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サッカー フットサル コラム 2024年4月15日

名将・風間八宏監督率いる南葛SCの飛躍に期待

後藤健生コラム by 後藤 健生
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だが、風間監督はそんなチーム作りはしない。

南葛の難しさは40人もの選手を抱えていることだが、風間監督はメンバーを固定しようとはしない。40人全員にチャンスを与えようと言うのだ。

風間監督は、かなり高度なトレーニングをやっているとも聞いた。「決まり事」で選手を動かすような安易なチーム作りはしないのだ。サッカーの原則を教えて、それを選手たちが応用することを促すのだ。

だから、試合になると(現段階では)選手たちには戸惑いが生じてしまう。しかも、メンバーが固定されていないから、一つひとつのプレーで選手自身が考えなければならないことが多くなるのだ。

そうしたことを繰り返していくと、ある時に全員が同じことを考えて、同じリズムでプレーできるようになる。ただし、それがいつ頃になるかは風間監督自身も分からないと言う。そうした工程表のようなものはもともとないのだそうだ。

2012年に風間氏が川崎の監督に就任した時もそうだった。当初は選手たちも、観客もチームとして何をしようとしているのかが分からない時期が続き、方向性がはっきりと見えてくるまでには2年くらいはかかったような記憶がある。

川崎の監督に就任する前、風間氏は筑波大学の監督を務めていた。当時の筑波大学は高校生年代の選手にとって魅力的な進学先ではなく、年代のトップクラスの選手は集まっていなかった。だから、リーグ戦が開幕する春先は結果が出ない。だが、風間監督が指導することでチームは急成長し、秋には素晴らしいチームが完成して、冬の全日本大学選手権(インカレ)では上位進出を果たす……。そんなシーズンが毎年のように続いた。

従って、南葛もいずれは一気にチーム力が上がる時が訪れるのだろう。風間監督率いる南葛の試合を1シーズン追ってみるのも、今シーズンの楽しみの1つになった。

なお、社会人系の部代表決定戦のもう1試合では、関東リーグのエリース東京FCがJFLのクリアソン新宿を破って大学系代表との東京都トーナメント準決勝に進出した。

柏レイソルなどで活躍した元日本代表の北嶋秀朗監督を迎えて注目されているクリアソン新宿だが、JFLでも低迷。エリースとの試合でも攻撃の形が構築できず、“場狂わせ感”がないままの敗戦に終わった。

学生系代表との東京都トーナメントは、4月21日の日曜日に始まる。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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