずつお互いが出し始める手数。
31分は駒澤。中村の右ロングスローを椛澤が頭で繋ぎ、江藤が狙ったシュートは岩本が体でブロック。35分は帝京。右サイドバックの松永悠希(2年・浦和レッズJY)が蹴り入れたFKへ、斜めに走った中田はエリア内で転倒しましたが、主審はノーファウルの判定。37分は駒澤。秋、中村とボールが回り、椛澤が放ったシュートは再び岩本がブロック。40分も駒澤。中村の右ロングスローに秋が競り勝ち、ルーズボールを再度秋が叩いたシュートは、三たび岩本が果敢にブロック。43分は帝京にビッグチャンス。松永が送ったフィードから赤井が単騎で抜け出すも、シュートは懸命に戻った駒澤のセンターバック羽鳥陽祐(1年・フレンドリー)が決死のブロック。お互いに決定的なチャンスを創り合った前半は、スコアレスでハーフタイムに入りました。


後半はスタートから駒澤に交替が。小山に替えて、秋元樹(2年・SCH)をそのまま左サイドハーフに送り込み、狙うサイドの推進力アップ。48分に右から中村が投げたロングスローが跳ね返されると、51分には帝京も1人目の交替。長身ストライカーの赤井と岡本良太(2年・FC明浜)を入れ替え、前線に出したいモビリティ。53分は帝京のチャンス。中田が入れた右CKは一旦クリアされたものの、再び右から中田が蹴り込んだクロスに三浦はドンピシャヘッド。ボールは右隅のゴールネットへ吸い込まれ、青い歓喜の輪が広がりましたが、ここは三浦がオフサイドという判定。先制とはいきません。
56分は駒澤。椛澤が裏へ蹴り込み、中村が懸命に走るも、帝京の左サイドバック久保莞太(1年・横浜F・マリノスJY)が確実にクリア。63分は帝京。佐々木、三浦とスムーズにボールを繋ぎ、岡本が強引に打ったシュートは羽鳥がブロック。66分は駒澤。自らのドリブルで得た右FKを椛澤が蹴り入れ、青山が放ったシュートはDFがブロック。67分も駒澤。江藤が右へ振り分け、自らが上げたクロスのこぼれを中村が枠へ収めるも、白井が丁寧にキャッチ。「今日に関しては守備は前回より良かったと思います」という菅原光義の言葉は、おそらく双方の共通認識。変わらないスコア。崩れない堅陣。
活発に動いた両ベンチ。67分は帝京。桐生に替えて入澤大(1年・FC東京U-15深川)をそのまま右サイドハーフへ。69分は駒澤。青山と萩原裕太(2年・FC町田ゼルビアJY)をスイッチすると、右サイドバックの山田英生(1年・三菱養和調布JY)をボランチヘスライドさせ、萩原は右サイドバックへ。76分は双方が同時に交替。駒澤は菅原弦人(2年・九曜FC)を、帝京は塩入颯斗(1年・横河武蔵野FC JY)をそれぞれ送り込み、1点を奪い切る勝負の一手を。残り時間は15分あまり。いよいよゲームは最終盤へ。
76分は駒澤。中村の右ロングスローから、最後は米谷が左足で狙ったミドルは枠の左へ。78分は帝京。久保、中田と縦関係で左サイドを崩し、佐々木が放ったシュートは羽鳥が果敢にブロック。79分も帝京。三浦が狭いスペースを見つけて縦に打ち込み、反転した佐々木のミドルは、DFをかすめながらわずかにゴール右へ外れ、思わず頭を抱える帝京ベンチ。82分は帝京に絶好の先制機。三浦が右へ流したボールから、塩入は完璧なクロスをファーまで。長い距離を走ってきた久保がフリーで合わせたボレーは、しかしクロスバーを越えてしまい、今度はベンチのみならず、ピッチの選手たちも頭を抱え、天を仰ぐシーンが。「危ない場面もあったけど、ウチも決め切らないといけないですよね」とは日比監督。アクセルを踏み込んだ帝京の連続アタックをもゴールには至らず。
やや押し込まれた駒澤は、ここからさすがの反発力を。84分には江藤がシンプルに左のハイサイドへフィードを送るも、抜け出し掛けた菅原弦人に「今日が一番コンビネーションが良かったですね」とパートナーの菅原光義も認めた岩本が懸命に食らい付き、飛び出した白井が大きくクリア。山田と鈴木涼介(2年・クラブ与野)をスイッチした84分の交替と、シュートへ持ち込めなかった3連続CKを挟み、88分には鋭い動き出しで秋元が抜け出すも、1対1は白井がファインセーブで仁王立ち。90+2分。前線まで駆け上がった米谷を起点に、江藤が入れたクロスに菅原が飛び込んだヘディングは枠を超え、これがこのゲームのラストチャンス。「ゼロで抑えたことに関しては良かったです」(日比監督)「ここ2試合は2失点ずつで、守備はウチの伝統的な所なので、初めてゼロで抑えられて良かったです」(大野監督)と両指揮官が声を揃えた90分間はスコアレスドロー。双方に勝ち点1つずつが振り分けられる結果となりました。      土屋

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