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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
3戦未勝利とやや苦しんでいる11位と、4戦無敗と好調をキープしている3位の対峙。国士舘大と筑波大の一戦はフクダ電子アリーナです。
昨シーズンは5位。大ブレイクを果たした松本孝平(4年・藤沢清流)が得点王に、荒木翔(3年・日本航空)がアシスト王に輝いたものの、その他のコンペティションも含めてなかなか満足の行く結果が残せなかった国士舘大。開幕戦で桐蔭横浜大に敗れる黒星スタートとなった今シーズンは、第2節の流通経済大戦で田場ディエゴ(2年・日大藤沢)、平野智也(2年・セレッソ大阪U-18)と2年生コンビがゴールを奪う活躍もあって、初勝利を挙げたものの、前述したようにそこからは3戦勝ちなし。テクニカルエリアまで飛び出して指示を送る大澤英雄理事長の気合に応えるべく、未勝利をストップするための90分間に挑みます。
屈辱の2部降格を突き付けられたのは一昨シーズン。昇格のみが求められた昨シーズンを2位で駆け抜け、きっちり1部復帰を果たした筑波大。明確にリーグ優勝を掲げて臨んだ今シーズンは、開幕戦でいきなり法政大に黒星を喫してしまいましたが、第2節で慶應義塾大を北川柊斗(3年・名古屋グランパスU18)と野口航(3年・熊本県立大津)の2発で沈めると、専修大戦、明治大戦と2つのドローが続いた中で、前節の順天堂大戦は5ゴールを叩き込んで完勝。4戦無敗という好調を後ろ盾に、さらなる上昇気流に乗るためにも、この一戦は落とせません。試合前から両チームの応援団は大人数でヒートアップ気味。注目の好カードは国士舘のキックオフでスタートしました。
立ち上がりから攻勢に出たのは筑波。2分に戸嶋祥郎(3年・市立浦和)が右へ流し、北川の左足で枠へ収めたシュートは国士舘のGK高瀬凌平(3年・福島県立富岡)にキャッチされますが、10分にもCBの小笠原佳祐(2年・東福岡)がDFラインの裏へフィードを落とすと、中野誠也(3年・ジュビロ磐田U-18)は独走。最後のタッチが大きくなり、ここも飛び出した高瀬にキャッチされますが、まずはボールを左右に動かしながら、縦へのスイッチも狙い続ける筑波がペースを掴みます。
16分も筑波。中盤で前を向いた西澤健太(2年・清水エスパルスユース)のミドルは枠の上へ。17分も筑波。中盤でのルーズボールに反応した戸嶋は、ミドルレンジからダイレクトボレーを枠に飛ばすも、高瀬が横っ飛びのファインセーブで応酬。18分はようやく国士舘にファーストシュート。諸岡裕人(2年・正智深谷)とのパス交換から井上哲大(4年・ヴィッセル神戸U-18)が縦へクサビを打ち込み、うまく反転した山口和樹(3年・日本航空)のミドルは、しかしクロスバーの上へ。変わらないゲームリズム。
スカイブルーの咆哮は20分。左サイドへ展開した流れから野口は少し運んで、中央へピンポイントクロス。ファーで叩いた中野のヘディングはクロスバーにヒットしますが、このこぼれに突っ込んだ戸嶋は丁寧なヘディングでボールをゴールネットへ流し込みます。3年生トリオの見事な競演。勢いそのままに筑波が1点のリードを手にしました。
一気呵成。次の得点を記録したのも筑波。26分に西澤が左のハイサイドへフィードを蹴り込むと、またしても中野はGKと1対1に。3度目のチャンスは逃さないのがストライカー。今度のシュートは右スミのゴールネットへきっちりと送り届けます。昨シーズンのチーム得点王は、今シーズンもこれで早くも3ゴール目。筑波のリードは2点に広がりました。
ビハインドを追い掛ける展開となった国士舘も、徐々に田中智也(4年・横浜F・マリノスユース)と信末悠汰(2年・清水桜が丘)のサイドハーフが前向きでボールを持てるようになったことでチャンスの芽が。28分には高い位置で井上が執念のスライディングを敢行してボールを奪い返し、すかさず放った信末のシュートは小笠原が体を投げ出して決死のブロック。29分にも右から田中がFKを入れると、キャプテンの附木雄也(4年・千葉県立八千代)と遠藤雄太(4年・瀬戸内)の180センチを越えるCBコンビが突っ込むも、筑波のキャプテンマークを巻く吉田直矢(4年・川崎フロンターレU-18)が大きくクリア。追撃弾とは行きません。
逆に34分は筑波。小笠原が再度1本のフィードで裏を取り切り、小さくなったGKのヘディングクリアを北川が背面ボレーで狙ったシュートは枠を外れましたが、明らかに狙い続ける裏へのフィードは出し手も受け手も意思疎通は抜群。39分は国士舘。プロも注目するストライカーの松本が、右サイドで体の強さを生かしてキープしながら左足で放ったシュートは、筑波のGK森本泰介(3年・栃木SCユース)がかっちりキャッチ。筑波が優位に進めた45分間は、2-0のままでハーフタイムに入りました。
前半からオリジナルのチャントも交えて熱気ある応援を繰り広げてきた筑波の応援団に、この日3度目の歓喜がもたらされたのは53分。北川が粘って残したボールを、右サイドから戸嶋はドンピシャクロス。ここにきっちり走り込んだ中野は正確なヘディングを右スミへ、ボールはゆっくりとゴールネットへ吸い込まれます。これでスカイブルーの11番はドッピエッタ。筑波のスコアボードに"3"の数字が灯りました。
3点のリードを許した国士舘。56分に山口とのワンツーから、松本が巻いたミドルをわずかに枠の右へ外すと、ベンチは1人目の交替を決断。井上に替えて近藤大貴(2年・東福岡)をそのままボランチへ投入して、中盤のバランスと縦への推進力向上に着手。57分にはSBの吉田健(3年・静岡学園)を起点に右から松本が中央へ戻し、オーバーラップしてきた左SBの藤嵜智貴(4年・清水エスパルスユース)が枠へ飛ばしたミドルは、コースに入った筑波のCB鈴木大誠(2年・星稜)が頭で確実にブロック。田中が蹴った直後の左CKは高瀬にキャッチされたものの、流れの中から続けて手数を繰り出します。
61分はセットプレーから筑波に決定機。右から西澤が放り込んだ鋭いFKに、ファーで合わせた鈴木のヘディングはドンピシャもわずかに枠の左へ。63分は流れの中から国士舘にチャンス。切り返しで1人外した信末は左から右足で好クロスを送るも、突っ込んだ田中のへディングはヒットせずにゴール右へ。65分に動いたのは筑波。ルーキーながら安定感のあるプレーを見せていた左SBの加藤潤(1年・新潟明訓)を下げて、キャプテンの高柳昂平(4年・名東)を右SBへ送り込み、右SBの会津雄生(2年・柏レイソルU-18)が左SHへ、左SHの野口が左SBにそれぞれスライドすると、66分には会津のパスから西澤が枠越えミドルにトライするなど、さらに打ち出す追加点への意欲。
国士舘も68分に2人目の交替を。田中に替えて本間達耶(3年・岩手県立遠野)を右SHへ投入し、縦へのパワーをピッチヘ。それでも70分は筑波。高柳が鋭いパスカットから中へ付けると、北川はシンプルにリターン。そのままの勢いでエリア内まで侵入した高柳のシュートは間一髪でDFがブロックしたものの、キャプテンの果敢なオーバーラップに沸き上がる筑波応援団。78分には北川に替えて、三宅智大(4年・山口)を中盤に解き放ち、ゲームクローズも意識しながら最後の10分間へ向かいます。
81分は国士舘に決定的なシーン。相手のミスパスをかっさらった本間が、右サイドを縦に運び切ってグラウンダーで中へ。走り込んだ松本はフリーでシュートを放ちましたが、ボールは左ポストを直撃。86分にも国士舘は遠藤がフィードを通すと、斜めに走った山口が足を伸ばしてシュートに持ち込むも、森本が何とかキャッチして万事休す。最後は吉川修平(4年・柏レイソルU-18)も投入してゲームクローズに成功した筑波が、この日も得失点差を大きくプラスする快勝で連勝を飾り、暫定ながらリーグ首位に躍り出る結果となりました。 土屋
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