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J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。
J1第10節
川崎フロンターレ×サンフレッチェ広島@等々力陸上競技場
解説:水沼貴史 実況:西岡明彦 インタビュアー:中田浩光
【川崎フロンターレ 風間八宏監督インタビュー(試合後・中継後)】
Q、今日の90分間を振り返っていただけますか?
A、今日のゲームを"何が"で分ける必要はないと思います。
ほとんどピンチもないですし、ボールはほとんどウチがずっと支配して
チャンスもたくさん創っていましたので
そういう意味では何とも言いようのないゲームだなとは思います。
Q、ゴールチャンスも何度かあった中で
ゴールに結び付かなかったあたりはどう分析されていますか?
A、1つはもっとチャンスが増やせると。
それは何かと言うと特に前半なんですけど
やっぱりシュートをもっともっと狙わなければいけないと。
十分チャンスはありましたからね。
後半もそうですけどあれだけ一方的な試合になりながら
シュート15本では足りないですよね。
そこの所でまだまだ打てるのに、ただ打たなかったと。
そこの所はもっともっと意識を変えていけなくてはいけないと思います。
Q、最後は後半の残り時間が少なくなった所で
アン選手を入れたのは高さを生かしていこうという狙いだったでしょうか?
A、高さというよりもちょっとリズムが停滞していたので
新しい選手を入れて少し動きを変えることで
相手がまた違うリズムになるかなと思って入れました。
Q、失点のシーンはちょっと新井選手が緊張というか
まだゲームに慣れていない所もあったでしょうか?
A、あれは何とも言えないですね。
ただ、彼はそれ以外の所では凄く良くやったと思いますので
それよりも我々があれだけ圧倒しながら
これだけの差を付けながら点が取れなかったということを
もっともっとフォーカスしていかなくてはいけないと思います。
Q、最後に1つ教えて下さい。
連敗脱出のために次に絶対必要になってくることはどんなことでしょうか?
A、点を取ることですね。それだけです。
【サンフレッチェ広島 森保一監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、今日のゲームの90分を総括していただけますか?
A、選手が本当にこの連戦の疲労のある中でハードワークしてくれて
しぶとく戦ってくれて、貴重な勝ち点3を取れたと思っています。
Q、今日は早い時間に先制できて、
あとは我慢との戦いでもあったのかなという風にも見えましたが
そのあたりはいかがでしょうか?
A、そうですね。あの先制点が入って
それがどうなるかなと思っていましたけど
先制点が早い段階で取れて、この連戦の中でしっかりと守備から入って
攻撃に移っていこうと僕も思っていましたし
ピッチ上の選手たちもそう思っていたと思いますけど、
ちょっと守備から攻撃に行く部分でうまく繋げることができず
やはり川崎も非常に攻撃力のあるチームなので
少し押し込まれてしまったなという試合の展開だったと思います。
Q、53分に佐藤寿人選手に替えて浅野選手を投入しました。
このあたりの狙いはいかがでしたか?
A、前半から押し込まれている時間帯で
寿人も守備でも走ってくれていましたし
裏に抜ける動きもやってくれていて
そういった意味で守備から攻撃のカウンターを狙わなくてはいけないという部分で
さらに運動量を上げられるように浅野を入れました。
Q、これで2試合連続完封勝利となりましたが、
前節とは一味違う完封勝利になったと思います。
そのあたりはいかがでしょうか?
A、そうですね。前節は攻撃の方もうまくいって
守備でも完封してという風な形、
先制点を奪い、追加点を取って勝ち切るという勝ち方ができて、
今日は先制点をまたしっかりと奪うことができて
その後は相手に押し込まれる時間帯も
本当に試合を通して長かったですけど
そこでもしぶとく守り切って勝ち切ると。
そこからカウンターを狙っていくという
本当にしぶとく粘り強い戦いで勝利できたと思っています。
Q、これでリーグ戦は5連勝ということになりました。
この5連勝に中身についてはどう分析されていますか?
A、本当にこの5連勝は連戦の中での5連勝ですし
選手たちがタフに、本当にしぶとく粘り強く
戦ってきてくれた結果だと思います。
今日ここに来ている選手だけではなくて
チームとしてキャンプの時から連戦でも
タフに乗り切れる体作りをやっていくと、
チームとして戦い抜いていけるようにとやってきましたけど
そういう選手がチーム全員で戦い抜いていこうということが
結果に表れて良かったと思います。
Q、次は7連戦のラスト、ホームでガンバ戦です。
次に向けて意気込みを聞かせて下さい。
A、ガンバは非常に強敵ですし
これまでの勝利が次の勝利を保証してくれる訳ではないので
しっかりと最善の準備をして
ホームでガンバに勝てるようにしていきたいと思います。
【サンフレッチェ広島 ドウグラスインタビュー(試合後・中継内)】
Q、先制ゴールのシーンを振り返って欲しいのですが
諦めずに一生懸命ボールを追い掛けると
その先には良いことが待ってますね。
A、ゴールを決められて凄く嬉しいです。
(柴﨑)晃誠から良いロングボールが来たので
それでGKとDFの間にちょっと混乱があって
その隙間を見てゴールへヘディングできました。
Q、今日は早い時間に先制できましたが
その後はどんなことを意識してプレーされていましたか?
A、ゴールを決めてから相手の寄せに圧倒されて
ちょっと難しい時間帯があったんですけど
仲間とチームの団結で乗り越えられたと思います。
でも、もう次の試合を考えてやっていきたいと思います。
Q、これでチームはリーグ戦5連勝になりました。
この5連勝の中身についてはどのように考えてらっしゃいますか?
A、一つ言えることはチームが一致団結しているということです。
凄くまとまっていて、お互いの気持ちををわかり合っています。
それが自分たちの目標を実現するためには
一番の近道ではないかなと思っています。
Q、チームが一致団結している中で次はホームにガンバを迎えます。
次に向けてサポーターへメッセージを下さい。
A、難しい試合になると思うんですけど
我々はしっかりと準備をして、次の試合に臨みたいと思います。
でも、私たちには良い力を与えてくれるサポーターがいるので
きっと勝てると思います。
【水沼貴史氏のレビュー】
(川崎)
広島が守っていた状況はずっと変わらなかったですけど
フロンターレの可能性を感じたのは高いボールでしたね。
FKの場面でアン・ビョンジュンの高さは出ましたけど
もっと早めにクロスボールがサイドから入るのかなと思っていた中で
なかなか簡単には入れないというか
「自分たちが崩すんだ」「技術を生かして最後まで攻め込むんだ」
というのを頑なにやり続けましたよね。
3連敗はちょっと痛いですね。
あれだけゲームを支配しながら点が取れなかったということで
今日の場合は小林悠にアクシデントがあったことが
少なからずとも影響があったかなという気はしますね。
攻撃の幅とかテンポはあったと思うんですけど
攻撃に対する深さみたいなものがなかったですよね。
何回かはあって、その時はチャンスになっていました。
井川のシーンもそうですし、大久保が背後を取ったシーンもそうですし、
それが小林がいたらもっと怖い形が多くなったかなと。
そういう動きがあることによって、
ちょっとスペースが余分にできた部分もあったと思いますし
そうなればシュートチャンスが自ずと増えただろうなと。
ただ、ちょっとケガ人が多いですね...
なかなか完全に崩す形にはできなかったと思うんですけど
これだけボールを保持して、これだけスペースのない中で
繋ぐというのはフロンターレも素晴らしいと思います。
ただ、それを上回る守備が広島にはあったということでしょう。
風間監督ももちろん負けているので満足はしていないと思いますけど
決定的なシーンということだとどうですかね?
それなりのシュート本数は打って、ボールは保持できたと。
あとは「何が」という所ですよね。
新井は最初の失点だけが悔やまれるでしょう。
青山の落ちるボールのシュートもきちんと処理していましたし。
フロンターレは風間監督のスタイルが徹底してできているので
それを続けるしかないと思います。
本当に楽しいサッカーなので続けて欲しいですね。
(広島)
今日は広島の"熟練度"という戦いだった気がします。
フロンターレのFKも少なかったですし
ファウルをしない粘り強い戦いをしたとも言えるでしょう。
立ち上がりに点を取ったということもあって
持たせていいという形に早めに切り替えましたよね。
後半の佐藤寿人の交替で浅野が入ったのが象徴的だったと思います。
青山と森﨑和のダブルボランチは素晴らしかったですね。
青山からは「1-0じゃダメだ」という気持ちを感じました。
「もう1点取って勝とうぜ!」というような。
ポゼッションスタイルというのはもともとあると思うんですけど
その中でも攻撃という部分では
野津田や浅野が出てきたとはいえ
高萩と石原が抜けた部分もあると思うんですよね。
ただ、今日みたいな戦い方をできるようになってきたのは
「強い広島だな」という印象を僕は持ちました。
相手が出てきた時に寿人から替わって
浅野のような1人でカウンターを完結させる選手が出てくるとか、
野津田もそういうタイプの選手ですし
"違う広島"が今できつつあるのかなという気はしますね。
ドウグラスの話を聞いて思うのは
チーム状態が良いということですね。
みんなで協力して、今日も苦しい中で全員で粘り強く守備をして
ドウグラスの守備も素晴らしかったですし、よく走っていましたし
森保監督がよく言う「走れ!」ということを
実践できたゲームだったのではないでしょうか。
前半の佐藤寿人を見ていると
FWの選手は前線にボールが来ないと
イライラするのが当たり前だと思うんですけど、
今日は先制して守るんだということを徹底して前の選手もできると。
そのへんがチームで意思を共有しているというか
それこそ一体感にも繋がってくるのかなという気はしますけどね。
森保監督は守備に追われたという言葉の時に
ちょっと笑い掛けるような感じがありましたけど
「やられたなあ」「守ったなあ」っていうのが正直な気持ちだと思います。
「選手たちがしぶとく粘り強く」という言葉が頻繁に出ていて
まさにその通りだと思います。本当に粘り強く戦ったと思います。
【Jリーグブログ的データ】
J1第10節
川崎フロンターレ 0-1 サンフレッチェ広島
入場者数:21,141人 天候:晴のち曇、弱風
気温:22.6度 湿度:32%
主審:榎本一慶
副審:手塚洋、聳城巧
第4の審判員:荒木友輔
《得点者》
<広島>
3'ドウグラス③(アシスト:柴﨑晃誠)
《選手寸評》
(川崎)
GK新井章太...プロ初出場も概ね安定していただけにファーストプレーが悔やまれる
DF井川祐輔...71分のオーバーラップは川崎ならではの積極性が光った
DF角田誠...守備面で目立つシーンはほぼなし。最終盤のヘディングは林に阻まれた
DF谷口彰悟...失点シーンの迷いが結果的に黒星の大きな要因となってしまった
MF森谷賢太郎...右サイドでボールには触ったが違いは生み出せず
MF中村憲剛...何とか縦へのスイッチを入れようとしたが崩し切れず
MF大島僚太...ボールはしきりに捌いたものの怖さは打ち出せなかった
MFエウシーニョ...慣れない左も器用にこなしたが71分のチャンスは沈めたかった
FW船山貴之...ボールを中央で良く引き出しながらミドルシュートも放った
(→FWアン・ビョンジュン...セットプレーで一度競り勝つも使われるシーンが少なかった)
FW大久保嘉人...どちらかと言えばパス出しに冴えも後半の決定機逸はらしくなかった
FWレナト...なぜかドウグラスとの間合いが悪く押さえ込まれるシーンも散見
《選手寸評》
(広島)
GK林卓人...ポジショニングが素晴らしく数度の危機もことごとく正面で対応
DF塩谷司...攻撃の回数は限られるもミキッチとの共同作業でレナトを消し去った
DF千葉和彦...ある程度引き込む守備も辞さずに中央に鍵を掛け続けた
DF水本裕貴...危ないシーンでもイエローをもらわずに対応し続ける姿は圧巻
MFミキッチ...5バックになるシーンも多い中できっちりレナトに対応
(→MF清水航平...20分弱の出場機会にも数回のクロスでチャンス創出)
MF森﨑和幸...セカンドボールへの反応が抜群。大きな存在感を放った
MF青山敏弘...チーム最多のシュート2本を記録。局面を打開したい意欲が常に窺える
MF柏好文...基本的には対面の森谷を監視しながら時折サイドをえぐり切る場面も
MFドウグラス...先制ゴールもレナトへの対応も根底にあるのは献身的な姿勢
(→MF野津田岳人...出てくるだけで何かをしでかしそうな雰囲気はあった)
MF柴﨑晃誠...結果的に決勝アシスト。気の利くプレーでシャドーにもきっちり適応
FW佐藤寿人...ほとんど守備に追われたもののやり切る姿は若手への最高の模範
(→FW浅野拓磨...スピード以上にきっちりキープで時間を創るプレーが苦しいチームを助けた)
再放送スケジュールは
5月8日(金)深夜2:45~深夜5:00 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!
土屋
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