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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2016年02月20日

FUJI XEROX SUPER CUP 2016 NEXT GENERATION MATCH U-18 Jリーグ選抜×日本高校サッカー選抜@日産

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今回で7回目を数える、年に一度のスペシャルマッチ。U-18 Jリーグ選抜と日本高校サッカー選抜が激突するNEXT GENERATION MATCHは日産スタジアムです。
その名の通り、Jクラブの下部組織に所属する高校1年生と2年生で構成され、過去には南野拓実や久保裕也、中島翔哉、岩波拓也などリオへの出場権を勝ち獲った五輪代表にも少なくない選手を輩出しているU-18 Jリーグ選抜。昨年までの前日集合を変更し、今回は前々日集合となりましたが、「選手が非常に意欲的に2日間の準備の期間を過ごしてくれて、本当にピッチの上で躍動するような所を目指してくれたので非常に感謝したいと思います」と大槻毅監督も話したように、例年以上に準備は万端。2勝2分け2敗というまったくイーブンの対戦成績に3つ目の白星を積み上げるべく、この70分間に挑みます。
一方は先月に開催された高校選手権の優秀選手をベースに、予選敗退校の実力者も交えた選考合宿も経て、「あくまで3月下旬にあるドイツでの大会での結果を求めるというスタンスで考えながら、今回が3回目の合宿と試合になる」(早稲田一男監督)日本高校サッカー選抜。「現在も選手の絞り込みという状況にあります」と早稲田監督も話しましたが、当然ゲームとなれば「自分たちは本当に勝ちにこだわってやってきたつもり」とキャプテンの中村健人(3年・東福岡)も認めた通り、年下相手に勝利は絶対条件。海外遠征に繋がる良い結果を得るための70分間を迎えます。日産スタジアムのスタンドには、若き才能を目撃しようと9831人の観衆が。雨もちらつき始めた10時20分、高校選抜のキックオフでゲームはスタートしました。


先にリズムを掴んだのはJリーグ選抜。3分に鈴木喜丈(2年・FC東京U-18)がミドルレンジから狙ったシュートは、DFに当たって枠の左へ外れましたが、まずは中盤アンカーに入った鈴木が、「監督には守備のことを言われていたので、今日の試合では攻撃していても守備のことを意識してやっていた部分はあります」と話しながらも積極的なミドルを打ち込むと、7分にも菅大輝(2年・コンサドーレ札幌U-18)のクロスから奪ったCKを左から田中彰馬(2年・名古屋グランパスU18)が蹴り込み、橋岡大樹(1年・浦和レッズユース)のヘディングはクロスバーの上へ外れたものの、立ち上がりはJリーグ選抜が攻勢に打って出ます。
8分もJリーグ選抜。中央から菅が放ったミドルは、高校選抜のGK脇野敦至(3年・東福岡)がキャッチ。9分もJリーグ選抜。オフェンシブな中盤を務める深堀隼平(2年・名古屋グランパスU18)がフィードを送り、田中が打ち切ったシュートは脇野にキャッチされるも、名古屋U18コンビでシンプルなアタックをフィニッシュまで。10分もJリーグ選抜。左からここも田中が蹴ったCKを、ファーで鈴木が折り返したボールは脇野にキャッチされましたが、直後にもアグレッシブさの際立つ田中が枠の左へ逸れるミドル。「開始早々にはかなり押し込まれる時間帯もあった」と早稲田監督。Jリーグ選抜に漂うゴールの香り。
ただ、徐々に落ち着きを取り戻した高校選抜は10分に中村の左CKから、こぼれを牧野寛太(3年・履正社)が左足で叩き、ボールはクロスバーの上へ消えたものの、ファーストシュートを記録すると16分には決定機。1トップに入った旗手怜央(3年・静岡学園)のスルーパスに、抜け出した牧野はGKと1対1に。ここはJリーグ選抜のGK大迫敬介(1年・サンフレッチェ広島ユース)がファインセーブで弾き出し、こぼれを狙った旗手のシュートも枠の右へ外れましたが、選手権に出場できなかった2人で惜しいシーンを創出してみせます。
このワンチャンスを境にペースは反転。18分と21分にそれぞれ左と右から中村が蹴り込んだCKはシュートまで至らなかったものの、22分には右サイドをグイグイ運んだ三宅海斗(3年・東福岡)が一旦スリップしながらも、倒れた体勢から粘って打ったシュートは大迫が何とかセーブ。28分にはJリーグ選抜も左SBの舩木翔(2年・セレッソ大阪U-18)が最高のスルーパスを通すも、走った永澤竜亮(2年・ヴィッセル神戸U-18)のシュートはDFに当たって枠の左へ。やや押され気味のJリーグ選抜も、橋岡と麻田将吾(2年・京都サンガU-18)のCBコンビを中心に粘り強い守備で何とか対抗し、スコアに動きはありません。
そんな中で前半終了間際に魅せたのは"ガクエン"のテクニシャン。34分に藤川虎太朗(2年・東福岡)のリターンを受けた旗手は、巧みなトラップから侵入したエリア内でDFの間に体を滑り込ませながらすり抜けると、GKとの1対1も冷静に右スミのゴールネットへボールを送り届けます。「徐々に自分たちのペースの時間が多くなった」(早稲田監督)中で、ストライカー起用の11番がきっちり結果を。高校選抜が1点のリードを手にして、最初の35分間は終了しました。


ハーフタイムに1人目の交替を決断したのはJリーグ選抜。右SBの関慎之介(2年・浦和レッズユース)に替えて、梅村豪(2年・清水エスパルスユース)を投入すると、37分に中村がゴール前の密集を外したCKを蹴ったものの、DFにクリアされた高校選抜のセットプレーを経て、42分には2枚替えを敢行。深堀と田中を下げて、生地慶充(2年・FC東京U-18)と向井章人(2年・ヴィッセルU-18)を送り込み、生地を中盤シャドーの位置へ、向井を右ウイングの位置へ配し、さらに46分にも菅と渡辺力樹(2年・横浜F・マリノスユース)を入れ替えつつ、「相手を観察してという所は必要なんですけど、それよりもやや自分たちがこうやっていこうという所を表現していこうと」大槻監督も話していたという、自分たちのやりたいことの表現をピッチヘ再度落とし込みます。
すると、オーバーラップした梅村のクロスが脇野に掻き出されたシーンを挟み、48分に飛び出した同点弾は「スタメンで出たかったんですけど、みんなが『オマエは点取る役目や』とモチベーションを上げてくれた」とチームメイトに感謝した途中出場の11番。右サイドで「時間がない中で非常に難しい試合になるというのはわかっていたんですけど、それは言い訳にならない」と言い切ったキャプテンの梶山幹太(2年・名古屋グランパスU18)がパスを付けると、向井は中央へ流れながら左足一閃。ボールは綺麗に左スミのゴールネットへ吸い込まれます。「高校に入って初めてこういう選抜に選ばれましたけど、今後は年代別代表にも入っていきたい」と意欲を燃やす神戸の若武者が一仕事。スコアは振り出しに戻りました。
失点を受けて動いた早稲田監督。49分にはこちらも2枚替え。三宅とCBの福地聡太(3年・東福岡)に替えて、イサカ・ゼイン(3年・桐光学園)と星キョーワァン(3年・矢板中央)を投入して、攻守のさらなる迫力アップに着手。大槻監督も同じく49分に5枚目の交替として永澤と酒井将輝(1年・大分トリニータU-18)をスイッチさせ、酒井を中盤シャドーへ、その位置にいた生地を左ウイングにスライドさせて、狙う勝ち越しゴール。54分は高校選抜。右SBを任された古屋誠志郎(3年・市立船橋)のクロスから、鍬先が打ち切ったボレーは枠の右へ外れるも、"ヒガシ"のアンカーが滲ませるフィニッシュへの意欲。
57分に高校選抜はこのゲーム2回目の2枚替え。牧野と旗手を下げて、矢村健(3年・市立船橋)と深見侑生(3年・駒澤大学高)がピッチイン。矢村は左SHに、「サイドバックをやったりセンターバックをやったり、フォワードをやったりと色々なポジションをやっていますね」と話す深見は1トップに入り、残り10分強のアピールタイムへ。58分にJリーグ選抜も6人目の交替。鈴木と板倉洸(2年・横浜F・マリノスユース)を入れ替え、板倉がCBに入ると、CBの橋岡が右SBへ、右SBの梅村が梶山と並ぶボランチヘそれぞれ移り、前線にも酒井と渡辺を配した4-4-2気味へのシステム変更を施しながら、ゲームはいよいよ最終盤へ。
58分は高校選抜。中村が放ったミドルはゴール右へ。60分はJリーグ選抜。生地、渡辺とボールを回し、梶山が打ち切ったミドルはクロスバーの上へ。63分は高校選抜。右サイドを駆け上がった古屋の折り返しに、イサカが合わせたシュートはDFが必死にブロック。64分はJリーグ選抜。酒井のパスから向井が放ったミドルは枠を越えましたが、ゴールも記録した向井の積極的な姿勢は間違いなくチームの大きな推進力に。双方に残された時間はあと5分あまり。
66分は高校選抜に絶好の勝ち越すチャンスが。左SBの杉岡大暉(2年・市立船橋)を起点にした流れから、中村のパスを引き出した白井達也(3年・市立船橋)のシュートは枠を捉えるも、大迫がファインセーブで仁王立ち。その左CKを中村が2本続けて蹴り込むも、どちらもシュートには至らず。69分も高校選抜。中村が左から蹴り入れたFKは、大迫が冷静にキャッチ。70分はJリーグ選抜。ミドルレンジで前を向いた向井のフィニッシュが枠の左へ外れると、このシュートがファイナルシュート。双方譲らず。「結果としては残念だったんですけど、非常に良い相手で良いチームメイトとできたので、非常に嬉しく思います」(梶山)「課題が多く見つかった試合で、それを次のドイツや合宿にどう生かしていくかという長期的な計画を考えたら、今日の試合は良いゲームになったんじゃないかなと思います」(中村)と両キャプテンも振り返ったゲームはドロー決着という結果になりました。


「球際とかアグレッシブさという所はサッカーの一番の醍醐味でもありますので、そういった所を表現してもらいたいなという所で、良いゲームができたと思います」と大槻監督が話したように、高校選抜に比べて準備期間が圧倒的に短かったJリーグ選抜が奮闘したこともあって、昨年以上に白熱した70分間だったような印象を受けました。私が小机駅に到着した9時45分前後に、スタジアムへと向かう道のりでとにかく目立ったのは小学生ぐらいの子供の姿。当然時間帯を考えれば、このNEXT GENERATION MATCHを見るために土曜日の朝から早起きしてスタジアムへと足を運んでいた訳であり、この日のピッチに立っていた高校生たちは彼らから見れば間違いなくスーパースター。既に7回という歴史を積み重ねてきているからこそ、選手やチーム関係者、運営サイドに我々メディアやそれこそ観衆の方々も含めて、この貴重なイベントを彼らのような子供たちがより楽しめるように、色々な角度から長いスパンを掛けて育てて行く必要性を強く感じました。         土屋

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