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このブログについて

J SPORTSのサッカー担当がお送りするブログです。
放送予定やマッチプレビュー、マッチレポートなどをお送りします。

スタッフブログ 2015年01月13日

高校選手権決勝・試合後の星稜コメント(木原力斗監督代行、森山泰希、平田健人、鈴木大誠)

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本日行われた高校選手権決勝は延長戦の結果、
4対2で星稜高校が優勝しました。
以下、試合後にお聞きした
星稜・木原力斗監督代行の記者会見コメント、
および森山泰希選手、平田健人選手、鈴木大誠選手のミックスゾーンでのコメントです。


【木原力斗監督代行】
Q、今日のゲームを振り返って宜しくお願いします。


A、インターハイの時に相手に主導権を握られて
点差以上の差を感じて、選手も悔しい想いをして、
また去年の決勝で選手だけでなく
応援してくれている方々みんなが悔しい想いをして、
あの経験というのがホイッスルが鳴るまで選手が最後の最後まで、
また応援してくれている方が最後の最後までサポートしてくれた、
チーム一体となって戦えたことがこの勝利の要因かなと思います。


Q、昨年の経験が生きた試合だと思いますが、
この1年で成長した所はいかがでしょうか?


A、やっぱりどんな時でも1人1人諦めないと。
それはサッカーであっても勉強であっても
それぞれの目標に向かって諦めず、
しっかりチャレンジしていくということが
去年の経験で生きていると思います。


Q、先程太田君が河﨑先生からのメッセージがと
おっしゃっていましたが、どういったお話があったのでしょうか?


A、詳しい内容に関しては言えないですけど、
「選手1人1人の成長を感じるし、
鈴木大誠中心に日本一を目指すために
本当にチームとして団結している、
そして1人1人の役割をしっかりしてこの試合に臨め」と
メッセージを戴きました。


Q、それはかなりチームの士気を上げましたか?


A、そうですね。僕の言葉だったんですけど、
やっぱり選手も監督が去年悔しい想いをしたということは見ていますし、
ずっと今までの星稜の歴史、また星稜に関わってくれた人たちの
そういう想いというのは知っていますので、
本当に監督のために1つになって
もう一度まとまってやって行こうというのは
選手、スタッフみんなが思いました。


Q、リードされた時はどんな指示を出されましたか?


A、去年の経験もありますし、やはり監督の言葉で
「指導者がしっかりすれば、選手もしっかりできる」という言葉を信じて、
選手が最後の最後まで諦めていない姿勢を持っていたので、
僕らも選手を信じて一緒に戦おうという気持ちはありました。


Q、前橋育英が先に交替カードを切っていく中で
星稜さんの方はどのように考えていらっしゃいましたか?


A、試合の状況によって選手を投入するのも当然なんですけど、
やっぱり前橋育英さんの選手投入より
自分たちが今までやってきたこと、
途中から出る子が本当にサブの選手の責任を背負ってピッチに立って、
自信を持ってプレーできるか、
僕はそこだけしか考えていなかったです。


Q、準決勝までの森山君のプレーと、
今日の森山君のプレーとそれぞれどうお感じですか?


A、森山の良い所というのは
得点を取る以上にチームのために必死に走って、
誰よりも体を張ってチームを勢い付けるという
彼にしかできない役割があります。
今日2得点取って、そこまで必死に守備もしていましたし、
全体として体を張ったディフェンスがあったので、
森山だけではなくて僕は頑張った守備の選手からの
ゴールかなという風に思います。


Q、監督がいない中で木原さんが特に気を付けて
選手たちに話したことはどんなことがありましたか?


A、自分がこのような役割ができた時に
当然大きなプレッシャーもありましたけど
自分が彼らにできることというのはほんの少しだけのことで、
それは最後の大会に向けて全力で準備させて、
河﨑先生が3年間言ってきたことをもう一度振り返りながら
生徒たちを万全の状態で試合に臨ませる、
それは僕だけでなく他のスタッフであっても、
また学校の先生方もサポートして下さいましたし、
自分が特に何かをしたということはあまりないんです。


Q、メンバー選考に河﨑先生の意向は
どれくらい反映されていたのでしょうか?


A、メンバーに関しては選手権に来る前に
当然3年生1人1人のメンバーの調子とか
普段の練習の取り組みであったりは
選手権前から話していましたし、
監督から連絡を少しもらった時に、
「選手起用に関してもスターティングメンバーに関しても任せた」と
いうことは言われました。
それは僕1人だけじゃなくて、
他のスタッフであったり、選手の練習の取り組み、
それから選手権に来てからの選手間のミーティング、
鈴木大誠にも少し話を聞いたりとかしながら
メンバーの方は決めました。


Q、準決勝と決勝でPKが3回あって、
全部キッカーが違いましたが、あれはどのように決められたのでしょうか?


A、あれはもう選手たちで決めています。
自信を持っている選手が蹴っているんじゃないですかね。
やっぱりあそこで自信を持って蹴れるというのは
チーム全体の代表として蹴ってもらうという所なので
もし外したとしても誰も文句は言わないと思いますし、
それは選手が決めたのであれば、僕らも納得します。


Q、リードした時の具体的な指示を教えて頂けますか?


A、リードしてから少ないチャンスでも
相手はゴールする力があるので、
できるだけ中盤のあたりはボールを失わず、
相手のコートでプレーできるように。
あとは、CBの選手の高さもあったので
ウチの特徴であるサイドから攻撃をするということは徹底させました。


【FW森山泰希・3年】
Q、リードした状態から逆転されるのは去年と同じ状況でしたが、
そのあたりはどうでしたか?


A、その時にみんなまだ時間があるのはわかっていたので、
「日本一を獲るのは俺らだ」と話をあの中ではしていたので、
チャンスがあったら絶対に決めてやると思っていました。


Q、結構試合中にこまめに集まって話をしていましたが、
どんなことを話していたのですか?


A、最初のPKの時は自分たちが思っていたのと
相手のフォーメーションが違っていたので、
そういったことを確認して、
試合に入る前や失点した時は
気持ちのことを自分は言いました。


Q、相手のやり方が想定と違ったんですか?


A、2トップだと思ったんですけど、
1枚ちょっと降りてきていたので
そこをボランチが付くか、CBが付いていくか
みたいな話をみんなでしていました。


Q、「俺たちが日本一になるんだ」というのは
誰と話していたんですか?


A、2失点目の後にみんなで円陣というか集まったんですけど、
そこで自分が「ここで終わったらダメだ」って。
「去年と一緒になるぞ。耐えたらチャンスが来る」と言いました。


Q、去年の決勝は走り負けた感じでしたけど、
今年は延長戦でも自分なりに走ると言う部分で
取り組んできたことはあったんですか?


A、練習の中で走りのメニューもやっていて
結構キツい所もあったんですけど、
そういう時には「延長でも走れるように」ということは
考えながら走っていました。


Q、あの時間であれだけ強くて良いシュートを決めましたが、
疲れはなかったですか?


A、たぶんあったのかもしれないですけど
忘れていました。


Q、去年は決勝で途中で交替しましたが、
そのあたりに関してはどうでしたか?


A、やっぱり交替してから逆転されてしまったので、
今年1年はフル出場できる選手になるというのを
最初に目標に立ててやりました。


Q、最後のゴールの場面で
時間稼ぎするというのは頭になかったですか?


A、やっぱり1点差でしたし、
チームが何があるのかわからないので、
積極的に打ったら2点差になるし、
それでゴールを越えてもボールは切れるので、
もう1回戻る時間があるかなと思っていました。


Q、時間があと1分くらいというのはわかっていました?


A、そんなに細かくはわからなかったですけど、
延長後半のラストぐらいだなというのは思っていました。


Q、今年1年でフル出場できる選手になるために
具体的には何をやってきましたか?


A、去年は前線からプレスを掛けて
息切れという状態になっていたんですけど、
今年は練習試合とかでそれをどこまで続けられるかを意識して、
監督にも言われてきたし、
それができなかったら意味がないというか
自分的にも去年は悔しかったので
どんな相手でもどんな試合展開でも
どこまで持つかというのを意識してやっていました。


【MF平田健人・3年】
Q、原田君のゴールに関してはどうでしたか?


A、アイツはチャンスがあったらグングン行くタイプなので、
そのポジションを上がった時にカバーすることは意識していますけど、
攻撃に関してはみんな自由にやっていいと思いますし、
あの場面は自分が賢生に展開したんですけど、
あそこに原田がいなかった時点で「上がってるな」と思っていたので、
賢生には「クロス上げろ」って言いましたし、
それが点に繋がって最高の形でした。
どんなシーンでああいう場所まで行ったのかわからなかったんですけど、
とりあえずいつもオーバーラップしているはずの原田がいなかったので、
「もうこれは確実に中におるな」と自分は思っていました。
前が藤島やったらアイツはガンガン前に行くので
オーバーラップの機会は自然と少なくなると思うんですけど、
カウンターの時は誰が出てもいいと思うので
あのシーンは原田が良くあそこにいたなと思います。


Q、36分に相手の9番が抜け出したのを止めたシーンは素晴らしかったですが、
あのシーンを振り返ってもらえますか?


A、鈴木がクリアミスした時のためのカバーが
周りを見てもいなかったので、
自分はちょっと後ろ目にポジションを取っていて、
そうしたらじゃないですけど準備していたので、
案の定クリアミスした形になってピンチになったんですけど、
良い準備ができていたかなと思います。


Q、自分の持ち味というか、
良い所が出たなという手応えはありましたか?


A、持ち味と言ったらアレですけど
守備の時にピッチを広く見て、守備範囲を広くして
どこが一番危ないかという危険察知ができていたので
あそこは良い守備ができたなと思います。


Q、前川君が前に出て行く中で
バイタルを埋める上で色々考えることはあると思いますが、
そのへんのバランスはどう考えていますか?


A、前川のプレースタイルや動きは把握していますし、
常に前川の動きは試合中に見るようにしているので、
そこは一番自分が気を遣えたらなと考えています。


Q、平田君もキック精度に自信があると思うんですけど、
もっと前に出て行きたいなというような想いはありましたか?


A、前はアイツに任せている部分もありますけど、
今日もちょっと前に出て行く意識はしました。
チャンスがあったら自分も行くことを心掛けていて、
そういう時は前川もしっかりカバーしてくれると思うので
行く時は行くんですけど、基本はアイツが攻撃に参加して
僕がその穴を埋めるという形でこの1年やってきました。


Q、去年決勝に出られなかったことを受けて、
今日に燃える気持ちは結構ありましたか?


A、誰よりもこの決勝に懸ける想いというのは強かったと思いますし、
去年経験していない分、今年しっかり楽しんで
この舞台、このピッチでできることを
幸せに感じてやるというのは決めていたので、
それが勝利という形で終わって最高です。


Q、試合が終わった瞬間は何を一番に想いましたか?


A、もうシンプルに喜んで。
近くにチームドクターがいて、
僕は怪我が多くてチームで一番お世話になったので、
そのチームドクターと抱き合った時に涙が出ました。


Q、これだけ日本中に高校がある中で
2年連続選手権の決勝に来るということは
並大抵のことではないと思いますが、それに関してはどうですか?


A、歴史に名を刻んだなと思います。
目標としてやってきたことを達成したので、
信じられないということはないんですけど、
「俺たち凄いな」と思いますし、
「凄いことをやったな」という実感もあります。


Q、星稜に来て良かったなと改めて思いますか?


A、それはずっと思っています。
自分が一番成長できたので、
成長するには最高の場所だったと今も感じています。


【DF鈴木大誠・3年】
Q、試合後は涙していましたがどんな気持ちだったのですか?


A、ずっと選手ミーティングだったりで感情が昂って涙する選手とか、
今日も試合前に監督からメッセージが届いて
涙する選手がいっぱいいる中で、
自分はキャプテンという立場として、
絶対決勝の試合が終わるまではしっかりした姿を見せるというのは
自分の中の目標というか使命だったので、
そこを貫いた結果、そこをちゃんとできたので試合が終わった後に
そのすべての我慢した涙というか、
すべての努力が集約された涙だったので。


Q、試合前に監督からメッセージか来た時は
どういう雰囲気になったんですか?


A、ほとんどの選手が感情的になって涙していて、
代読している木原コーチも涙したりとか。
でも悲しい雰囲気とかじゃなくて、
試合前だったので絶対監督のために勝つという
気持ちをより持てたと思うので。
でも、内容というのは自分は涙をこらえようと思って、
あまり話を意識的に聞かないようにしていて(笑)、
最後の方はほとんどあえて聞き流していたので、
内容の方は全然わからなくて、ちょっとそこは残念ですけど、
自分がキャプテンとしてそういう態度を見せられたので良かったですし、
大会が終わって監督が復帰すれば話す機会もあると思いますし、
そこで監督としっかりとこの大会中の出来事であったりを話しながら、
次に大学でサッカーをしていく上での心得であったりを
また監督には教えて欲しいと思います。


Q、木原さんも泣きながら読んでいたんですね。


A、そうなんですよ。だから余計こらえるのに必死で(笑)、ホンマに。
手紙もメッチャ長かったです。2、3分くらい。
自分はその時に「泣くな泣くな」って集中していたので、
何の話していたかも覚えていないし、
どれだけ長かったかも覚えていないし、
とりあえず長い間堪えてたというのはわかります(笑)


Q、試合前にキャプテンが泣いて、
みんなも泣いちゃったらマズいと思ったということですか?


A、まず自分が試合前に強い気持ちで入らないと、
弱い気持ちとか不安な気持ちを全部捨てて試合に臨むタイプなので、
自分のルーティンというか、
そこで泣いてしまったら自分の気持ちが崩れていくので、
絶対に泣きたくはなかったですね。


Q、手紙はいつ頃読まれたんですか?


A、ロッカーアウトの5分くらい前とかですね。


Q、木原さんがタイミングを見計らって読んだ感じでしたか?


A、絶対そうです!絶対そうです。
ヤラしいですよ(笑)
逆に泣いて自分の気持ちを高める選手もいますし、
そういう意味ではあのタイミングは木原さんの正解やったと思いますよ。


Q、手書きのメッセージですか?


A、携帯を見ながら読んでいたので、
メールかなんかだったと思いますよ。


Q、監督不在の間、
どうチームをまとめようかなと思ったんですか?


A、監督がいなくなった当初は
その事を重く感じられていなかったというか、
いつも通りにプレーしておけば
しっかりとしたスタッフがいっぱいいるので大丈夫だと思ったんですけど、
やっぱりチーム運営の面だったり、チームのまとまりというのは
毎大会監督が創ってきたものだったので、
そこから少しずつ経っていく毎にチームのまとまりが欠けてきて、
自分はそこを取り組まないといけないのにあまり気付けなくて、
それで選手ミーティングをした時に
チームとしてまとまりが足りないなという風になって、
そこでやっとチームメイトに気付かされたというか、
そこで自分はキャプテンとしてチームをまとめるということは
絶対に必要だと思ったので、
その気付かされた日に副キャプテンの森山と平田や、
去年を経験している前川や原田と相談して、
やっぱりチームとしてまとまらないと絶対に優勝できないという話をして、
そこから意識的にあまり出場機会をもらえていない選手に声を掛けるだったり、
練習の中での取り組みや雰囲気を変えることはしました。


Q、まとまりが欠けていたというのは
具体的にどういう感じでしたか?


A、スタメン組とベンチ組というか、
練習試合をするにも最初にスタメン組が出たりして、
ベンチ組が少し不満を態度に表すようになっていて、
出れていない不満であったり、
自分のプレーがうまくいっていない不満であったりというのを
少しプレーの面や私生活の面で少し態度に出ていた部分があって、
自分たちスタメン組の中でも
少し関係がうまくいっていないというのもありましたし、
そういう所は監督がいつもやってくれていたんだなと思って。
チームのまとまりがないと感じたのはそういう所ですね。


Q、普段だったら監督が態度に出ている選手がいたら
話したりだとかしてくれているということですか?


A、言ったりとか、言葉だけじゃなくて
全員にそういう話をしているんですけど、
特定の何人かに向けたメッセージだったりがあるんですよ。
そういう所が河﨑監督は長い間監督をやっていて、
一番優れている所だと思います。


Q、まとまりが欠けているなというのは
自分でいつ頃気付きましたか?


A、開会式のちょっと前くらいというか、
あまり自分は気付けなくて。
監督が事故に遭ったのが26日で、
27日、28日とそういうことがわかって、
29日あたりにやっとそういうことに取り組み始めて、
30日の開会式を迎えたという感じです。


Q、今日は逆転された時に
どういう声をチームメイトに掛けたんですか?


A、失点した後に集まるのは習慣なんですけど、
別に誰も諦めている訳じゃないし、
そこっていうのはチームのまとまりを高めた分、
言葉を介さなくても全員の目標が1つになっているというか、
失点したとしてもスタメンで出ているメンバー、
ベンチのメンバー、ベンチ外のメンバーを含めて
誰1人負けるという感じは持っていなかったですし、
絶対に同点に追い付いて逆転できるという確信はありました。


Q、去年と同じ2-2で延長に入った中で、
パフォーマンスには歴然とした差があったと思いますが、
チームとしての成長を感じる部分はありましたか?


A、そこはチームとしての成長と言うよりは
去年の経験がモノを言っていると思います。
自分であったり、前川、平田、原田、森山であったり、
実際に今日点を決めたのも去年を経験している
前川、原田、森山であって、去年の経験は凄く生きています。
円陣を組んだり、ベンチに少し下がってブレイクがある時に
そこで話すのはほぼ去年の話で、
「去年はこういうことがあったけど、今はこういう風にしよう」とか、
去年の経験に基づいた自分たちの言葉の声掛けというか、
そういう部分が前育より少し上回った部分かなと思っています。


Q、試合終了の笛が鳴った瞬間は何を一番思いましたか?


A、もう最高ですよね。
頂点までは行かないかもしれないですけど最高ですよね。
もうこういうチームに、星稜高校の今年のサッカー部の一員として居れたこと、
そのチームでキャプテンをさせてもらったということがまず最高で、
今日勝ったら本当にどんだけ良いチームで
サッカーさせてもらってるんだって感じやったので、
そこはもう最高の一言ですね(笑)


Q、歴代のOBの人たちもできなかったことを達成して、
歴史を塗り替えた代のキャプテンということに関してはどうですか?


A、それは凄く光栄なことですけど、
まったく意識していないというか。
でも、自分より偉大な先輩はいっぱいいますし、
何よりも高校選手権で優勝するということよりも、
これからの将来にこの優勝の経験を生かして、
プロになって活躍することが先輩たちを追い越すためというか、
それこそ本田選手は海外のクラブでプレーして、
日本代表の一番の中心選手になって、
豊田選手も国内ではトップを争うストライカーですし、
鈴木大輔選手は自分もああいう対人の強いディフェンダーに憧れますし、
オリンピック代表にも選ばれていますし、
そういう偉大な先輩がいっぱいいるので、この優勝だけに限らず、
またその先輩たちを超えようという目標が出てくるというか、
そこが星稜高校に入れた良さではないかなと思います。


Q、その歴代のOBがいるというのが
星稜の強さの秘訣でしょうか?


A、星稜の一番の強さの秘訣は河﨑監督です。


Q、原田君の得点というのはちょっとビックリしましたか?


A、アイツ自身負けず嫌いで
失点シーンは渡邊凌磨選手と1対1で切り返されてやられて、
その後で凄い落ち込んでいて。
去年の森下洋平君みたいな状態で
「大丈夫かな」と思ったんですけど、
去年はアイツが洋平君の一番近くでプレーしていて、
去年の洋平君の悔しさを一番知っているというか、
たぶんそこで一番ワタルが奮起した部分だと思うし、
絶対自分が返してやろうという気持ちでおったと思うので、
ようやってくれたなという感じです。


Q、「あそこで原田か」とみんな驚いたんじゃないですか?


A、まあ、でもスタミナや技術よりは
あそこは気持ちだと思っています。
あとは去年の先輩に対する部分が一番大きかったと思います。


Q、今大会で初めてリードされる展開でしたが、
そこは焦りはあまりなかったですか?


A、そうですね。少し焦りましたけど、
点を決めたら会場全体が「ワーッ」と大歓声になったじゃないですか。
それを聞いた時に「去年に似てるな」って。
なんか去年と同じ舞台に来た実感というのがやっと沸いて、
「コレ、俺らがやり返したら凄い試合になるな」と。
自分の中では去年の経験があって、
去年のあの観衆の感じがフラッシュバックしてきたというか、
そういう意味で逆に燃えましたけどね。
自分の中ではモチベーションが上がりました。


Q、失点後に円陣を組んだ時はどういう話をしたんですか?


A、一番は気持ちの話ですよね。
「ここやらないつやんねん」みたいな。
「みんなのためにプレーしよう」と。
もう具体的なことは覚えていないですけど、
気持ちを上げて、気持ちでやるんだみたいな話だったと思います。
決勝に来ている時点で気持ちが落ちるようなチームではないので、
気持ちが一定以上に保たれているチームなので、
それをもう1個上げるとための話です。


Q、前橋育英の山田監督が
「インターハイの時よりもずっと粘れるチームになっていた」って
星稜の印象を語っていましたが、それを聞いてどうですか?


A、「粘れるチームになった」って言っていたんですか?
「守備がうまいチームになった」って言われたら嬉しかったですけど(笑)
そこは置いといて、粘れるチーム...
さっきからずっと言っている気持ちの分だと思います。


Q、夏からチームとして成長したなという手応えはありますか?


A、守備の改善はだいぶしてきて、
前育の時に喫した2失点もそうですし、
インターハイは3試合で5失点してしまって、
やっぱり今年は攻撃が特徴であるチームの中で
守備が弱過ぎるということがあって、
プリンスリーグであったり、県予選というのは守備に取り組んできて、
選手権の事前合宿では余計守備の連携に取り組んだというか、
やはり1対1に強い選手が揃っていますけど、
全部1対1で取れる訳ではないですし、
そこはチームの連携を高めて、
1人に対して1人じゃなくて2人3人で守備できるような
チームにしようという感じだったので、
守備の連携が高まったのが一番夏から選手権に向けての成長だったと思います。


Q、相手の9番との競り合いに苦戦しているように見えましたが?


A、苦戦しましたね。
そこは勝てないなら勝てないで違う所で勝負しようと思っていて、
負けるにしても後ろに逸らされるのと
横に逸らされるのでは違いますし、
そこは今日は凄い悔しいですけどね。
自分の実力不足は後で改善するとして、
そこは今日の試合の中で負けているなりに
どう相手にいい所に落とさせないかというのは考えていました。
でも、1失点目はちょっと軽率過ぎましたね。


Q、前川君が前に出て行く中で
平田君があのエリアにどっしりといることは大きいんじゃないですか?


A、それは大きいですね。
あれだけボールに激しく行けるプレーヤーは
全国の中でもそうはいないので、
凄く良いボランチやと思いますし、
試合中に凄くコミュニケーションを取っているので、
自分が言いたいことも要求しますし、
向こうが言いたいことも要求しますし、
そういう関係を創れたというのが
一番連携した守備がうまく行った所かなと思います。


Q、大会期間中に監督がいつか帰ってくるという想いは
ずっとあったんですか?


A、最初は初戦には帰ってくるんだろうなと思っていました。
次の日のネットのニュースとか見ると
「初戦は厳しい」と書いてあって、
まあ「準々決勝くらいまで行けば来るかな」と思っていたら来なくて、
「準決勝には来るだろうな」と思っていたら来なくて、
まあ準決勝あたりで「ああ、決勝も来ないんだろうな」というのは
思いましたけどね。


Q、そのへんの情報は知らされていなかったんですね?


A、知らされていなかったですね。
やっぱり監督が居てくれるのが一番良かったですけど、
今年のチームにはそういう試練があった方が
良かったのかなと思っています。


Q、どういう所で星稜の強さの秘訣が河﨑監督だと感じますか?


A、監督は試合に勝つ方法を知っているというか、
県予選では16連覇していますし、
どういうサッカーをすれば勝てるかもそうですし、
勝つための日頃の取り組みであったり、
小さい所ですけど、今日の最後の所で
コーナー付近でキープしている場面があったじゃないですか。
あれでもう後半の10分の内の5分くらいは稼いだと思うんですけど、
ああいう技も監督が教え込んだ技なので。
普通にキープしているように見えたと思うんですけど、
あそこには監督がたくさん教えてくれたことが詰まっているというか。


Q、それはどんな部分ですか?


A、まあ... 詳しくはちょっとアレなんですけど。
来年もあるので(笑)
そういうようなポイントポイントで
監督から教え込まれた技というのは出ていますし、
ボールを奪う技術の中に監督の技が組み込まれていたりはします。
前線からのプレッシャーというのは凄く言っていて、
フォワードも走らない選手は使わないと。
森山は凄く良いフォワードなんですけど、
スタメンを外れる時期があったのは前線から追わないと。
絶対にどんなうまい選手でも、どんなに強い選手でも
監督が勝つために教え込んだことを、
監督が勝つために言ってくれたことを、
ピッチで体現できない選手は出れないと。
それができる30人がメンバーに入りましたし、
それができる11人が決勝のピッチに立ったと思います。


Q、昨日豊田選手が契約更新を発表して、
最後に「佐賀牛のパワーが残っていると思います」って
話していたけど残ってますか?


A、ああ、たぶん残ってます(笑)


Q、肉は食べたんですよね?
凄く量が多かったと聞きましたが?


A、食べました。試合前だったので多かったです(笑)
申し訳ないですけど少しだけ残しました(笑)


Q、そういうのを意気に感じた部分や、
気合が入った面はありますか?


A、いや、もうただ美味しかったです(笑)
でも、豊田選手からの想いは感じました。
佐賀牛どうこうよりは豊田選手が来てくれて、
自分らにメッセージを送ってくれたということが一番大きかったです。
豊田選手も「優勝してくれ」ということを言っていたので、
余計負けられない気持ちはありました。


以上になります。
まあだいぶ長かったですけど、
日本一のチームの貴重な言葉なのでご容赦下さい(笑)
星稜のキャプテンの鈴木大誠君も
本当にしっかり話せる好青年で、とにかく熱い男でした!
4月からは鈴木徳真君と同じ筑波大に進学するということで、
彼らの新たなコンビ結成にも期待したいと思います!


土屋

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