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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

その他の試合レポート 2015年10月01日

T2リーグ第17節 東京実業×都立駒場@駒沢第2

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1001koma2.jpgT2の首位を独走する"蒲田のデンマーク"と、都立の雄として存在感を示し続けている"トリコマ"の対峙。東京実業と都立駒場が激突する90分間は駒沢第2球技場です。
ここまでの成績は11勝1分け2敗。怒涛の開幕4連勝で最高のスタートダッシュを切ると、対戦が2巡目に入ってもFCトリプレッタユースやFC東京U-18(B)といった優勝争いのライバルたちを次々と撃破し、T1昇格が目前に迫っている東京実業。並行して行われている選手権予選でも初戦で都立小松川に2-0と競り勝って、西が丘へ王手というフェーズまで。3週間後に迫ったその準々決勝に向けて、チームの底上げと昇格という二兎を手に入れるための重要な一戦に挑みます。
ここまでの成績は4勝4分け6敗。夏前には6試合勝ちなしと難しい時期を過ごしたものの、8月には上位のFCトリプレッタユースを撃ち合いの末に4-3で退けるなど、夏を過ぎてからは例年のようにチーム力を確実にアップさせてきている都立駒場。この日はおなじみ山下正人監督が国体のスタッフとして和歌山へ遠征されており、監督不在の中で臨む90分間に。4日にも選手権へ向けて最後の公式戦となるリーグ戦があるため、「勝って先生に繋げられれば良いなと思って臨みました」とは横山賢太郎コーチ。こちらもT2残留も含めて大事なゲームを迎えます。駒沢第2は雨が降ったり止んだりするスッキリしない天候に。双方がこの先を見据えながら戦う90分間は、11時30分にキックオフを迎えました。


ファーストシュートは駒場。6分にここ最近で出場機会を得始めた高木晴(1年・府中浅間中)がミドルにチャレンジ。ボールは東実のGK増田大輝(2年・フレンドリー)がキャッチしましたが、1年生が果敢なトライを。8分は東実。こちらもミドルレンジから久留和己(2年・フレンドリー)が放ったシュートは枠の上へ外れたものの、まずはお互いにミドルシュートで相手ゴールを窺います。
11分に東実は牧山龍太(3年・川崎西高津中)、久留と回したボールを佐原優浩(3年・川崎生田中)が落とし、栗田マーク(3年・東京ベイFC U-15)がミドルを枠の上に外しながらも、らしいパスワークをフィニッシュへと繋げましたが、以降は「いかにボールを自由に扱わせないように、プレッシャーを掛けられるかという所だけやった」(横山コーチ)という駒場の羽鳥大我(3年・FC.M.トレーロス)と大塚潤也(3年・FC駒沢U-15)で組んだCBコンビやキャプテンの伊藤富一(3年・FC東京U-15深川)も含めた粘り強い守備に抑えられ、手数を繰り出すことができません。
駒場も26分には反撃の一手。右サイドで奥谷康平(3年・FC町田ゼルビアJY)が裏へ流し、走った松本匠平(3年・世田谷砧中)はそのままクロス。最後は松浦琢人(3年・大森FC)のクリアに突っ込んだ高木がオフェンスファウルを取られましたが、「彼は武器になると思います」と横山コーチも認める松本の仕掛けから、1つ創出したサイドアタック。
31分は東実にビッグチャンス。右サイドを運んだ寺山晋太郎(3年・すみだSC)が角度のない位置からミドルを放つと、枠へ向かったボールは左ポストを直撃するも、惜しいシーンに沸き上がる東実応援団。32分も東実。安藤雄祐(3年・フレンドリー)が叩いたミドルは枠の右へ。34分には駒場にアクシデント。「細かい考えは先生の中にあると思うんですけど、東京実業とやるんだったらという形であの2トップで入った感じがあった」(横山コーチ)という、高木と2トップを組んでいた小松優介(1年・江戸川西葛西中)が少し傷んでしまい、本橋駿(2年・ソレイユFC)との交替を余儀なくされてしまいます。
37分は駒場。右サイドからカットインしてきた松本がスルーパスを通し、エリア内へ潜った国枝拓(2年・FC杉野)のシュートは枠の右へ。39分は東実。右サイドへ持ち出した寺山のシュートはゴール右へ。44分は駒場。木本拓夢(2年・横河武蔵野FC JY)が右へ振り分け、奥谷のクロスがこぼれると、拾った本橋のシュートはDFが何とかブロック。その右CKを奥谷が蹴り込み、本橋が合わせたヘディングは枠の右へ。終盤は駒場も押し戻した感のあった前半は、スコアレスでハーフタイムに入りました。


後半はまず東実に手数。47分、前半終了間際からピッチに入っていた朝日凱大(2年・LARGO.FC)とのワンツーから、牧山が上げた左クロスは駒場のGK瀧川大輔(2年・FC東京U-15むさし)がキャッチ。48分にも再び朝日がボールを受けて左へ流し、栗田のカットインシュートは瀧川がキャッチしましたが、前半から推進力の出ていた左サイドでチャンスを創出します。
ただ、駒場もすぐさま反攻。50分に松本が右サイドを単独でえぐり切って中へ折り返し、高木のシュートはヒットせずにゴール左へ大きく外れたものの、1分後の51分には右サイドでボールを持った奥谷が30mミドルを枠へ収め、増田が何とかキャッチしましたが、こちらもパワー出力の高かった右サイドから2つのフィニッシュを。ぶつかり合う東実の"左"と駒場の"右"。
続けて繰り出した東実のセットプレー。57分に牧山が蹴った右CKの流れから、安藤が左へ振り分け、キャプテンの境亘平(3年・大田雪谷中)のクロスに牧山はシュートは打ち切れず、詰めた伊ノ木洸平(3年・川崎臨港中)も押し込み切れずに、頭を抱えた2人。60分は左CKを牧山が蹴り込み、ニアで寺山がフリックしたボールはDFが何とかクリア。直後の左CKも牧山のキックを寺山がすらし、栗田のバイシクルは枠の右へ外れましたが、一気にゲームリズムを引き寄せます。
畳み掛けたい東実。片山智裕監督は61分に黒川滉揮(3年・川崎玉川中)を送り込むと、直後にはその黒川が左サイドを駆け上がってクロスを放り込み、DFのクリアが小さくなったボールを栗田が残し、佐原がフリーで打ったシュートはわずかに枠の左へ逸れましたが、替わった黒川がいきなり決定的なシーンを演出。68分にも牧山のクサビを佐原が巧みにヒールで落とし、そのままエリア内へ潜った牧山のドリブルは大塚が間一髪の対応でカットしたものの、流れは完全に"蒲田のデンマーク"へ。
ただ、「イライラしないで1個ずつ確認してやろうというのは言っていた」(横山コーチ)という駒場は、何とか先制点を与えずに1つずつ凌いでいくと、73分に迎えた決定的なチャンス。右サイドで松本が縦に付けたボールを高木がマイナスに折り返し、収めた本橋は至近距離からフィニッシュ。ここは増田が超ファインセーブで掻き出したものの、75分にも高木が単騎でエリア内まで侵入し、こぼれに飛び込んだ松本がシュート。最後はここも増田に阻止されましたが、「ああいう風にやり続けてくれれば相手がわかっていても攻撃はできるかなと思います」と横山コーチも言及した松本のチャンスメイクもあって、駒場にも漂い出した先制への予感。
76分も駒場。本橋が左へ送り、橋本知樹(3年・AZ'86東京青梅)が上げたクロスのこぼれを伊藤が思い切って狙ったミドルは枠の左へ。77分も駒場。本橋が左へスルーパスを通すと、走った国枝はエリア内で転倒しましたが、主審はノーホイッスル。79分も駒場。橋本が粘って獲得した左CKを奥谷が蹴り入れ、ゴール前での混戦は増田が何とかキャッチするも、「みんな意外と走れていたので、ちょうど夏ぐらいまでにやってきたことが、だいぶ体に良い風に作用し始めているのかなというのは感じています」と横山コーチ。終盤に差し掛かって明らかに増していく駒場の運動量。
やや押し込まれ始めた79分、赤松尚斗(3年・プロメテウス)をピッチに送り込み、前線のパワー向上に着手した東実は、81分に黒川がゴリゴリ運んでミドルを放つも、ボールはクロスバーの上へ。84分には駒場も良くボールに絡んでいた本橋が右へ送り、松本が打ち切ったミドルは枠の右へ外れると、これがこのゲームのラストシュート。終盤には東実が森翔太(2年・横浜FCJY鶴見)を、駒場が長谷川幸之助(3年・FC府中)をピッチヘ解き放ちましたが、そのままのスコアで双方が聞いたファイナルホイッスル。雨中の熱戦は両者に勝ち点1つずつが振り分けられる結果となりました。


この日の昇格は決まらなかったものの、今年の東実は攻守共にバランスの取れた好チームだなという印象は相変わらずでした。ここまでのリーグ戦で無得点試合は2試合だけという攻撃力に目が行きがちですが、ユニットとしては都内屈指と言っても良い境と伊ノ木のCBコンビに加え、アンカーに入ることの多い森良太(2年・FCグロリア)を中心にした守備陣もここに来て一層の安定感が。昇格を間近に控えたリーグ戦の好成績を自信の盾に、来週火曜日のリーグ戦を経て、多摩大目黒との西が丘を懸けた準々決勝に向かいます。
駒場は"トリコマ"らしい90分間だったのではないでしょうか。「下位争いをしていてこのままじゃ降格してしまうというのもあったので、トーナメントだったら選手を替えて点を取りに行きたいなというのがあったんですけど、リーグ戦なので勝ち点1でもとりあえず取れればというのがあって、みんなに頑張ってもらったという形だと思います」と横山コーチが話したように、負けないことを念頭に置きながらも後半の中頃からは得点機会も相次いで創出。「まだ質は低いですけど、あれだけ繰り返し繰り返し攻守に渡って動くことができれば、上手いチームの選手たちも苦しむんだなというのは、今日のゲームでみんなの自信になったと思う」と横山コーチが口にした通り、リーグ首位を走る東実を完封で抑え切ったという事実は、今後に向けての大きな収穫になったのは間違いありません。選手権予選の準々決勝で対峙するのは、大きな意味でカテゴライズすれば同タイプの駒澤大学高。激戦必至。決戦の日はもう2週間後に迫っています。     土屋

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