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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

マッチレビュー 2015年04月25日

J1第7節 松本×仙台マッチレビュー

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J1第7節 
松本山雅FC×ベガルタ仙台@松本平広域公園総合球技場
解説:玉乃淳 実況:下田恒幸 インタビュアー:桑原学


【松本山雅FC 反町康治監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、待望のホームJ1初勝利になりましたが
今の率直なお気持ちから伺えますか?


A、そうですね、こういう厳しいゲームを辛勝で
まあ無骨な試合でしたけど勝てたということは非常に大きいと思います。


Q、かなりフィジカル的な要素の強いタフなゲームでしたが
全体的にはいかがでしたか?


A、まあ30年前のイングランドサッカーでしたね。
でも、向こうも金園の強さを生かすスタイルで苦労しましたし、
前半はそういうリアクトの部分で拾われていたんですけど
後半は逆に向こうの出足が遅くなったのか
我々が速くなったのかわかりませんけど
自分たちのボールにする機会が増えたので
必然的にゴールは近いかなという風には感じました。


Q、前半より後半の方が圧力も高めて迫力が出たと思いますが、
プラン通りというよりは試合の流れでそうなった印象ですか?


A、こういうゲームは少しオープンになってくれば
我々の方に有利かなという風には感じていましたし、
向こうはウイルソンが入ってきて
かなり前の方の推進力は強かったんですけど
何とかウチの後ろの3人もしっかり抑えられましたし
後半になると少し風が強くなるという話も聞いていたので
それも味方したと思いますね。


Q、リードしてからの方が反町監督がベンチを出る回数が増えたと思いますが
リードした後の試合運びという面ではどうご覧になっていましたか?


A、石原を入れて、少し長いボールを処理するのが大変だったので
岩間をアンカーに置いて岩上と喜山を少し下げた状態にして、
真ん中で6人のしっかりとしたブロックを創ったんですけど
今日に関して言うとそれはかなり効果があったかなという風に思っています。


Q、初めてのJ1での戦いでクラブ全体も監督も
色々な覚悟や難しさや承知の上でのシーズンだったと思いますが
この段階でのホーム初勝利というのはいかがですか?


A、なかなかホームで勝ち点3を取れなかったという感じがありましたので
この勝ち点3を非常に嬉しく思っていますし、
これからリーグの連戦が続くので
今度の相手はガンバで苦しいゲームになることは間違いありませんけど、
また勝ち点を取ってこのアルウィンに戻ってきたいなという気持ちは
余計強くなりましたね。


Q、ひとまず今日は山雅のサポーターの皆さんも
おいしいお酒を飲まれると思いますが
最後に皆さんへ一言いただけますか?


A、いっぱい飲んで下さい。
私は今から帰って色々分析しなくてはいけないので
連休が終わってから浴びるほど飲みますけど、
下田さん今度(飲みに)行きましょう。
玉乃は下に(挨拶に)来ねえのかという(笑)


【ベガルタ仙台 渡邉晋監督インタビュー(試合後・中継内)】
Q、まず全体を振り返っていただけますか?


A、風の影響はこのスタジアムは大きいという話は聞いていたので
前半はそれで我々が風上は押し込めたというのも当然ありましたし、
後半は失点シーンの少し前あたりから風の影響もあって
我々のボックス付近でプレーをせざるを得ない状況が続いてしまったことが、
あの失点に繋がった要因だと思っています。
もちろんそれを一度跳ね返す、あるいはマイボールにして
もう少し動かせればといった所もあったんですけど、
そのへんで引っ掛かったりした部分もありましたし
そのあたりをまた突き詰めていければなと思います。


Q、前半は押し込む時間帯も長かった中で、
なかなか崩し切ることができない所もあって
そのあたりを監督はどうご覧になっていたのかと、
ハーフタイムにはどんなメッセージを伝えていたのかお話いただけますか?


A、まずどのへんにボールを落とし込めれば
相手を押し込むことができるかというような話をしました。
押し込んだ先に厚みを使ってやり直した時に
今度は逆にもう1回どこが空くのかという所を
準備期間は短かったんですけどトレーニングはしてきましたし、
そういった狙いをもう少し共有できればよかったんですけど
若干慌ててしまった所があったりとか、同サイドで行き切ってしまったりとか、
逆に言うと行き切れてクロスまでいくという所もあったので
そこに終始してしまったのが判断として
もったいなかったかなという感じはしますけど
逆を1回見るといった作業がやれると
もっともっと違う手を見せられたのかなという反省はあります。


Q、相手が中盤を省略する長いボールも多かったことで
セカンドボールの重要性は増したと思いますが
そのあたりは今日はいかがでしたか?


A、もうそこは今日の一番のポイントになると。
セットプレーとセカンドボールといった所は
試合の前のミーティングでも話をしましたし、
我々はそこを回収できる能力のある選手も揃っていると思いますし、
ずっとオープンにならずにしっかりとコンパクトさを保った時には
割とセカンドボールも拾え切れていたのかなという印象はあります。


Q、後半は少し押し込まれて全体が下がった中での失点でしたが、
その時間帯で必要だったことはどのあたりでしょうか?


A、もう一度跳ね返す作業、それから跳ね返し方として
マイボールで進んでいければ
ああいったシーンももう少し減らせたかと思いますし、
最後の際の所、詰めの所は今日は両ボックスの中で
攻守においてポイントになるよという話はしていたので
もう1つ足を運べればとか、もう1つ寄せ切れればという所を
また修正できれば手堅さを取り戻せるかなと思います。


Q、今日から連戦ですぐに次の試合がやってきますが
最後に次節へ向けて一言お願いできますか?


A、ちょっと不具合を抱えている選手が多いので
中3日ですけど、まずはコンディションをしっかり整えることと
次はホームですし、何としてでもホームでサポーターと
喜びを分かち合いたいと思っています。


【松本山雅FC 岩上祐三インタビュー(試合後・中継内)】
Q、ナイスシュートでした。


A、そうですね。オビナがうまくフェイントしてくれて
相手を引き連れてくれて自分の所が空いたので
あとは思い切り打ってみました。


Q、もう決めるしかない体勢でしたね。


A、ここ最近全然チームのために役に立っていなかったので
今日ゴールを入れられて本当に良かったと思っています。


Q、このサポーターの皆さんの喜びの表情、
声、そして響き、いかがでしょうか?


A、もう試合前からたくさんの声援をもらっているので
本当に選手たちはやらなきゃいけないということで
遅くなりましたけどホーム初勝利ができて
皆さんと喜べて嬉しいです。


Q、ただ1つの勝ち以上に意味があると思いますが
いかがでしょうか?


A、この勝ちを無駄にしないように
また良い準備をして勝ちに向かって頑張っていきます。


【玉乃淳氏のレビュー】
(松本)
やはり反町監督は凄いですね。
私もJ1での1勝がどれだけ難しいかはわかっているつもりなので。
正直前半を見て「このままで勝てるのかな?」というのはあったんですけど
経験豊富な田中隼磨がリズムを変えたりとか
先制してからの選手交替であったりとか
色々な所に勝つための準備や計算がなされていたので
J2からJ1に上がったのは偶然ではなかったですし
やっぱりこのスタジアムの雰囲気ですよね。
凄まじいものがありました。


山雅に関してはセットプレーに絶対的な自信を持っているというのは
1試合を通してわかりましたね。
オビナは攻撃だけに専念させてあげたいんですけど、
1人10役ぐらいやっていました。
あとは、得点してからのチームのメンタリティが素晴らしかったですよね。
引いて守り切るのではなくて、チャンスと見れば後ろから上がっていましたし。
ただ、相当に体力は奪われるので
これで連戦大丈夫かなというくらいの走力だったと思います。


反町監督は14年前からかわいがってくれているんですけど、
采配がすべて当たりましたよね。
ご自身もかなり手応えがあったようですし
僕が解説中に言ったことと反町監督の意見が一緒だったので
「良かったなあ」という風には思っています。
面白いなあと思ったのは後半に風が強くなるという
気象データまで抑えていたんですね。凄いですね。
「より勝ち点を取って帰ってきたい想いが強くなった」という言葉が
心強いですよね。選手たちの士気も上がりますし
サポーターもまた応援しようという風になりますし
人の気持ちを大事にするのがうまいですよね。


サポーターの皆さんも今回で勝ち方を覚えたことで
勝利への欲求というのもさらに深まったと思います。
試合後のサポーターはW杯のコロンビアサポーターより
凄かったかもしれないです。
後ろに聳え立つ山も一緒にジャンプしているかのような。
これが彼らにとっては日常なんですよね。羨ましい限りです。
居酒屋で上司のグチを言っている場合ではないですね。
そんな暇があったら東京からここに来て試合見た方がいいわ。


(仙台)
金園選手も持ち味は出していましたが
孤立するシーンも多かったので、
彼がどうというよりはチーム全体として
得点をどう奪うのかという所が見えなかったかなと。
言い方は悪いですけど普段の攻撃はウイルソン頼みの所もあるので
彼がいなくなった時にどういう攻撃の形を持っていくかが
今後の連戦や上位争いをする上で大事になってくるのかなと思っています。
ウイルソンも20分あまりでしたけどしっかり仕事はしましたよね。


渡邉監督も淡々とは答えられていましたけど
仙台にとっては痛過ぎる敗戦になったのではないかなと思います。
連戦も始まりますし、ここで勝ち星を落とす訳にはいかないという想いで
臨んだはずだと思うので、すべてが計算外だったのかなと。
ちょっとパワープレーに付き合ってしまった感もありますよね。
もうちょっとしたたかに落ち着かせる所は
富田中心に落ち着かせるようなプレーが多く見られると
また違った展開になったのかなという風に思います。


仙台も後半になって山雅の体力が落ちることを
待っていたと思うんですけど、それが落ちなかったと。
90分間通して思ったよりもプレスが来たので
試合に緩急を付けることができなかったというのも感想ですね。
あっという間に れてしまったというのが選手の気持ちかなと。
「この試合ちょっとなかったことにして」というのは無理なので。
というぐらい時の経つのが早かったんじゃないかなと思います。


【Jリーグブログ的データ】
J1第7節
松本山雅FC 1-0 ベガルタ仙台

入場者数:13,772人 天候:晴、中風
気温:18.8度 湿度:34%
主審:廣瀬格 
副審:大塚晴弘、三原純
第4の審判員:藤沢達也


《得点者》
<松本>
60'岩上祐三①


《選手寸評》
(松本)
GK村山智彦...終盤の押し込まれる時間帯をノーミスで凌いだのは大きかった
DF飯田真輝...金園との高さ勝負は五分以上。強く強く立ちはだかった
DF後藤圭太...ラインも引き過ぎることなく懸命にコントロールした
DF酒井隆介...持ち味のスピードを生かして裏へのボールも潰し切った
MF田中隼磨...ウイルソンとのやり合いでアディショナルタイムを1分潰すしたたかさ
MF岩間雄大...ここにも岩間。そこにも岩間。先制点にも絡むなど驚異的な運動量で影のMOM
MF喜山康平□...5-3-2になってからさらに前へとプレスに走る推進力が増した
MF岩沼俊介...先制クロスなど左サイドで奮闘も後半の決定機を逃したのは痛恨
FW岩上祐三①...セットプレーで脅威を突き付けつつ勝利を呼び込んだ決勝弾は圧巻
FWオビナ...とにかく頑張れる。プレスの先鋒に基点創出とその効果は絶大
FW前田直輝...ドリブルでの変化は十分見せたがもう少しエリア内へ入っていきたい
(→MF石原崇兆...岩間のパスを追い切れなかったシーンは途中投入ならいただけない)


《選手寸評》
(仙台)
GK六反勇治...それほど守備機会は多くなかったが風もあってキックに苦しんだ
DF多々良敦斗...古巣対決にスタンドから拍手。シュート2本という積極性も
(→DF蜂須賀孝治...重要な時間での投入でクロスを何本も放り込んだ)
DF鎌田次郎...オビナと再三やりあう中で互角以上に渡り合った
DF渡部博文...高さで負けるシーンはほぼなかったが失点シーンは粘り負け
DF石川直樹...1点ビハインドの状況ではもう少し攻撃面の関与が欲しかった
MF茂木駿佑...チーム最多となる3本のシュート。間違いなくゴールが見え始めている
(→FW山本大貴...試合後は反町監督に「MFになったのか」とイジられる)
MFリャン・ヨンギ...セットプレーを蹴る回数も少なく攻撃への関与が限られた
MF富田晋伍...要所の潰しと繋ぎは仙台の生命線。絶対に欠かせないキャプテン
MF野沢拓也...セットプレーの軌道は常に美しいがこの日は1人目の交替に
(→FWウイルソン□...やはりいるだけで怖い選手だが終盤は冷静さを欠いた)
FW奥埜博亮...巧みな動き出しと予測を生かしてギャップでボールを収める能力はJ1屈指か
FW金園英学...体の強さと献身性を生かしたプレーは敵将も認める高パフォーマンス


再放送スケジュールは
4月26日(日)午前9:00~午前11:15 J SPORTS 3
4月28日(火)午前9:30~午前11:45 J SPORTS 3
となっています。
是非このマッチレビューと共に再放送もお楽しみ下さい!


土屋

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